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2019年2月8日の日経概況

2019年2月8日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比418円11銭(2.01%)安の2万0333円17銭でした。
米中の貿易摩擦を巡って悪材料が出た他、
欧州の経済成長率見通し下方修正を受け、米国市場が下落、
日本市場で増幅する流れになりました。
不透明感のある材料が重なって顕在化した現状において、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続落して、
前営業日比220ドル77セント(0.9%)安の2万5169ドル53セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に続落して
前営業日比286.929ポイント(1.2%)安の7288.352で取引を終えました。

貿易摩擦の懸念材料が再度出てきました。
貿易摩擦に関して、国家経済会議のクドロー委員長が
中国との合意までは「かなりの距離がある」とコメントしたことが
伝わり、投資家心理は悪化しました。

EUの欧州委員会が、2019年の実質経済成長率の見通しを
大幅に下方修正したことも市場心理をさらに悪化させました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国の下げ要因をそのまま引き継ぎ、
さらに増幅させたような動きになりました。
前年度に合意した3月1日を期限とする米中貿易協議を巡って、
トランプ氏が期限前に首脳会談を開く可能性について否定し
市場の心理を冷やしました。

日本企業のまちまちな業績結果に加えて、
下方修正された欧州経済の懸念も加わり、
下げ幅は1月4日の大発会以来の大きさになりました。

中国関連銘柄、特に電子部品系に売りが広がり
東京エレクトロン、ファナックなどが大きくさげました。
33業種中、パルプ・紙以外の32業種が下げる全面安の様子ですが、
自社株買を発表したソニーは上昇、前日に続いソフトバンクグループも上昇しました。

商いが膨らみながら全体の約8割が下げ、
東証1部の売買代金は2兆8334億円、
売買高は14億6383万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1801、
値上がりは288、変わらずは38でした。

日経の日足は大きく下離れして25日線の下でスタート、
そのまま下げる中陰線を形成しました。
高値では25日線を超える場面もありましたが、
朝の下げ幅を回復することはなく、
一目均衡表上で下雲も下に抜けてしまいました。

下落すると支えになってくれると期待された
25日線と1/29の安値も一気に抜けてしまい、
心理はさらに悪化する場所まで下げました。

この勢いで下げを続ける場合は20,000円が早いうちに視野に入りますが、
週末の間に米中関連の材料で支え材料が出るか、
注目が集まります。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

先週末は上値の重い展開になることを予想していましたが、
上値が重いのはもちろん、3連休の前にダブルパンチが入った格好です。

米中貿易摩擦を巡っては懸念材料が薄まってきたかというところで、
3月1日までに首脳会談を開く可能性は「ない」との爆弾が飛び、
欧州からは2019年の実質経済成長率見通しを引き下げる違う爆弾が
同時に爆発、日経は一気に20,500円を割り込んでのスタートとなりました。

世界景気の不透明さ、米中の貿易摩擦にまつわる不透明さ、
このダブルパンチでは流石に勝ち目はないでしょう。
来週もこの2つの材料に翻弄され、
上値の重い展開が予想されます。

決算発表が一巡して後半戦に入る中、
欧州や米国からの材料が大きく改善するようなニュースが
週末の間に入らない限り、来週に入って
反転に変わることは相当難しそうです。

建国記念日の11日が祝日で株式市場が休場になるのは
むしろ良かったかも知れないと思うほど
不透明材料が山積みになっています。

戦略銘柄でも空売り銘柄の比率が少しずつ高まってので、
不透明感の払拭までは空売りの割合を高め、
買いは少ないポジションでディフェンシブ銘柄を中心に考えましょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,333.17 -418.11(-2.01%)
ドル・円
109.84 – 109.85 -0.07(-0.06%)
ユーロ・円
124.56 – 124.60 -0.22(-0.17%) 
NYダウ(ドル) 
25,169.53 -220.77(-0.86%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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