2020年2月10日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比142円00銭(0.60%)安の2万3685円98銭でした。
米国市場が3桁の利益確定による下げになった
先週末の流れを引き継ぎ、売りが先行してスタートしました。
下値では押し目を拾うが買いが入ることで
下げ幅を縮小させ、底堅さも見られました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は5営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比277ドル26セント(0.9%)安の2万9102ドル51セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比51.641ポイント(0.5%)安の9520.513で取引を終えました。
ダウは前日までの4営業日で1100ドル以上を上げて
史上最高値を更新し続けてきたことから
高値警戒圏にあり、利益確定の売りが出やすいタイミングでした。
FRBの報告書では新型肺炎による
中国経済の先行き不透明感および世界経済への影響が懸念され、
投資家心理が悪化することで322ドルの下げ幅まで進む場面がありました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が利益確定に押され
先週末に幅のある下落になったことを受け
売りが先行してスタートしました。
為替市場では円高・ドル安が進むことで
下げ幅を200円以上に広げる場面もありましたが、
25日移動平均線まで安値が進むと
押し目買いが入って、下げ幅を縮小させました。
翌日が休場ということもあり、盛り上がりに欠ける展開、
内需関連を中心とする5業種のみが上昇、
28業種は下落しました。
商いは辛うじて2兆円超えで、縮小してきました。
東証1部の売買代金は概算で2兆685億円、
売買高は11億6146万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1494、
値上がりは588、変わらずは77でした。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
陽線ではありますが、上髭が長く
下に向かって実体レベルでのギャップをあけたので
しっかり下げたと言える形です。
先週の下げについては「大きな下げを準備する下げというより、
次のジャンプを今すぐ行っていいのかと
様子見をするものだと思うのが無難でしょう。」と解説しましたが、
本日はその準備がより進んでいるという印象です。
安値では25日線に支えられ止まって、
始値を超えてきましたが、材料不足で
上昇を継続するのは難しく、長い上髭を残すことで
さらなる売りもありうることを示唆しています。
節目の24,000円はこれで3度目の突破失敗になります。
三度目の正直はない時もあることですね。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末に書いた今週の展望では「テクニカル的には来週に渡って
24,000円への挑戦になると解説しましたが、
ファンダメンタル的には相当な不透明要因が残っているため
易々とその節目を突破するのはないのではないかと予想します。」と解説しました。
ファンダメンタル的な不透明要因が残るのは
短期で解消されることではないので、
今後も当分の間は市場を揺さぶることになるでしょう。
上記に加えて、米国が200ドル以上を下げる展開では
あまり勝ち目は期待できないのが普通で、
24,000円への挑戦は再び失敗で終わりました。
明日が休場で方向感のない展開は予想されましたが、
下値では支えられたので、
休み明けの相場は先週の予想通り、
下値が硬い状態で持ち合いが続くと予想します。
市場の方向性が曖昧な場合は、景気の変動を受けにくい内需関連に
関心が集まりやすいので、物色の対象にしてみてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,685.98 -142.00(-0.60%)
ドル・円
109.81 – 109.82 -0.11(-0.10%)
ユーロ・円
120.22 – 120.23 -0.32(-0.26%)
ユーロ・ドル
1.0944 – 1.0947 -0.0022(-0.20%)
NYダウ工業株30種(ドル)
29,102.51 -277.26(-0.94%)
S&P500種
3,327.71 -18.07(-0.54%)
ナスダック
9,520.513 -51.641(-0.53%)
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