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2019年3月28日の日経概況

2019年3月28日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比344円97銭(1.61%)安の2万1033円76銭で終えました。
ドイツの半導体大手が売上高予想を下方修正したことで
半導体銘柄が売られ、英国のブレグジットを巡っての政治リスク、
トルコのクレジットリスクなどが複合的に絡み合って市場を押さえました。
本日も最後までしっかりお読みください。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落して、
前営業日比32ドル14セント(0.1%)安の2万5625ドル59セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比48.145ポイント(0.6%)安の7643.377で取引を終えました。

反落はしたものの、上昇・下落を繰り返す
方向感に欠ける展開でした。
1月の貿易赤字が市場予想を超える成績だということで
朝方は100ドル以上あげる場面がありましたが、

長短逆転が示す世界景気の減速が懸念される流れが続き
マイナスに転じるなど迷いが生じる市場でした。
ハイテクの方に売りが厳しく、ダウに比べて
相対的に大きい下落幅を記録しました。

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【日本市場の動向】
日本市場はスタートから売りが先行し、
21,000円を割り込んで寄り付きました。
朝方から悪材料が続きました。

ドイツの半導体大手が売上高予想の下方修正を行なったことで
ハイテク・半導体関連に売りが広がった他、
英国のブレグジットを巡っての曖昧な振る舞い、
トルコの信用不安などが重なり、寄り付き直後は400円を超える
下げ幅を記録しました。

為替市場で進む円高・ドル安基調も投資家心理を冷やし
大きな反発を見せることなく
軟調な動きに終始しました。

下げ幅を広げ21,000円を割り込む場面が見られた後は
押し目を拾う買いが入ることで
21,000円台をキープして引けました。

空運業のみが上昇し、32業種はすべて下落しました。
特に石油・石炭製品、海運業、倉庫などへの売りが強く
軟調な株式市場の動きを受け、証券・商品先物取引業も売られました。

東証1部の売買代金は2兆2696億円、
売買高は12億2478万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1878、
値上がりは229、変わらずは31でした。

日経の日足は前日の陽線から下離れしてギャップをあけながら
下ひげを持つ陰線を形成しました。
安値では75日線を割り込みましたが、終値で上をキープしながら引けました。

前日は「75日線と25日線に挟まれているので、
下に振れる可能性も否定できず、75日線が再び支えになってくれるかが
確認ポイントです。」と解説、
一回下に振れましたが75日線が支えになってくれたように見えます。

しかし、明日ここで反発すると支えになったと確認できることで
今はさらに下ぶれる可能性もあります。

次の確認ポイントは上雲に変わった一目均衡表の先行スパーン1、
そして2/15の安値です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
金利の長短逆転が示す景気の減速懸念が影を落としています。
長短逆転というのが本当に景気を押し下げるのですか?というような
質問がよく寄せられますが、
これは因果関係を逆に考えると理解が早くなります。

債券の利回りというのは満期が長い方が利回りが長いのが普通の状態です。
しかし、景気がピークを迎えこれから減速するであろうという見方が広がると
その心理だけで長期金利は押し下げられます。

つまり、長短逆転が市場を押し下げるのではなく、
景気の先行きに対するネガティブな見方が長短逆転で現れ、
市場はそれに反応しているということです。

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景気が実際に減速するかといえば、永遠に拡張し続ける景気というのはないので、
いずれは減速するでしょう。
しかし、それが現在進行中なのか、明日からなのか、
実際には来ないのか、誰にもわかることではありません。

起きてない未来のことで心配ばかりするより、
どうせ起きることなら「起きたらどうしよう」ではなく
「起きる時の行動はこれ!」と決めておくのが賢明な対処でしょう。

明日までは様子見が続くと思うので、
新年度入りする来週からの動きに期待してみましょう。
ただし、4月末に向かっては確実に下げていくので
4月初旬〜中旬に集中トレード、後半に空売りとポジション整理という
戦略で月間の計画を立てるのが良いでしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,033.76 -344.97(-1.61%)
ドル・円
110.31 – 110.32 -0.37(-0.33%)
ユーロ・円
124.10 – 124.14 -0.43(-0.34%) 
NYダウ(ドル) 
25,625.59 -32.14(-0.12%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

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