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景気敏感株を1つづつ見てみよう

日本と米国の業種区分、世界基準と日本の基準の違いなどについてみてきました。今回はその業種の中から更に詳しく解説していきます。業種とは何?と思う方はまずは過去のブログを読んでみてください。業種についてわかりやすくまとめています。

業種の分類の中で今回は景気敏感株について一つづつ見ていくことにしましょう。
まず景気敏感株と言われるものには代表的に次の6業種があります

  1. 輸送用機器業:自動車メーカーや自動車部品メーカーなど。
  2. 電機(気)機器業:家電製品メーカーや電子部品メーカーなど。
  3. 鉄鋼業:鉄鋼メーカーや製鉄会社など。
  4. 化学業:化学製品メーカーや石油化学メーカーなど。
  5. 建設業:建設会社や住宅メーカーなど。
  6. 不動産業:不動産開発会社や不動産投資会社など。
いかがでしょうか?自動車関連、電気機器のように馴染みのある業種もありますが、化学、鉄鋼のようにぴんとこない業種も入っていますね。
では、各業種について詳しくみていきますね。

輸送用機器業

主に輸送(物資や人を移動させること)に使用される機械や装置を製造・販売する産業のことを指します。
トヨタや日産などの自動車メーカの他、KYBなどの部品メーカーがあります。

最も景況動向に敏感に反応するのは自動車関連株ではないでしょうか?自動車産業は世界的に大きな産業であり、自動車メーカーや自動車部品メーカー、電気自動車(EV)メーカー、自動運転技術関連企業などが含まれます。需給バランスや技術の把握だけでなく、景気の好不況、燃料価格の変動、金利の動向など、経済状況を把握することも重要です。

電機(気)機器業

電気や電子技術を利用して製造・販売される機器や装置を扱う産業のことを指します。
日立や三菱電機の他、ヤーマンやマブチなどがあります。

電気機器や電子部品を製造・販売する企業の株式を指します。電機株は広範な分野をカバーしており、家庭用電化製品、産業用機器、通信機器、自動車部品など、さまざまな製品やサービスに関連しています。
電機株はテクノロジーの進化や革新に強く影響され、一部の電機株は景気サイクルによって影響を受けやすく景気の好不況に応じて需要が変動するため、景気敏感性が高いとされています。

鉄鋼業株

鉄鉱石から鉄と鋼を製造・加工・販売する産業のことを指します。
新日本製鐵や神戸製鋼・JFEなどがあります。

鉄鋼業界は基本的な建築材料から製造業や自動車産業などの重要な部門に至るまで、幅広い産業に用いられる鉄鋼製品を提供しています。
鉄鋼業界は景気サイクルに強く影響される産業であり、景気の好不況によって需要や供給が大きく変動します。
原料価格の変動や国内外の競合他社との競争・各国の貿易政策や関税、輸入制限などによる規制・環境規制の厳格化やクリーンエネルギーへの転換など多くの外部要因にて収益に影響することが考えられます。

化学業

化学に関連する製品の製造・販売・研究・開発などの活動を行う産業のことを指します。
信越化学や旭化成などがあります。

化学産業は、原材料から化学製品を製造し、それらをさまざまな産業や消費者向けに提供する産業で、私たちの日常生活に欠かせない多くの製品や用途に使用されており、食品・飲料、医薬品、農業、化粧品、合成繊維、自動車、建築などの分野で利用されています。
化学製品の需要は多様であり、景気の動向や産業の成長によって影響を受けやすく、製造には原材料が必要であり、原材料価格の変動や供給の安定性が企業の収益に影響を及ぼすことが考えられます。

建設業

建物やインフラなどの建設工事を行う産業のことを指します。
清水建設や大林組・鹿島建設などがあります。

建築産業は建物やインフラストラクチャーなどの建設・設計・施工・リノベーションなどを行う産業であり、不動産開発や建築プロジェクトに携わる企業をさします。
建築株は、不動産市場の状況や建築需要に大きく影響され、公共事業やインフラストラクチャーの投資が増えると、建築プロジェクトに関連する企業にも影響を及ぼします。建築産業は経済の健全性に大きく依存しているため、景気敏感株と言われるのです。

不動産業

不動産に関連するさまざまな取引やサービスを行う産業のことを指します。
大東建託や野村不動産・東急不動産などがあります。

不動産産業は、不動産の取得・開発・管理・販売・賃貸などの事業を行う産業のことを言います。
住宅市場や商業用不動産市場の需給バランスや地域ごとの需要動向に影響されます。
資金調達のために借入金を利用するため、景気による金利の変動によって影響を受けます。

これら6つの業種は特に景気に敏感と言われ、相場を注視してトレードをする必要があります。株価ばかりに気を取られず、世界の景気もよくよく観察しながらトレードが出来るように心がけていきましょう。

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