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世界一優しく先物とオプションを学ぶ入門シリーズ、5回目。ここまで楽しかったでしょうか? 今回の話は実体験を元にオプションの原理を解説します
美味しい桃を発見!誰が作ったの?
今回は世界一やさしくオプションについて学んでいきましょう。オプションのことよくわからないという方、面白い果物の話で話を進めていきますので、ぜひ聞いてオプションを覚えてください。
さて、ここからが私のストーリー。この前、ビーチに行ってきました。千葉のビーチに家族と一緒に行って、偶然その地元のスーパーによって果物を買いました。
偶然買ったものは?はい、やはり桃です。先物の時と同じケースです。夏は桃、美味しいですよね。桃と言ったら、皆さんはどこが浮かびますか?だいたい山梨とかですね、他の地方が浮かびますけど・・・
“これが本当に美味しい!”
と驚くほどのものでしたね。そして、いったいこんな美味しいものを誰が作ったの?これを毎年夏になったら食べたいとみんな思うようになりました。
最近はスーパーに行くと原産地表示とか、また生産者の顔が見えると言って、生産者の情報を見せたりするんですね。それで私も一生懸命調べました。
農家の方を見つけて、その農家に私、直接行っちゃったんですよ。農家の方に駆け付けて聞きました。
“すみません、次の桃を譲ってもらえませんか?”
“は?”
疑問だらけですよね。どういう事?次の桃を譲るって。そして桃の味に感動したことを言いました。
7月にできる桃を先に買っておきたいということを言うと、農家の方は
“5,000円でいかがですか”
というので、私は早速予約を入れたいって言いました。ここで一つポイント!この農家の方は本当に良心的な方だったんです。
この方が言ったことが、今、1月なんだけど、7月にできる桃が美味しいかどうかわからないな、まだ自信がないとおっしゃるんですね。そして、この場で今すぐ買うのではなく、次のような提案をしてくれたんですね。
7月に来て桃を見てから決めてくれ、7月にできる桃を見て、納得いくような品質だったら、その桃を5,000円で買う権利を今買っておくのはどうなの?納得いかなければ、その権利を放棄してもっと安く買えるところで買えばいい。
その権利の価格を50円で決めましょう。つまり、1箱50円の権利金を払っておくと、桃を5,000円で買う権利がもらえます。
10箱ですので、掛け合わせると500円、この権利を買い取る時の価格になります。この方が提案したのはこういうことです。
まとめて考えてみましょう。まず、この権利を買っておきます。1月から7月に向かって桃を育てていきます。
そして7月の収穫日に桃を見て決めるということです。どう決めるか。この地点でいい品質が良くて値段が上がっていると、例えば、これが1箱6,000円または7,000円になったというように、6,000円、7,000円になっていても、5,000円でこれを買う権利がある。
なので、この権利を使用するといくらになっていても5,000円で買えるというものです。いいですよね。しかし心配なのは品質が良くないときどうするのかということですね。見たらどうしてもこれが4,000円、3,000円の価値もないというような場合です。
品質が悪くて値段が下がる、また気に入らないとなると、その権利、5,000円で買える権利というのを放棄して、下がった値段で買っていいですよということです。例えば1箱が3,000円に下がってしまいましたって言ったら、わざわざこの5,000円で買う権利をここではい、じゃあ5,000円で買う権利です。私に買わせてくださいと言う人いないですよね。
このように下がった時なので普通に買えばいいですね。その場合、権利を買うために支払った代金いくらですか?
500円ですね。この500円は戻ってこないというのがこの方の提案でした。
とっても優しい方ですね。これ。実際に完璧にこれと同じでないですけど、この農家の方と実際にこういうやり取りをしました。本当に良心的な方で私に有利なことのように思えてきました。高くなっていたら安い値段で買う権利を持っているので、買おう。
そして、やっぱり品質があまり良くないとなると、買わなければいいだけのことですね。
つまり私に選べるオプションが付いてるということですね。