2016年11月02日の東京株式市場は大きく反落しました。
終値は307円72銭(1.76%)安の1万7134円68銭でした。
3ヶ月ぶりの下げ幅で大きく下げましたが、安値では節目を
割るレベルまで下げましたが、まだ17,000円台はキープしています。
結果がほぼ固まりつつあった米国の大統領選挙で
大きな材料が出たことで、米国市場が下落、
世界の金融市場にも不安が広がりました。
不透明さが増す市場、本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は4日続落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に4日続落して、
前営業日比105ドル32セント(0.6%)安の1万8037ドル10セント、
ナスダック総合株価指数は6日続落して
前営業日比35.558ポイント(0.7%)低い5153.577で取引を終えました。
クリントン氏のメールスキャンダルが再び材料になったのは
先週ですが、その影響が直接出て、世論調査でいよいよ
トランプ氏が逆転したと伝わりました。
その影響でリスクオンの姿勢に一気に水をさす形になり、
不透明な状況に突入しました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は、米国市場に戸惑いが広がる中、
安全資産と分類される円への買いが増すことで、円高が進行、
105円付近から一気に103円台に入ることで、
市場全体を押し込みました。
朝から下の方に窓をあけてスタート、戻す動きはほとんど見られなく
小さいヒゲを形成しながら、下の方に進みました。
後場に入るって、節目の17,000円台に近づきましたが、
80円を残して、引き返し、節目は守りながら引き返しました。
クリントン氏勝利に固まりつつあって上昇してきた市場に
動揺は大きく、全面安の動きになりました。
東証1部の売買代金は概算で2兆2079億円、
売買高は20億5634万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数が1768と全体の9割、
まぎれもない全面安の様子です。
値上がりは173、変わらずは45銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の終値から下の方に離れて始値が形成、
若干戻した後は、下げ続けました。
10/19より支えになったボリンジャーバンドの1σが崩れ、
節目の17,000円と25日移動平均線を目前にしています。
節目の17,000円を割り込むとしばらくは調整に入ります。
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
市場に波乱要素が投げつけられましたね。
たまに質問をいただくことは
「トランプ氏が大統領になることは悪いですか?だから株価が下がるのですか?」
結論がから言うと、
トランプ氏が大統領になることが悪いということではありません。
不確実性が高まる、つまりリスクが高まるということだけです。
トランプ氏の場合は、ここまで一貫性のない言動を繰り返すことで、
主任後の方向性も見えないことから、リスクが高まるということだけです。
(オバマ大統領の後任として、
ラジオDJの前で「女性をみたらすぐキスに行くぜ」のような発言をする人が
大統領になっていいのかという疑問を持つだけで、
個人的な感情は全くありません)
明日は市場が休みで、FOMCの結果は休み明けに反映されますが、
FOMCと雇用統計で円安に振れる内容が出ないと、
日経はしばらくの調整を余儀なくされるとみられます。
全面安の状態で、大統領戦のスキャンダルは
結果がでるまで続くと思うので、
利益確定、ロスカットされた分はキャッシュでキープして
不安定期を過ごしてから、取り込むのがよいでしょう。
■各市場の動き
日経平均(円):17,134.68 -307.72 -1.76%
NYダウ(ドル):18,037.10 -105.32 -0.58%
ドル(円): 103.65-66 -1.28円高 -1.21%
ユーロ(円): 114.88-92 -0.38円高 -0.32%