【市場の総括】
2025年3月5日の東京株式市場は反発しました。終値は前日比87円06銭(0.23%)高の3万7418円24銭で取引を終えました。関税政策をめぐってのリスクが意識され、朝方は下げる場面が目立ちました。
下げが一巡すると、直近の下げに対して自律反発を狙う買いが入りました。日本は関税政策のリスクから逃れるとの観測が上昇を誘いいましたが、上昇幅には限界があり、3桁にまでは及びませんでした。
||米国市場は大幅に続落
前日の米株式市場は続落した。前日比670ドル25セント(1.55%)安の4万2520ドル99セント、ナスダックは続落し、前日比65.028ポイント(0.35%)安の1万8285.163、S&P500種も続落し、前日比71.57ポイント(1.22%)安の5,778.15で取引を終えました。
関税をめぐって貿易戦争の懸念が現実化することでリスクオフモードが広がっています。米国の追加関税が発動、メキシコ、カナダは報復関税を発表するとのことでリスクが意識されました。ダウ平均の下げ幅は800ドルを超える場面もありましたが、直近の下げすぎへの警戒感から買い戻しが入って下げ幅を縮小して終わりました。
【 今後の投資戦略】
市場の流れについて迷いが強いのは国内の投資家だけではありません。いつでも勝っていると言うイメージが強い外国人投資家でもポジションを一方的に傾けるかのが難しい場面というのは存在します。2週連続で売り越しを記録していた外国人の動向が買い越しに転じた1週ぶりに再び売り越しに変わりました。1回方向を決めると、しばらくそっちに向かって動き出す外国人投資家の傾向から考えると、どの部門も迷っていると言うのは間違いなさそうです。
雇用統計の発表が金曜日に予定されているので、ここからはさらに様子見が強まるところです。カナダ・メキシコの報復関税に、地政学リスクの高まり、大学のデモ行為に対しては全面禁止に近い言葉を発する大統領。全世界に喧嘩を仕掛けるその姿から、MAGAの夢は本当に近づいて来ているのでしょうか?大きな疑問を抱いてしまいます。投資戦略で解説しているように、市場の迷いが強い時に力を発揮するのはディフェンシブセクターです。当分はこの動きが続きますので、銘柄選定の中心はディフェンシブ、またはあえて空売り銘柄にするのが良いでしょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,418.24 | +87.06(0.23%) |
TOPIX | 2,718.21 | +8.03(0.30%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 149.71 - 149.73 | +0.37(0.24%) |
ユーロ・円 | 159.16 - 159.18 | +2.47(1.57%) |
ユーロ・ドル | 1.0631 - 1.0633 | +0.0139(1.32%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,520.99 | -670.25(-1.55%) |
S&P500種 | 5,778.15 | -71.57(-1.22%) |
ナスダック | 18,285.163 | -65.028(-0.35%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.435 | +0.015 |
米10年国債(%) | 4.246 | +0.090 |