2016年6月9日の東京株式市場は反落しました。
終値は162円51銭(0.97%)安の1万6668円41銭でした。
米国市場は上昇しましたが、6月の利上げ観測後退に伴い
円買いが進み、106円台の円高・ドル安基調になったことで
輸出産業を中心に幅広い業種で売りが広がりました。
前日の解説通り、上昇が続くかというよりは
神経質な動きになりやすいという動きが現れただけなので
落ち着いて対応しましょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は続伸と反発、上昇になりました。
ダウ工業株30種平均は 3日続伸して、
前営業日比66ドル77セント(0.4%)高の1万8005ドル05セント、
ナスダック総合株価指数は反発して、
前営業日比12.888ポイント(0.3%)高の4974.642ポイントで取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は年初来高値を更新しました。
前日に引き続き、51ドルまで進んだ原油先物の市場の影響で、
買いが集まり、ダウ工業株30種平均は1ヶ月ぶりに
1万8,000ドルを回復しました。
日本市場は米国市場の上昇はあったものの
106円台に進む為替市場の円高基調を受けて、前日より売りが先行して始まり、
そのままじりじり下げる展開になりました。
円高の原因はなんですか?という質問がありますが、
簡単にいうと6月の利上げ観測が後退したことが一番の原因です。
利上げになることで、金利差が生じる円を売ってドルを買う、
いわゆる円キャリー取引の期待感から円安が発生しますが、
利上げが見送られるとむしろ円買いが進みます。
まだ金利の上げ幅や時期などはなにも決まってないにもかかわらず
思惑だけが先に動く心理戦の典型的な例だと言えます。
テクニカル的には先週末の下落から今週は上げ、
下げ繰り返しの動きの中、本日は上・下ヒゲ付きの陰線を形成。
75日線の上ではちゃんと止まることで下値を売り込む動きにもなっていません。
三角形が煮詰まってきた日経、
14-15日のFOMCを通過しながらどちらに抜けるのか注目される中、
安値の切り上げが続くトレンドは継続しています。
保持した空売り(ショート)銘柄にかろうじて利益が出ていますが、
明確な動きになっていない保有銘柄に関しては、
じっくり保持して待つ忍耐心の必要な時期です。
東証1部の売買代金は概算で1兆7853億円、2兆円を連続で下回っています。
東証1部の売買高は16億8404万株、
東証1部の値下がり銘柄数は1280と全体の65%、
値上がりは541、変わらずは136銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均: 16,668.41 -162.51 -0.97%
NYダウ(ドル):18,005.05 +66.77 +0.37%
ドル(円):106.70-75 -0.27円高 -0.25%
ユーロ(円): 121.63-67 +0.04円安 +0.03%