【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年10月19日の東京株式市場は大幅に反落しましたで。終値は前営業日比611円63銭(1.91%)安の3万1430円62銭。前日の米国市場で長期金利が上昇、3指数揃って下落になったことが投資家心理を悪化させました。
米国市場は4営業日ぶりに反落し、ダウが332ドル57セント(0.97%)安の3万3665ドル08セント、ナスダックが続落して219.445ポイント(1.62%)安の1万3314.302、S&P500指数も-58.60(-1.33%)の4,314.60で取引を終えました。
長期金利が驚異的なレベルまで上昇して4.9%超え、5%も視野にいれてきました。金利上昇で大きく営業されるナスダックが大きくさげ、その影響でS&P500指数も幅のある下落となりました。
日本市場は長期金利の影響で下落したナスダック指数の影響が強く、半導体関連を中心に売りが先行しました。アジア市場全般の動きも冴えないことで下げ幅を拡大、600円を超える下げ幅で取引を終えました。
|| 変動性の高まりを目で確認
市場が方向感を失うところか、投資家を欺くような動きになりました。1日も休むことなく、800円下げた、500円あげた、+1円と思ったら600円下げたとこれでは落ち着いた投資なんて難しいですね。
日経VIは22.47まで上昇、10月5日以降の高い水準まで上昇、VIX指数も19.92と、やはり10月4日以降の高さです。市場が不安定になっているのが目に見える数字です。
日経VIと日経225の連動。VIが上昇して、紫色の日経225が下げ始めるのが確認できる
それに加えて長期金利は4.9%台のせ、原油が高値圏で推移、金先物も一方的に上昇など、不気味な数字が並んでいるのは市場に警戒心をもてというサインとして十分でしょう。
|| FRB議長の発言に注目
さらに波乱要因となり得るのが本日予定されているFRBのパウエル議長による講演。世界の市場が注目するイベントで、時には大きな波乱を起こしますが、今回はどんな内容になるのか。
長期金利5%が視野に入っているなどマーケットが不安定になっている状態でパウエル議長がさらに市場を混乱させる発言を行う可能性はそう高くはないでしょう。無事に通過する場合でも長期金利を安定させるような材料が出ないまま、5%の大台に乗せるとマーケットの不安定さは増幅することになります。
米国10年物国債利回り:ついに5%に乗せるのか?
|| グロース系の投資に注意
その場合、大きな打撃を受けるのは大型株にグロース株。グロース系への投資には十分気をつけて欲しいタイミングです。特に半導体関連のボラティリティは高まる一方なので、注意が必要です。
TOPIX500 Growth指数は下げトレンドを加速する
鉄鋼、銀行業などの下げトレンド進行は著しいので空売り銘柄の選別にはいいフィールドになります。一方、内需系には相対的に物色の資金が流れやすいので、買いを考える際は注目していいでしょう。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 31,430.62 | -611.63(-1.91%) |
TOPIX | 2,264.16 | -31.18(-1.36%) |
為替
ドル・円 | 149.79 – 149.80 | +0.05(0.03%) |
ユーロ・円 | 157.81 – 157.83 | -0.59(-0.37%) |
ユーロ・ドル | 1.0534 – 1.0536 | -0.0044(-0.41%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 33,665.08 | -332.57(-0.97%) |
S&P500種 | 4,314.60 | -58.60(-1.33%) |
ナスダック | 13,314.302 | -219.445(-1.62%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.900 | +0.068 |