2021年2月17の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比175円56銭(0.58%)安の3万0292円19銭でした。
米国市場が続伸と反落のまちまちな動き、
日本市場はその流れを引き継ぎ、上下変動しながら
方向感の定まらない動きで終りました。
割高感と押し目買いを狙う力が拮抗している日経、
これからの戦略を含めて
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸と反落のまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に続伸して、
前営業日比64ドル35セント(0.2%)高の3万1522ドル75セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比47.975ポイント(0.3%)安の1万4047.499で取引を終えました。
追加経済対策の調整が
早期に進むとの期待に加えて、
新型コロナウィルスのワクチン供給が
各州で増加するとの見通しも買いが促しました。
10年物国債の利回りが昨年2月以降の水準まで上昇、
金融機関の銘柄が買われる一方、
割高と認識されやすいハイテク関連には売りが出て
ナスダック指数は下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇要因を
引継ぐと共に、単位的な過熱感が意識され、
小さい変動幅の中で上下方向感の定まらない動きとなりました。
国内でも新型コロナウィルスワクチンの接種がスタート、
米国の追加経済対策など
好材料は市場を押し上げています。
今週に入ってすでに900円以上を上げてきた結果、
利益確定の売りが出やすいタイミングにあったことで
下げ幅が前日の安値まで進む場面もありましたが、
下値では押し目買いが入って、下げ渋りながら
本日の取引を終えました。
景気回復への期待から空運業、鉱業、
鉄鋼などが買われ、景気敏感株の代表、海運もしっかり。
一方、ゴム製品、精密機器などが
利益確定に押されました。
日経の日足は上下ひげを持つ短陰線を形成しました。
前日の高値は切り下げましたが
安値は小幅に切り上げ、
日足全体が前日の日足に包まれる
持ち合いの様子となりました。
形からもわかるように、
小幅の反落ではありますが
下げが強まるサインはなく、
実体を含む日足全体がボリンジャーバンドの+2σの外に位置する
強い上昇トレンド継続です。
ただし前日も述べた通り、
反対に抜けて下げ幅が大きくなると
強い調整に入る可能性があるので注意が必要です。
東証1部の売買代金は概算で2兆7670億円、
売買高は13億7152万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は965、
値上がりは1145、変わらずは84銘柄でした。
指数は反落しましたが、値上がり数の方が優勢でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2021年度に入った年初から
景気の正常化に備えて空運業、旅行関連に注目し、
空運業に関しては少しずつ仕込みを入れておくべきであると
解説してきました。
そこから考えると空運業が本日の上昇率1位になったと
言うのもそこまで驚きではありません。
景気が回復されてないのに買われていくのはおかしい、
そのように考えるのではなく、
これから注目されるところに
先回りしていく姿勢が必要です。
過熱感は十分認識されている中でも
まだ下げのサインを探せないというのが
物色の難しさを増幅させています。
ドル円が、106円台にのせてから迷いに入っているので、
輸出関連の大型銘柄は逆風が強くなる
可能性が高くなりました。
日柄調整が進む場合は真っ先に
利益確定の対象になりやすいので、
あえて短期的な逆張りの空売りを狙ってみるのも
有効なタイミングです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
30,292.19 -175.56(-0.58%)
ドル・円
105.97 – 105.99 +0.49(0.46%)
ユーロ・円
127.83 – 127.84 -0.11(-0.08%)
ユーロ・ドル
1.2061 – 1.2063 -0.0068(-0.56%)
NYダウ工業株30種(ドル)
31,522.75 +64.35(0.20%)
S&P500種
3,932.59 -2.24(-0.05%)
ナスダック
14,047.499 -47.975(-0.34%)
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