前回はフェースブックのライバルだったマイスペースの事例でオープンソースの例を一つみてきました。懐かしいと思う人もいたのではないでしょうか。今回は百科事典の話し、続きをしたいと思います。
マイクロソフトが百科事典に切り込む
その後、マイクロソフトがマルチメディア百科事典「エンカルタ」を発表し、デジタル百科事典の新しい時代を切り開きました。エンカルタは、テキストだけでなく、画像や動画、音声などのマルチメディアコンテンツを提供し、ユーザーにとってより魅力的な情報源となりました。しかも、その大きさはディスク一枚!そう、CD-ROM版は5枚、DVD-ROM版は1枚の構成でした。ブリタニカセットの威容と比べると、ずいぶんと違うのがわかります。
しかし、最も革新的な進化はウィキペディア(Wikipedia)の登場でした。ウィキペディアは、誰でも編集に参加できるオープンソースの百科事典として2001年に設立されました。このオープンなアプローチにより、ウィキペディアは迅速に成長し、現在では世界中で最も利用される百科事典の一つとなっています。
ウィキペディアが最初に設立されたとき、ここまでの成功を期待していた人は少なかったのが事実です。当初は誰でも編集できるというオープンな編集方針が採用されましたが、このアプローチがどれほど成功するかは未知数でした。骨の折れる編集作業を無報酬のボランティアで?なんで?それだけではありません。
ウィキペディアの創設者であるジミー・ウェールズとラリー・サンガーは、無料でアクセスできるオンライン百科事典を作るというビジョンを持っていましたが、初期の段階では多くの批判や懐疑的な意見もありました。特に、誰でも編集できるため、情報の正確性や信頼性に対する懸念がありました。
しかし、ウィキペディアはそのオープンな編集方針と集合知の力を活用することで、迅速に成長しました。多くのボランティア編集者が参加し、記事の質と量が急速に向上しました。現在では、ウィキペディアは世界中で最も利用される百科事典の一つとなり、数百万の記事が多言語で提供されています。
この成功は、オープンソースの力とコミュニティの協力の重要性を示す良い例となっています。ウィキペディアの成長と成功は、当初の期待を大きく上回るものであり、今後もその影響力はさらに広がっていくことでしょう。そう、ここでもオープンソースの力は遺憾無く発揮されています。
いよいよ最新ニュースへ
オープンソースは、現代の技術革新とコミュニティの発展において非常に重要な役割を果たしています。オープンソースの概念は、ソフトウェアのソースコードを公開し、誰でも自由に使用、変更、配布できるようにすることです。このアプローチは、技術の進化を加速させ、より多くの人々が貢献できる環境を作り出します。
今回の記事も楽しかったですね。次回の記事では、いよいよchatGPTとDeepSeekの違い、そしてウィキペディアの未来を大胆に予測してみます。お楽しみに!