2018年3月20日の東京株式市場は3日続落しました。
終値は前営業日比99円93銭(0.47%)安の2万1380円97銭でした。
国内の懸念材料が引き続き投資家心理を冷やす中、
米国市場の材料がさらに心理を悪化させました。
前日の米国市場で個人情報の流出が伝わったフェスブックが急落、
市場全体がショックを受けました。
不安の深まる日経、内部・外部とも出口は見えてきません。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は急落しました。
ダウ工業株30種平均は急落して
前営業日比335ドル60セント(1.3%)安の2万4610ドル91セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に下落して
前営業日比137.744ポイント(1.8%)低い7344.244で取引を終えました。
フェイスブック事件が波紋を広げています。
約5000万人分の会員情報が、イギリスのデータ分析会社に
不正に利用されていたことが判明して、
規制が強化されるとの見方が広がり大きく売られました。
その他、EUが検討する「デジタル課税」について
米国との対立モードが強まることも
ハイテク関連には懸念材料として売りにつながりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は国内の森友学院問題に加えて、
個人情報の不正利用が伝わった米国市場の下落を背景に
大きく売りが先行してスタートしました。
直近安値の3/7の安値まで近く場面がありましたが、
午後に入ると日銀のETF買いへの期待、
銀行など割安感が意識され始めたセクターへの押し目買いが入り、
下げ渋る展開になりました。
保険業、輸送用機器、非鉄金属などはしっかり守りましたが、
上昇基調に乗っていた半導体関連の精密機器には
利益確定の売りが広がりました。
日経の日足は下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
本日で2空をあけながら下落、
下げの勢いが加速する流れにのりましたが、
形だけは下げ止まりの雰囲気を出しています。
2度あることは3度ありと、
3空をあけて下落が続くと3/5の直近底値まで視野に入るので、
より一層投資家心理は冷え込む流れになります。
本日の形を単純に解釈すると明日は下げ止まり、
一時反発になる可能性もありますが、
下げを加速する前のダマシになる可能性もあるので、
一日だけの動きには惑わされないようにしましょう。
今年最低を記録した売買代金は回復をしたものの、
焦りの表れという範囲くらいの増加で、
東証1部の売買代金は概算で2兆2559億円、
売買高は11億8168万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1025、
値上がりは947、変わらずは101銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
大きく下げる動きが継続する前に、
日本は明日休日を迎えます。
幸いなことというべきでしょうか。
休みを挟んで22日の再開ですが、
FOMCの結果とパウエルFRB議長の初めての会見を
消化することになります。
前から伝えている通り、利上げはすでに織り込み済みで
パウエルFRB議長の会見で利上げの速さが判断されます。
もちろんその影響は株式市場と為替市場に現れます。
議会証言の際のようにタカ派的な発言が出る場合は
前回のように長期金利上昇→米国市場下落→日本市場下落の
連鎖を経験する可能性もあります。
本日の売りにはそのリスクを回避するための
ポジション整理も含まれています。
投資戦略の立てにくい展開になりますが
前日伝えた通り、空売りのポジションを適切に組み入れる、
資金は大型株よりマザーズ、ジャスダックの方に向かいやすいので
(本日の下落率は日経225の半分であることからもわかります)
中・小型の銘柄を物色するようにしましょう。
また前日伝えた注目セクター(インフラ関連)では
電気・ガス業がいい動きを見せているので、
継続して注目してください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,380.97 -99.93(-0.47%)
NYダウ(休場)
24,610.91 -335.60(-1.34%)
ドル・円
106.40 – 106.41 +0.50(0.47%)
ユーロ・円
130.99 – 131.03 +1.09(0.83%)