ホーム » 配信情報トップ » BLOG » テクニカル分析をちょっとだけ掘り下げてみよう

テクニカル分析をちょっとだけ掘り下げてみよう

「テクニカル分析」はよく聞くけれど・・・

新NISAがスタートして、投資デビューを果たしたものの、言われるがまま買ってみた、おすすめに出てたから買ってみた、なんて人も多いハズ。これから投資を本格的に始めるにもちょっとした投資ワードと意味を知ってるだけでチャートが見えるようになってくるかも!?テクニカル分析でよく使われる指標と解説を不定期でシリーズ化してお届けしたいと思います。よく出てくる指標もあれば、初めて聞くような指標までお伝えできたらいいなと思っています!

テクニカル分析とは価格や出来高などの過去の推移から将来の水準や変化の方向を予測する手法の総称です。分析の種類は客観的な統計的証拠によって裏付けられたものを「科学的テクニカル分析」そうでないものを「伝統的テクニカル分析」とされています。それぞれの手法がどのような発想から生まれ、改良され、進化していったのか、また長所や短所は予測する上で、何に注目し何に注意すべきか理解するのにきっと、役に立つ事でしょう。

まずは簡単な歴史と種類から

🔳 1900年以前
日本:チャートで使うローソクは日本人が発明したことはご存知でしょうか?世界一やさしい株の教科書でもそのことには触れていますが、1600年代に米相場の中で生まれたと言われています。
アメリカ:1884年にチャールズ・ダウが株価指数を発表しました。

🔳  1901-1945年
日本:国内で初めて移動平均を相場分析に応用したとされ、1920年に始値から終値までを太く描く某足の変形として蝋燭引を紹介しました。これが後のローソク足の語源だと考えられています。
アメリカ:ダウ自身が理論に関する著作を残さなかったため、他界後、主張を整理した本が出版され現在のダウ理論として知られるようになりました。

🔳  1946-1980年
日本:1878年に東京株式取引所が開所されましたが、戦局の悪化で売買立会停止、その後1949年に再開しています。
アメリカ:この頃になると投資教育学校が設立され、現在にも使われている様々手法に関する書籍が発表されています。

🔳  1981-2000年
アメリカでコンピュータが発売され、パソコンの普及により移動平均やテクニカル指標の計算が飛躍的に楽になったこと、チャートをコンピューターに描かせることが広がっていきました。

🔳  2000年以降
株価の時系列データをインターネットを通して手に入れられるようになり、表計算ソフトの大幅な工場により、複雑な計算ができるようになった。そして、取引所もコンピュータを使って売買を成立させられるようになり、個人投資家も増えてきました。今ではAIを用いた取引も盛んに行われています

チャートの種類と構成要素

それぞれの詳細は省くとして、今でも使われているチャートを少し追ってみましょう

構成要素
1.目盛
 縦軸は価格・横軸は時間を表す
2.価格と値幅
 始値や終値などの価格とその日の動きを表す値幅
3.出来高と建玉
 1日の取引量を表す出来高と建玉
4.時間枠
 分・日・週・月などの時間足

折れ線チャート

帳合米取引(先物)で価格変動を知るために推移を視覚的に記録するようになったと言われている。

バーチャート

海外では現在でも広く使われている。成立経緯は不明

ローソク足

日本で最も一般的に使われているチャート。詳しくはやさしい株の教科書1年生で解説

新値足

ローソク足よりも成り立ちは早いとされる。トレンドの継続と転換だけを認識しようとするため、時間間隔は不規則

平均足

3日移動平均を求め、その4本値で1本のローソクとする。より本質的な動きを見出そうとしている

カギ足

鍵ではなく鈎。明治時代にはすでに成立・普及していた。現在はあまり使われていない。

P&F

ポイントアンドフィギュア。価格推移を◯と✗で表した極めて独特な不規則時系列チャート。海外での利用者が多い

ざっくりとまずは歴史とチャートの構成要素を見てきましたが、日本人も負けてはいません。素晴らしい技術を元に株式投資を礎を築いてきたのです。

皆さんの中にもそんな日本人の血が流れているのです。投資のセンスはきっと眠っているはず。ちょっと起こしてみませんか?

次回は伝統的手法について簡単に解説します。

お買い物カゴ