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2017年8月23日の日経概況

2017年8月23日の東京株式市場は6営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比50円80銭(0.26%)高の1万9434円64銭でした。
前日まで3カ月半ぶりの安値を記録するなど、
売られ過ぎのサインが点灯していた結果、
本日は短期の反発を入れてきました。
朝方は177 円の上昇幅を見せる場面もありましたが、
北朝鮮の地政学リスクは継続する上に、
トランプ氏の発言も上値を抑えました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2日続伸して、
前営業日比196ドル14セント(0.9%)高の2万1899ドル89セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発して、
前営業日比84.351ポイント(1.4%)高い6297.478で取引を終えました。

アップルを始め、直近売り込まれていたIT関連銘柄に
短期の割安感が認識され、
節目買いが入ったことが市場を牽引しました。

先週は政局運営に対する不安から350ドルを下げましたが、
今週は騒動を醸し出すような発言をしなったことが好感され、
短期的な売られ過ぎからの戻りを試す動きになりました。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】

シカゴのCME日経平均先物は5営業日ぶりに反発、
9月物は前営業日比160円高の1万9480円で引けました。
大阪取引所の終値を140円上回りました。

SGX日経平均先物はCMEの流れを引き継ぎ続伸して
前日の清算値と比べ155円高の1万9520円で寄り付きました。

日本市場は米国市場が反発したことを好感して、
買いが先行してスタート、
163円21銭高い1万9547円05銭で寄り付きました。

為替市場で円高の動きが止まった感じを出してきたことも手伝い
買いが進みましたが、次第に上値が重くなり
89円33銭(0.46%)高の1万9473円17銭で前場引けを迎えました。

朝の勢いを継続できなかった要因は、北朝鮮と、トランプ氏、
「北朝鮮の金正恩が弾道ミサイルに使う固体燃料エンジンや
弾頭を増産するよう研究所に指示した」とのニュースや
トランプ氏がメキシコ国境の壁建設に前向きな発言をしたと伝わったことは
上値を確実に抑えました。

朝方の勢いは跡形も残らず、50円高で本日の大引けを迎えました。
ファーストリテイリングやソフトバンクなど
売り込まれていた値がさ株に押し目を拾う買いが入り
セブン&アイ、ニトリ、良品計画などの
小売にも買いが進みました。

商いは前日より増えましたが、3日連続で2兆円割れで
東証1部の売買代金は概算で1兆9037億円、
売買高は14億5352万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1044、
値下がりは842、変わらずは137銘柄でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
-2σの外に位置する逆スプラッシュ状態から
バンドの中に戻り、バンドウォークに変わりました。
一目均衡表上の三役逆転は継続成立です。

前日は「オシレーター系の指標では売られ過ぎの雰囲気が整いました。
明日か明後日付近では一回下げ止まり、短い反発が予想されます。」と解説、
予想した通りに動きで、下げ止まりから戻りのトレンド転換になりました。

一旦節目を割り込み、下げが加速する動きは逃れましたが、
まだ油断は禁物、明日は本日の高値を抜けて
戻りを継続するかがチェックポイントです。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

2日ほど前から売られ過ぎのサインが出ていたことは
伝えてきましたが、やっと本日、小幅の反発を挟んできました。
実体が前日の実体から離れる窓を形成して、
普通は気持ちのいいトレンド転換として
短期の買いを積極的に検討するタイミングです。

しかし、朝方の強い勢いからほぼ一貫して下げて陰線で終わったこと、
上値の抵抗線として意識されやすかった
26週移動平均線で抵抗にあったことが確認できたことなどは
まだ投資家心理が強気なりきってなく、
売られ過ぎからくる小さいポジションでの押し目買いだと分析できます。

本日の商いも2兆円割れで、積極的な売買が見られないことからも
そのことが読み取れます。
短期の戻りだと想定する場合、注目が集まっている
ジャクソンホールでのドラギ、イエレン氏の講演が
思う通りの内容にならない場合は、さらに大きく下げることも考えられます。

8月終わりに近いことで、9月はiPhoneの季節、
アップルが反発するなど、少しずつ期待は高まってくるので、
しばらく熱のさめたアップル関連部品サプライヤー銘柄に
注目を回してみるのもいい戦略でしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
19,383.84     -9.29    -0.05%
NYダウ(ドル)
21,703.75    +29.24    +0.13%
ドル(円)
109.29-30    +0.36円安  +0.33%
ユーロ(円)
128.50-54    +0.61円安  +0.47%

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