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2023年 8月1日の日経概況

【市場総括】

2023年8月1日の東京株式市場は上昇しました。終値は前営業日比304円36銭(0.92%)高の3万3476円58銭。米国市場が上昇したことを反映して120円高で寄り付き、円安が一服しないことも上昇の要因に加わり、上昇幅を広げて、TOPIXは連日で年初来高値を更新しました。前日はまちまちの動きとなった東京エレクトロン、アドバンテストが揃って上昇するなど、値嵩株に買いが入ったことが寄与した結果です。

本日も最後までしっかりお読みください。


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【米国市場の動向】

週末の米国市場は続伸しました。ダウ工業株30種平均は続伸して、前営業日比100ドル24セント(0.3%)高の3万5559ドル53セント、ナスダック総合株価指数は続伸して、前営業日比29.366ポイント(0.2%)高の1万4346.024、S&P500種株価指数も続伸して前日比6.73ポイント(0.1%)高の4588.96で取引を終えました。

S&P500種株価指数は22年3月以来の高値、ダウ工業株30種平均は2022年2月以来の高値を記録しました。上昇はしましたが、様子見の色が強い流れでした。上昇材料は利上げ観測の後退。FRBによる利上げ観測の後退が続いて市場から好感されました。

一方、主要なハイテク株の決算発表を控えていることから、上昇幅は限定的で、下げに転じる場面もあるなど、方向感に欠ける相場でした。消費関連及び原油関連が上昇した他、先週は下げていたネットフリックスの上昇が目立ちました。


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【日本市場の動向】

日本市場は週末に引き続き米国市場が上昇したことを反映して120円高で寄り付きました。為替市場で進む円安が一服しないことも上昇の要因に加わり、上昇幅を広げて、TOPIXは連日で年初来高値を更新しました。

年初来高値のみならず、1990年7月以来、バブル経済崩壊後の高値更新が連日続いています。前日はまちまちの動きとなった東京エレクトロン、アドバンテストが揃って上昇するなど、値嵩株に買いが入ったことが寄与した結果です。

業種別の動きでは前日同様33業種中、29業種が上昇、4業種が下落しました。主要な金融関連が厳しい動きで銀行業、保険業が下落率1,2位を記録しました。その他、サービス業、化学も下げ、その他金融業は上昇はしたものの、上げ幅は限定的でした。

電気・ガス業が上昇率1位、海運業が2位、前日に引き続き輸送用機器が強さを見せつけました。鉄鋼、機会、ゴム製品など景気敏感業種も買われ、内需の一角である水産も上昇しました。


【日本市場のテクニカル分析】

日経の日足は本日も実体が離れている「実体レベル」のギャップをあけました。前日の高値と安値を切り上げたので、形でも綺麗な上昇ですが、高値は33488円、33500円が抵抗として認識される形となりました。

前日の解説では「明日も本日の高値を上に抜けて上昇すると33,500円の節目突破に挑戦します。」と説明、33,500円の節目突破は見送りとなりましたが、これで挑戦が終わりではありません。

上昇の流れが継続していることから、明日にでも節目突破に再び挑戦する可能性は残っています。ただし、明日から主要決算発表及び指標発表に備えて様子見なる確率は高まっていることを念頭に入れましょう。

商いは本日も盛り上がり4兆円超えを記録しました。東証プライムの売買代金は4兆3076億円、売買高は16億7854万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1064、値下がりは710銘柄、変わらずは61銘柄でした。


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【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

6月3週目に売り越しに転換した外国人の売買動向は早速切り返して、6月4週目から、先週の集計分まで4週連続の買い越しとなりました。33年ぶりの高値を更新する時の記録が12週連続。

連続記録の1/3まで伸ばしてきましたが、今度の買い越しはどうやら力強さに欠けるとの印象を受けます。最初の4週間の比較でも今回の4週連続が半分にも及ばない大きさで、先週は売り越し寸前まで追い込まれました。

その中でもTOPIXはバブル後の高値更新が連続で続いているのは、市場の注目を集めたトヨタの決算結果が大きな要因といえます。後場の13:25に決算を発表、第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比78.0%増の1兆3113億円に拡大、直近3ヵ月の実績は営業利益率が前年同期の6.8%から10.6%に大幅に改善しました。

通期計画の2兆5800億円に対する進捗率も50.8%に達するなど、好材料ばかり持ってきましたという感じで、2.5%の上昇、市場全体も引き上げました。それでも300円台の上昇幅というのはタイミング的に様子見が出やすい時間帯ということや、外国人買い越しの弱さがあるでしょう。

TOPIXのグロース株とバリュー株の比率は下落が続いて(グロース株の劣勢)いますが、戦略は前日から変わらず、成長株の中で業績が伴うものに物色の目を向けます。

また業種全体が上昇継続の局面に入っている海運業は決算結果によっては大きな動きが出やすいので注意が必要です。


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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)33,476.58+304.36(0.92%)
TOPIX 2,337.36+14.80(0.64%)

為替

ドル・円 142.89 – 142.90+0.72(0.50%)
ユーロ・円 156.86 – 156.88+0.20(0.12%)
ユーロ・ドル 1.0976 – 1.0978-0.0043(-0.39%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) 35,559.53+100.24(0.28%)
S&P500種4,588.96+6.73(0.14%)
ナスダック14,346.024+29.366(0.20%)

債券・金利

米10年国債(%)3.957+0.005
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