きみは今日、どのフロアから読む?
どこから入っても、各フロアの最初に「1分おさらい」があるよ
週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版
休みなしの上げ今週の日経の天気
火曜日は「山の日」でお休み、のこり4日はぜんぶ値上がり!
週間では約3,107円(4.74%)の値上がり
日経平均は、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は月曜、アメリカの雇用統計が予想に反して悪化し1,363円のアップ。火曜は「山の日」の祝日でお休み。水曜はおとなり韓国の株高が伝わって554円、木曜はアメリカの物価がおだやかだったことで785円、金曜も4日連続高となる405円のアップでした。取り引きのあった4日間、日経平均は一度も下がりませんでした。5日間(実質4営業日)のトータルでは約3,107円(4.74%)高くなりました。
👇グラフの日づけの まるを タップしてみてね!その日に なにが あったのか、お話が でてくるよ
💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあお。火曜日は市場がお休みなので灰色だよ。
月アメリカの雇用者数が「まさかの減少」で半導体株が急反発!1,363円高
まさかの減少
なし」の見方
▲1,363円(2社で半分)
祝今日は「山の日」──株式市場もお休みの日
水となりの国・韓国の株高が東京にも波及!TOPIXは最高値
半導体会社に投資
東京にも波及
▲554円、TOPIXは最高値
木アメリカの物価が「落ち着いた」ニュースで半導体株ふたたび!785円高
予想どおりおだやか
世界中で買われる
▲785円(2社で6割)
金一時69,000円台へ!でも「幻のSQ」で伸び悩み、それでも4日連続高
一時69,608円
一度もとどかず
▲405円(4日連続高)
先物やオプションという商品の「清算」に使う、特別な計算のもとになる値段のこと。株価指数の先物・オプションは、この日にいったん取り引きが終わります。
今週のことばQ. 金曜日、日経平均は一時69,608円まで上がったのに、その日のSQ(特別な計算のねだん)である69,702円には一度も届きませんでした。この現象を何と呼ぶ?
○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!
月曜も水曜も木曜も、上げ幅の半分から6割を、たった2つの会社がつくっていた。しかも毎回顔ぶれが少しずつ違う。なぜ、いつも一部の会社が指数を動かすの?
ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)
「上げ幅の半分」はいつも同じ会社?
値がさ株のちから、もう一度
ここから漢字が増えます(難読語・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。
今週は面白いことに気づきます。月曜日は上げ幅1,363円のうち約699円(51%)がアドバンテストとリクルートホールディングスの2社、水曜日は554円のうち約218円(39%)が東京エレクトロンとアドバンテストの2社、木曜日は785円のうち約460円(59%)がアドバンテストと東京エレクトロンの2社、そして金曜日はなんと405円のうち約356円(88%)がアドバンテストとソフトバンクグループのたった2社でつくられていました。4営業日ずっと、指数の動きの半分前後(多い日は9割近く)を、ほんの2社が決めていたことになります。
?なぜ「値がさ株」がここまで目立つの?
前回の号(8/3〜8/7)でも紹介した値がさ株――1株あたりの値段が高い会社のことです。日経平均は各社の株価をそのまま(調整のうえ)平均するしくみなので、値段が高いアドバンテストや東京エレクトロンのような会社が少し動くだけで、指数全体が大きく動きます。今週は半導体の会社の値段そのものが高いうえに、雇用統計・海外資金・物価指標と、毎日のように材料が重なったため、この効果がいつも以上にはっきり出ました。
日経平均のほかに、プロが必ず見る指数(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄を、時価総額で重みづけした指数です。今週の5日間で、この2つの成績を比べてみましょう。
前回号では2つの指数がほぼ並びましたが、今週は日経平均のほうが1.7ポイント以上も大きく上がりました。値上がりした会社の割合(値上がり銘柄比率)は水曜58.8%、木曜64.9%、金曜72.2%と、TOPIX(市場全体)もしっかり買われていました。ただ、値がさの半導体株の値上がり率がそれ以上に大きかったため、日経平均のほうがより強く伸びる1週間になったのです。
月曜の米雇用統計、水曜の韓国発資金、木曜の米物価指標――材料はそれぞれ違うのに、行き先はいつも同じ値がさ半導体株でした。同じお金の動きが4営業日くり返されたことで、日経平均とTOPIXの差はじわじわ広がっています。
NT倍率(エヌティーばいりつ)
日経平均をTOPIXで割った数字。値がさ株の比重が増えるほど大きくなる。木曜日は16.36倍と、前日の16.31倍からさらに開いた。
特別清算指数(とくべつせいさんしすう・SQ)
先物・オプションの決済に使う特別な値段。金曜のように、実際の株価がその値段に一度も届かないと「幻のSQ」と呼ばれる。
Q. 今週、日経平均(+4.74%)がTOPIX(+3.00%)より大きく上がった理由を、「値がさ株」という言葉を使って50字くらいで説明してみよう。
指数がTOPIXよりどれだけ強く動いたかは、"NT倍率"という1つの数字で測れます。今週その数字はどう動いた? グラフで確認しよう。
データとグラフで読む、いちばん深いフロアです
指数の構造 ── 値がさ株がつくった「日経平均だけ強い」1週間
最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離が生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。
5日間の合計では日経平均+4.74%、TOPIX+3.00%と、ここまでの号でいちばん大きな差になりました。乖離は月曜の時点で早くも1.4ポイント開き、水曜にいったん1.35ポイントまで縮んだものの、木曜・金曜と再び広がって、週の終わりには約1.7ポイントに達しています。前回号(8/3〜8/7)は水曜に開いた差が金曜にはほぼ解消しましたが、今週は反対に、差が縮まらないまま終わりました。値がさの半導体株に資金が集まり続けた4営業日だったことが、この形にそのまま表れています。(8/11は山の日で休場のため、両線とも横ばいです。)
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。今週はアドバンテスト・東京エレクトロンなど値段の高い半導体株が、4営業日とも指数を強く押し上げた。時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。今週は金利上昇を見込んだ銀行株の買いもTOPIXを支えたが、値がさ株ほどの伸びにはならなかった。プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏っているのか市場全体に広がっているのかを診断する。今週はTOPIXも週間+3.00%としっかり上げており「一部だけが買われた」わけではないが、値がさの半導体株の伸びがそれを上回ったために、日経平均のほうがより強く見える1週間になった。
前回号の最終営業日(8/7)の記事では、その夜に発表される米雇用統計を境に相場が決まるとし、「雇用者数が8万人増の予想を上回れば安値6万4651円を試す」「6万人を下回るような弱い数字なら半導体が買い戻され、上値のめどは金曜の高値6万5990円」という2つのシナリオを示していました。結果は、雇用者数が8万人増どころか2万3000人の減少という、弱いシナリオをさらに超える大きな下振れ。半導体は買い戻され、月曜の日経平均は前回号が上値のめどとした6万5990円を大きく上回る6万6970円まで上昇し、シナリオの想定を上振れる結果になりました。
Q1今週、日経平均は+4.74%、TOPIXは+3.00%だった。この差が生まれた理由を、「値がさ株」「株価平均型」という語を使って150字程度で説明せよ。
Q2月曜から金曜まで、上げ幅の半分前後(多い日は9割近く)をいつも1〜2社の会社がつくっていた。もしあなたが「値がさ株に集中して買う」と「幅広い会社に分けて買う」のどちらかを選ぶ長期投資家なら、今週のような1週間からどんな教訓を得るか、根拠とともに述べよ(正解はない)。
本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の4日続伸も、米雇用統計・海外からの半導体マネー・米物価指標・SQという需給要因が複雑に絡み合っており、事後にすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑う姿勢そのものが、市場リテラシーの核心である。
最深部まで読破!
今週きみが手に入れたもの:値がさ株への資金集中/NT倍率/特別清算指数(SQ)と「幻のSQ」。
来週は17日発表の日本のGDP速報、19日のFOMC議事要旨に注目。値がさ株への資金集中がまだ続くのか、答え合わせは次号で。
上げ・下げ・停滞。
どんな相場でも利益を狙う。
- 日経225+米国個別株オプションまで完全網羅した日本一の講座
- ボラティリティ予測AIで複雑な戦略立案を大幅に効率化
- 先物デイトレ(週1・ジョン直接指導)とAI分析ツールも込み
主宰・ジョン シュウギョウ | TBL AI投資コミュニティ

