2017年4月5日の東京株式市場は反発しました。
終値は51円02銭(0.27%)高の1万8861円27銭でした。
前日の大きな下落に対して、押し目を買う動きが見られましたが、
これという方向感はなく、様子見ムードが強くなりました。
円高進行でマイナスに沈む場面もあるなか、
150円の上げ幅を見せる時もあるなど、変動幅が広く
主要イベントの前にポジションを傾けることの難しさが鮮明になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発して、
前営業日比39ドル03セント(0.2%)高の2万0689ドル24セント、
ナスダック総合株価指数も3日ぶりに反発して、
前営業日比3.926ポイント(0.1%)高い5898.608で取引を終えました。
トランプ氏の発言が久しぶりにポジティブ反応を示しました。
ドッド・フランク法(金融規制改革法)の見直しを表明するなど
規制緩和やインフラ投資について言及したことで買いが広がりました。
しかし、何一つ新しい材料はないので、
興奮して飛び込むような場面ではなく、
「いつもあること」と、落ち着いて対処したいところです。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は大きな変動幅を見せました。
米国株高と前日の大きな下げに対する反動を背景に
買いが先行してスタート、130円を超える上昇幅まで演出しました。
朝方、北朝鮮からミサイルが発射されたとのニュースがありましたが、
市場への影響は限定的で、むしろ午後から見せた円高進行の方が
上値を抑えました。
マイナス圏に沈む場面もありましたが、押し目を拾う意欲はあり、
再びプラスに浮上して本日の取引を終えました。
日本の企業業績に対する信頼は分厚く、
積極的な買いには繋がらないものの、
下値を保つ支持の役割は十分果たしています。
東証1部の売買代金は概算で2兆2324億円、
売買高は18億9216万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は730 、
値下がりは1154、変わらずは128銘柄でした。
上昇にもかかわらず、値下がりの方が多くなりました。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は短い上下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の日足に包まれる持ち合いになりましたが、
ボリンジャーバンドは下向き継続、一目均衡表の転換線の高値付近では
抵抗が形成され、あげるのにはますます力が必要な形です。
雇用統計という大きいイベントの前に、
様子見が広がることは当然といえば当然、
下げ止まったことに意義を感じる1日でしたが、
まだ油断できるタイミングではありません。
前日に引き続き、テクニカル的に下に向かうトレンドになったことに
変わりはなく、当分の冴えない動きは避けそうにない流れです。
ここからさらに下げると、1/18の安値が下落の目処になりますが、
戻ってきたら、強い節目となる19,000円付近で
上昇の目処を形成しそうです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は昨今のような雰囲気でよく効く
「内需・独占・中小型」を中心に物色しましょうと戦略を説明しました。
本日もその傾向は続き、小売、サービス、電気・ガス業などが
上昇率で上位に出ています。
ファナックやソフトバンクが大きく上昇した以外、
大型・輸出関連銘柄には売りが進み、
物色が進んでいることを明確に示しています。
特にマザーズ市場の上昇率が最も大きく、
新興市場を中心として物色が中心ということがわかります。
今週末まではこの傾向が変わらないので、
しっかり、週末まで利益を確保するところに焦点を当てましょう。
トレードのタイムラグに関しても、考えておく必要があります。
地政学的なリスク、米国政局の不透明感などで、
じっくりトレンドを待つようなスタンスは今の局面では向いてないと判断できます。
しっかり銘柄を選定しては、短期で利益を固めて行く、
短期中心の取引が当分は有効です。
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【各市場の動き】
日経平均(円):18,861.27 +51.02 +0.27%
NYダウ(ドル):20,689.24 +39.03 +0.18%
ドル(円): 110.69-70 +0.22円安 +0.19%
ユーロ(円): 118.10-14 +0.45円安 +0.38%