2016年8月5日の東京株式市場は僅かに反落しました。
終値は44銭(0.00%)安の1万6254円45銭でした。
本日の雇用統計発表を前にして究極の様子見ムードが形成されました。
前日のイベントは英イングランド銀行(中銀)の量的金融緩和の決定でした。
それを受け、FTSEが全面的に上昇、
日米にもよい材料になるはずでしたが、米国市場は経済指標の悪化
日本は様子見ムードで買いが続きませんでした。
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場は小幅反落と続伸、方向感のない動きを示しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比2ドル95セント(0.0%)安の1万8352ドル05セント、
一方、ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比6.511ポイント(0.1%)高の5166.248で取引を終えました。
英国の中央銀行にあたるイングランド銀行が
7年ぶりに政策金利を引き下げると同時に
国債購入額の拡大を中心とする量的緩和策を決定。
英国FTSEは上昇になりました。
米国市場は欧州からのニュースで朝方は買いが進みましたが、
6月の米製造業受注が前月から1.5%減されるなど、
経済指標が不透明感を高めると勢いは続かず、小幅の下落で取引を終えました。
日本市場は米国市場にそっくりな動きで
朝方は流動性の高まりで外国人投資家の買いが入りやすいとの思惑で
買いが先行、24円高くスタートしました。
上げ幅を100円以上に伸ばす場面が見られました。
しかし、雇用統計の発表を控えて積極的に買い上げる動きにはならず
次第に上げ幅を縮小した後は
前日の終値を挟んだ小幅な動きになりました。
外資系5社による注文動向は480万株の買い越し、
8月入ってからは前日の8/4日以外はすべて買い越しですので、
外国人投資家の需給状況は悪くはないですが、
この高値を切り上げてまで買い上げるかという心理的な側面が大きく作用しました。
日本市場も米国市場も、値動きをみれば明らかに話なる通り、
関心は本日の雇用統計に集まっています。
日本市場は円高による主要企業の業績悪化が折り込み済み状態で
材料出尽くしで逆行高を見せる銘柄も多く見られています。
今夜の雇用統計発表結果によって、米国景気の先行きが見えてくる、
その上に来週の9日に予定されている
中国7月消費者物価、生産者物価
米国6月卸売売上高などの指標が先高感を高められるなら
日本株には買いは向かい安くなります。
リスク要因として考えることは、世界的な金融緩和の流れで
米国の指標がよい結果になっても必ずしも上昇の材料にはならない、
場合によっては利上げ観測につながり、下げを呼び込むこともあることです。
テクニカル的には長い上ひげを持つ陰線を形成、
25日移動平均線が安値では明確に意識されながら、
上値では75日線で抵抗にあう、「板挾み」状態で迷っています。
来週の展望です。
来週はテクニカル的なサインとなる本日の高値を抜けて、
75日線も抜けてくるなら、
安値切り上げが成立、上昇トレンドを継続させます。
ファンダメンタル的に考えるべきもう一つのリスク要因は
一服するようでなかなか収まらない円高基調の継続です。
こちらは米国の利上げなど特別な材料がない限り
急に円安に振れることはないでしょう。
東証1部の売買代金は2兆1988億円、売買高は18億8957万株で
商いは前日に比べて少なくなりました。
東証1部の値下がり銘柄数は1213、
値上がりは616、変わらずは141でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,254.45 -0.44 0.00%
NYダウ(ドル):18,352.05 -2.95 -0.01%
ドル(円): 101.03-04 -0.36円高 -0.35%
ユーロ(円): 112.55-59 -0.37円高 -0.32%