【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年11月14日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比110円82銭(0.34%)高の3万2695円93銭。前日の米国市場が上昇したことや円安が進んだことを背景に買いが進みました。午後はCPIの結果に備えて利益を確定する売りが出て上げ幅を縮小しました。
||米国市場が上昇するも様子見ムード
米国市場は続伸と反落でまちまちな動きとなりました。ダウ指数は2営業日続伸して前日比54ドル77セント(0.15%)高の3万4337ドル87セント、ナスダックは反落して30.365ポイント(0.22%)安の1万3767.743で取引を終えました。
材料が出た銘柄を中心に買いが進みましたが、CPIの結果発表を目前にして利益確定の売りが出ました。1900ドル近く上げてきた直近の動きでから、いつ反落してもおかしくないタイミングでもありました。
ダウは9月以来の高値で取引を終えて強さが目立ちました。
|| 日本市場は300円高まで進んでから後退
日本市場は米国市場が上昇したことを背景に買いが先行して、上げ幅は200円を超える場面もありました。ドル・円レートが151円後半まで円安に振れたことも上昇の要因となりました。
2022年の円安レベルを超えたドル・円レート
前日同様、高値が33,000円に近づくと上値の重さが目立ちました。世界の注目を集めている米国のCPIが本日の夜22:30に発表されることに備えて、利益を確定しておく動きが上げ幅を縮小させました。
テクニカル的には大きな陰線になった前日の高値を切り下げて、安値は切り上げる持ち合いの形となりました。実体の小さい陰線を形成して迷いが広がる様子を見せました。
|| CPIと米国市場が鍵
直近の経済指標がインフレの落ち着きを示している米国では、今回のCPIでFRBの利上げ懸念を終息させたいとの思いがあります。 臨通りの結果になれば、米国市場が上昇ないし、落ち着いた動きにつながり、日本市場も上昇の基盤が整います。
本日のCPIの方が注目度は高いものの、明日はPPIが発表され経済の違う側面を見せてくれるのが今週の流れです。CPIが長期金利をさらに引き下げる要因となる場合は、株式市場もポジティブな反応となります。
金利低下は米国市場でナスダックの上昇につながり、日本の半導体関連にもつながります。明日から上昇に転じる場合は半導体関連に注目するのが賢明な選択でしょう。
米国の長期金利が低下を継続する
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 32,695.93 | +110.82(0.34%) |
TOPIX | 2,345.29 | +8.67(0.37%) |
為替
ドル・円 | 151.59 – 151.61 | -0.14(-0.09%) |
ユーロ・円 | 162.31 – 162.33 | +0.07(0.04%) |
ユーロ・ドル | 1.0706 – 1.0708 | +0.0014(0.13%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 34,337.87 | +54.77(0.15%) |
S&P500種 | 4,411.55 | -3.69(-0.08%) |
ナスダック | 13,767.743 | -30.365(-0.22%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.634 | -0.009 |