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2023年10月17日の日経概況及び今後の展望

【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

2023年10月17日の東京株式市場は大幅に反発しました。終値は前営業日比381円26銭(1.20%)高の3万2040円29銭。3営業日ぶりの反発です。前日の米国市場が上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしました。

前日までの2営業日で800円強を下げてきたことで自律反発を狙う買いが入ると共にショート(空売り)ポジションの買い戻しも加わり、上げ幅は600円を超える場面もありました。

バイデン米大統領が18日にイスラエルを訪問するとのニュースも加わり、中東情勢の緊迫化が緩和されるとの期待が進みましたが、まだ地政学リスクの高まりに歯止めがかかるのは考えにくく、上げ幅を縮小する動きが広がりました。

|| 3日ぶりの反発も安心は早い

大きく下げて市場には警戒感が広がっていましたが、本日の切り返しで投資家心理は回復した、と言えるでしょうか。ボラティリティの増加に伴い、安心というよりは、「わかりづらくて、やりづらい」と印象を受ける方が多いのではないでしょうか。

これで下げ止まり、また上に向かって上がっていくと判断するのはまだ早く、より慎重にアプローチする必要があります。日々の変動幅が大きいのでデイトレードに代表される短期売買に有利な相場となっており、トレンドに載せて利益を取るトレンドフォロー派には辛い時間帯となっています。

|| 米国長期金利の上昇に注意、銀行、保険などに注目

日本市場のみならず、世界市場が警戒して、強く反応しているのは米国の長期金利です。先週13日の金曜日には上昇の一服がみられた10年物国債利回りは今週入って再び上昇に転じ、本日は4.76%台まで伸ばしています。

それを反映して、保険、その他金融業などの金融関連が伸びていますが、銀行業の反応だけが限定的で、不気味な動きをしています。長期金利の上昇と共に2023年はずっと上げてきた銀行業ですが、直近になって長期金利との連動が薄れてきていますので、注意が必要です。

天井からの下落気味に入った銀行業の動向は気になるところ

場合によっては下げが強まる時に、空売り銘柄の集合所になる可能性があるので、買いのポジションを保持している場合は価格の動向には敏感になっておくのがよいでしょう。

||米国の経済指標、決算発表が注目される

本日から明日にかけての注目イベントは米国9月の小売売上高、そして9月鉱工業生産が発表されるほか、決算発表予定はバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックスなどの大手金融機関が予定されており、注目が集まります。

日本の金融関連にも影響を及ぼすので、業績の動向は要チェックです。続いて18日のモルガン・スタンレーも重要で、テスラ、ネットフリックスなどのハイテク関連も発表されるので、変動性の高い動きになることには警戒です。

米国長期金利の動き

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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)32,040.29+381.26(1.20%)
TOPIX 2,292.08+18.54(0.82%)

為替

ドル・円 ※149.66 – 149.68+0.10(0.06%)
ユーロ・円 ※157.69 – 157.71+0.14(0.08%)
ユーロ・ドル ※1.0535 – 1.0537+0.0001(0.00%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) ※33,984.54+314.25(0.93%)
S&P500種4,373.63+45.85(1.05%)
ナスダック13,567.984+160.750(1.19%)

債券・金利

米10年国債(%)4.710+0.085
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