2018年10月15日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比423円36銭(1.87%)安の2万2271円30銭でした。
前日の米国は方向感ない動きの中で上昇を確保しましたが、
米国高官の貿易摩擦関連の発言で投資家心理が悪化、
円高が進んだ結果、輸出関連銘柄に売りが出ました。
材料の出た銘柄にはしっかりと買い入ることで、相場を支えようとする中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は4営業日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して
前営業日比287ドル16セント(1.1%)高の2万5339ドル99セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して
前営業日比167.833ポイント(2.3%)高の7496.894で取引を終えました。
反発はしましたが、不安定な動きが続く相場でした。
朝方はシティグループ、JPモルガン・チェースなど
金融大手の決算が市場予想を上回ったことが好感され、
寄り付き直後、414ドル高まで上げる場面がありました。
午後に入ると短期の利益確定売りが進み
52ドル安まで下げる場面もあるなど、
上下激しく変動する相場でした。
決算相場の特徴が出ているので、
当分はこのような動きが続くと予測されます。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の不安定な動きを反映して
売りが先行してスタートしました。
加えて、ムニューシン米財務長官が
NAFTAの再交渉に続いて、日本に対しても
通貨安誘導を防止する為替条項(*)を求めると示唆したことで、
輸出関連銘柄などに売りが広がりました。
為替条項によって円安が進みにくくなると思惑で
円高が進んだのが輸出関連銘柄に売りが出た原因です。
追い打ちをかけるように、2019年10月の消費増税が
予定通り実施される方針が明らかになり、
さらに消費者心理が悪化しました。
*為替条項(currency stipulations):
各国が為替介入などで通貨安誘導を図るのを防ぐ取り決め。
各国は輸出競争力を高めるために通貨安を誘導するために
人為的な為替介入を行うことがあるが、それを防ぐのが主な目的。
参考記事:https://asia.nikkei.com/Economy/Trade-War/US-links-currency-to-all-trade-talks-vexing-China-and-Japan
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から下離れして、
節目の22,500円と200日線が重なるところからスタート、
節目が支えられずに崩れると9/7の安値付近に向かって下げを加速しました。
先週末は「上昇したと言って安心できる流れではなく、
さらに下げることも可能な形です。」と解説、
その通りに下げになってしまいました。
支えになってくれると期待された線が崩れることで
テクニカルを重視する投資家の心理は悪化、
9/7の安値まで崩すと22,000円が視野に入ります。
200日線と22,500、そして9/7の安値22,172の間で
耐えた後、下げ止まってくれるかが
注目のポイントです。
商いは3兆円台を割り込みました。
東証1部の売買代金は2兆5945億円、
売買高は14億17万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1852、
値上がりは223、変わらずは34銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末は大きく2つの展望を立てていました。
1. 今週は乱高下を繰り返す不安定な動きになる
2. ここでさらに悪材料が出ることで下げを深める場合は
世界的にももう一度厳しい動きをみることになる
1の場合は、週明け早々の大幅下落で納得のいく内容ですが、
2の”世界的にももう一度厳しい動き“というのもその通りでしたが、
「さらに悪材料」には疑問が残ります。
ムニューシン米財務長官の為替条項を求める発言は
確かに悪材料ではありますが、
この下げ幅を作るほどの材料かというと、
そうでもないのが正直な印象です。
つまり、少しの材料でも敏感に反応する相場で、
材料が出たものに関しては資金が向きやすいのも
決算相場に入った現在の特徴でしょう。
当分は方向感の定まらない動きになりやすいですが、
上がったから喜ぶ、下がる時は鬱になるような
反応は一々する必要がなく、半歩だけ離れて
冷静に眺めてみるのが今の相場では有効でしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,271.30 -423.36(-1.87%)
NYダウ(ドル)
25,339.99 +287.16(1.14%)
ドル・円
111.90 – 111.91 -0.42(-0.37%)
ユーロ・円
129.33 – 129.37 -0.90(-0.69%)