2016年10月26日の東京株式市場は続伸しました。
終値は26円59銭(0.15%)高の1万7391円84銭でした。
朝方は米国株安に加えて、円高基調が進むことで売りが先行しましたが、
午後になると日銀のETF買いへの期待、
堅調な動きを見せる企業業績を下支えに切り返しました。
上昇幅は大きくありませんが、上昇のパターンを続けており、
上値が軽くなるとの期待が整いつつあります。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は3日ぶりの反発後、早速反落して、
前営業日比53ドル76セント(0.3%)安の1万8169ドル27セント、
ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反落して
前営業日比26.428ポイント(0.5%)安の5283.399で取引を終えました。
決算発表で、個別銘柄への物色が続き、
業績に素直に反応する相場になっています。
原油先物市場がOPECの動きに対する不透明感から下落して、
キャタピラー、3Mなど比重の大きい銘柄が売られたことが
相場を押し下げました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場の反落に加えて、円高基調で
売りが先行して36円安くスタートしました。
前日の終値を挟んでの小さい動きが続いた後、
午後に入ると、いつものような日銀によるETF買いへの期待が高まり、
小幅の上昇に転じました。
また企業業績の確認が進むことで下値をしっかり固める
動きも広がると同時に、後ほど説明するテクニカル分析上のサインも
投資家に安心感を与えました。
当分、米国と国内の企業業績発表結果を見極める
「物色相場」は続きます。
東証1部の売買代金はJR九州の商いで活況だった前日から一転、
概算で1兆8114億円、売買高は15億8904万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1286、
値下がりは557、変わらずは143銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は短い下ヒゲを持つ小陽線、大引丸坊主を形成しました。
強い上昇トレンドを意味しする上に、
75日移動平均線が200日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロスが
確認できたことで、投資家たちには「上昇継続」という安心感を与えました。
前日解説した通り、4/25日の高値を半年ぶりに抜けに行くかが
上昇トレンド継続の確認ポイントですが、
ここにきて過熱感も出てきていることで
投資家心理はいつでも利益確定の売りを準備している状況だと分析できます。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
日本市場はボリンジャーバンドの+2σを飛び出して推移する
非常に強い上昇トレンドが継続しています。
上げ幅が前日ほどない相場の中でも上昇・下落銘柄の数は
前日とほぼ同じで、リスクオンの心理が広がっているのが見えます。
ただし、市場には過熱感を懸念する声と、
上昇トレンドにのりたいという心理が混在しているので、
いつでも切り返して調整に入る可能性はあります。
ファンダメンタル的には注目を集めるアップルの業績が
さえない結果が出た場合、
外需・部品関連の輸出関連株には売り圧力が強まることが予想されます。
短期の過熱感から、売りが出始めると、一時的に大きな下落も予想されるので、
利益確定の注文はしっかりキープしてください。
セクターとしては、引き続き内需関連株に注目、
しかし、一部業種では過熱感も出てきているので、
新たなポジションを立てるよりは、利益の最大化に努めるのがよいでしょう。
■各市場の動き
日経平均(円):17,391.84 +26.59 +0.15%
NYダウ(ドル):18,169.27 -53.76 +0.31%
ドル(円): 104.54-55 +0.37円安 +0.35%
ユーロ(円): 113.72-76 +0.29円安 +0.25%