2017年1月19日の東京株式市場は続伸しました。
終値は177円88銭(0.94%)高の1万9072円25銭でした。
イエレン議長の発言内容を材料に円安が急速に進行、
直近動きの冴えなかった輸出・関連銘柄に買いが入ったほか、
自律反発の動きも加わり、幅広く買われていきました。
まだリスク要因が明確にはなってない中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続落と反発、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は4日続落して、
前営業日比22ドル05セント(0.1%)安の1万9804ドル72セント、
ナスダック総合株価指数は反発して 、
前営業日比16.927ポイント(0.3%)高の5555.654で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均の4日続落は2016年11月8日以降初めてです。
2万ドルを目の前にして、トランプ氏就任による
不確実性の増大には解消感がなく、大きな壁を形成しています。
原油安で資源関連株の動きが鈍いほか、
小売の弱い動きも市場の迷いを増幅させています。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は素直に円安を好感して買いが先行しました。
イエレン議長は米利上げペースについて
2017年以降複数会に及ぶ(具体的には「2019年末まで年2、3回」)と述べ、
ドル買いが進みました。円安が進行し、114円台にのせると
輸出・大型のみならず幅広い銘柄に買いが広がりました。
20日のトランプ氏就任は不確実性の高いイベントとして、
ポジションを傾けることが難しく、上値は限定的でした。
大発会から大幅な上昇になって、調子がいいとばかり思いがちですが、
続伸するのは実は2017年相場入って初めてで、
明日も波乱要因が残っていることから、
3日続伸には自信が持てない状況です。
東証1部の売買代金は2兆2666億円、
売買高は22億5444万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1546と8割近くが上昇、
値下がりは364、変わらずは94銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足はテクニカル分析上、下げ止まり、
トレンド転換の形とサインを形成しました。
ローソク足は上下ひげ付きの小陰線を形成しました。
トレンド転換のサインとしては、16日、17日の窓埋め、
抵抗線になっていた5日移動平均線を突破、
価格は1万9,000円台を回復したことです。
まだ強いトレンドへの復帰とは言えず、
明日の支援材料によって、25日線移動平均線まで突破してくると
強い動きに戻ると考えることができます。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2017年初の続伸になった本日、タイミングは微妙なところになりました。
円高材料がダブルパンチできた前日は意外と底堅さをみせることで、
底入り観測が強くなりましたが、やはり上値を追うには
明日のイベントが重すぎるところがあります。
円安の動きに切り替わりましたが、これから注目されるのはその持続性です。
20日の就任演説で円安になるような内容が含まれるか、
(または少なくとも円高に進むような内容がないか)
経済指標の中では米国の住宅着工件数が本日発表され、
米国の景気が順調に伸びていることが確認できるかです。
欧州のECB理事会やドラギ総裁会見は、
普通なら注目されてもいい重さのニュースですが、
他に話題性豊富なニュースが多いことで注目度は劣ります。
ただし、英国メイ首相の演説を受けて、EU離脱の影響をどのように
収束させていくかは今後の動きに影響する重要事項ではあります。
いよいよ決算発表が始まる中、
物色は業績の上振れが予想される銘柄に進んでいます。
前日から戦略は変更せず、業績の上振れが期待できる
輸出関連銘柄探しに注力します。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,072.25 +177.88 +0.94%
NYダウ(ドル):19,804.72 -22.05 -0.11%
ドル(円): 114.80-81 +1.48円安 +1.30%
ユーロ(円): 122.25-29 +1.26円安 +1.04%