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2017年5月8日の日経概況

2017年5月8日の東京株式市場は大きく続伸しました。
終値は450円(2.31%)高の1万9895円70銭でした。
年初来の高値と、1.5年ぶりの高値を更新してきました。
2万円台を達成したとお祭り騒ぎになっていたのも
いつのまにか2年前のことで、2015年12月以降やっと
2万円を視野に入れてきました。
米国の主要な指標が好調な結果になったことや、
フランスの選挙結果が大勢に願い通りになったことを受けて、
積極的に買いを進める流れになりました。

本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は小幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は小幅反発して、
前営業日比55ドル47セント(0.3%)高の2万1006ドル94セント、
ナスダック総合株価指数続伸して、
前営業日比25.421ポイント(0.4%)高の6100.758で取引を終えました。

ダウは2カ月ぶりの高値を達成、ナスダックも3営業日ぶりに
史上最高値を更新してきました。
市場予想を超える結果になった雇用統計と、好調な企業業績の発表を受け、
買いを集めました。

先週末に発表された4月の米雇用統計は
18万5000人-19万人程度の増加である市場予想に対して、
非農業部門の雇用者数が前月比で21万1000人増と、
市場予想を大きく上回りました。
また注目する指標は失業率。
4月の失業率は4.4%とほぼ完全雇用状態で、約10年ぶりの水準に低下しました。

もうちょっとあげてもいい場面でしたが、
平均時給が思ったほど伸びなかったことを受け、
雇用の質に関する疑問が生じたことは
上昇幅を制限する要因になりました。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
米国市場の好調な動きを受けて、先物市場も活気つきました。
先週末のCME日経平均先物は
前日比140円高の1万9705円で引けました。
SGX日経平均先物も好調な流れを引き継ぎ、
270円高の1万6765円でスタートしました。

日経は世界市場のリスクオンの流れを受けて買いが先行、
前営業日比263円31銭高の1万9709円01銭で寄り付きました。
始値時点ですでに3月13日の年初来高値1万9633円を上回って始まりました。

連休中に主要通貨に対して、円安基調になったことも追い風で、
10時ごろには330円高の1万9800円に接近する場面を演出しました。
寄り付き前の外資系の動向も140万株ほどの買い越し注文など
外国人の買いが積極的に入ってきたこともあり、上げ幅を拡大、
450円高で本日の取引を終えました。

東証1部の売買代金は概算で3兆4434億円、
連休前にもかかわらず、2日連続で2兆円を上回り、
2016年12月9日以来、約5カ月ぶりの多さを誇る活況ぶりです。
売買高は24億808万株、東証1部の値上がり銘柄数は1875、
値下がりは108、変わらずは32銘柄。
値上がりが全体銘柄の9割を超える活況ぶりでした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は短い上ヒゲを持つ中陽線を形成しました。
連休前の日足を大きく離れてスタートして、そのまま上昇、
大きな窓を形成しました。
12月から形成された持ち合いの上値を1日で抜けてきて、
2万円台を目指す距離に入ってきました。

3日でここまで上昇してくると、さすがに過熱感は懸念され、
相場の強さを示すオシレーター系の指標は
買われすぎのサインを出し始めています。

25日移動平均線から乖離率は5%を超え 5.52、
75日移動平均線の乖離率も4%を超えています。
25日移動平均線から乖離率は5%を超えるのは2016年12月13日以来で、
過熱感は十分に意識されるレベルです。

短期的ではありますが、過熱感を意識して
利益はしっかり確保する注文を設定しておくタイミングです。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

連休に入る前に材料として考えていたことは
ほぼ全面的に日本株への追い風になる結果になりました。

1.米国の雇用統計:市場予想を大きく上回る
2. フランス選挙:反EU派を抑えて、親EU派のマクロン氏が圧勝
3.日本企業の業績:10-15% 増益の予想が現実化しつつある

1,2を受けては為替市場で円安まで進行してくれたことで
市場は確実な買いで答えてくれまいた。
本日も3桁、450円及ぶ大きな上昇です。

よいことばかりではないですね、相場というのは。
4/21から9営業日中、7営業日は陽線、うち3営業日は3桁以上の上昇
さすがに3営業日超えての3桁上昇は過熱感が意識されても仕方がないです。

ここからさらに値をあげるために2万円を明日中にもで達成、
週中盤までは達成感による短い調整、その後再び上昇、というシナリオが
望ましい形です。
いずれにしても2万円達成後に達成感による下落を1回経験することは
避けて通れないこととなるでしょう。

4月の雇用統計を受けて、米国の6月の追加利上げは確実なものになったとの
見方が市場の中では流れていますが、
懸念要因はやはりトランプ氏。
利上げに対する見解でFRBと対立してきた前歴から、
6月の利上げにも、よしとしない発言が飛び出る可能性はあります。

テクニカル分析でも伝えましたが、
利益が載っている銘柄に関しては、利益確定の逆指値注文を
少しずつ厳しめに入れて管理していきましょう。

全業種が上昇する中、注目している業種は
低迷から回復に向かっている不動産です。

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【各市場の動き】

日経平均(円):19,895.70    +450.00    +2.31%
NYダウ(ドル):21,006.94   +55.47     +0.26%
ドル(円):  112.67-68    +0.51円安   +0.45%
ユーロ(円): 123.64-68    +1.30円安   +1.06%

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