【市場の総括】
2024年8月19日の東京株式市場は大幅反落しました。終値は前週比674円05銭(1.77%)安の3万7388円62銭で取引を終えました。6営業日ぶりの反落です。週末の米国市場は上昇しましたが、その勢いを引き継ぐことができませんでした。
為替市場で急激な円高が進み1ドル=145円台まで記録したことで投資家心理が悪化しました。そもそも先週末までの大幅な上昇で日経は利益確定のタイミングに来ており、そのことが重なり合って下げ幅を深めました。
||米国市場は週末まで上昇
前日の米株式市場は反落して4日続伸し、前日比96ドル70セント(0.23%)高の4万0659ドル76セント、ナスダックは7日続伸して,前日比37.224ポイント(0.21%)高の1万7631.720、S&P500種も続伸して11.03ポイント(0.19%)高の5,554.25で取引を終えました。
この週に発表された主要な経済指標は7月の消費者物価指数(CPI)がインフレが鈍化することを示し、7月の小売売上高が市場予想を超えるなど、米国景気への懸念を払拭する内容でした。その流れを週末まで引き継ぎ、上昇幅を広げました。
【 今後の投資戦略】
1,000円、2,000円の変動幅は普通に続きますよという解説を自分でしていますが、やはり500円以上の上下変動幅をみるとドキッとするものです。週末に配信した週間展望では 当分の注目材料は米国の景気動向であり、その数字によって長期金利及び為替市場に影響を及ぼすと解説しました。また株式市場にもそれが反映されると解説しました。
非常に遠回しのように読めますが、要するに景気動向に関するニュースが出るたびに 市場は揺れやすくなっているということです。今週、最も注目されるのはジャクソンホール会議でしょう。パウエル議長の講演が予定されていますが、利下げに対する新たな内容が出てくる場合は、市場の変動性はより一層高まるでしょう。
もっとも、市場の感応度が高まっている現在、波乱を呼びやすい新たな政策が出るのは難しいと思いますが、言葉一つ一つに敏感に反応する流れは容易に想像できます。敢えて、敏感に動く輸出関連に短期覚悟で取引するか、落ち着くまではまだ安定した動きが期待されるディフェンシブ系を選択する、投資家には悩ましい時期でもあります。ニトリを始め、小売関連にはチャンスが巡ってきているのでチェックしてみてください。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,388.62 | -674.05(-1.77%) |
TOPIX | 2,646.26 | -32.34(-1.21%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 145.44 - 145.46 | -3.59(-2.40%) |
ユーロ・円 | 160.69 - 160.70 | -3.03(-1.85%) |
ユーロ・ドル | 1.1047 - 1.1049 | +0.0062(0.56%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 40,659.76 | +96.70(0.23%) |
S&P500種 | 5,554.25 | +11.03(0.19%) |
ナスダック | 17,631.720 | +37.224(0.21%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.885 | +0.015 |
米10年国債(%) | 3.885 | -0.029 |