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2023年10月16日の日経概況及び今後の展望

2023年10月16日の東京株式市場は大幅に続落しました。終値は前営業日比656円96銭(2.03%)安の3万1659円03銭。

【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

心理的な支えとなる32,000円を割り込みました。中東情勢の緊迫化が市場に下方圧力をかけています。先週末の米国市場は中東情勢の影響を強く反映しませんでしたが、ハイテク関連に売りが出たことがまず日本市場に下げ圧力をかける1番目の要因となりました。

次は、中東情勢を反映してアジア市場全般が下げを深めることがさらなる圧迫要因となりました。ハンセン(香港)指数-0.97%、KOSPI(韓国)指数-0.81%、シンガポール総合指数-1.02%など、多くの市場が-1%前後の下落を記録しました。

|| これから行動要領は「はず」をはずす

これからの行動要領は予測を立てて行動しないことです。「はず」という言葉を使うようになったら、自分の投資観を疑ってください。”中東だし、こちらへの影響はそんなに大きくないはず”、”すぐ下げ止まるはず”などの根拠のない自信、「はず」はまず前面に打ち出さないことです。

損失が膨らんだとしてもロスカットラインに到達したものは未練なしに切り捨てることです。無駄に耐えていても、下げが深くなる時に最安値付近で投げ出す羽目になるだけです。

|| 歴史から学ぶ

地政学リスクが高まるときに市場がどのような反応したのかは、歴史から学ぶことができます。1年前、2月中旬からロシアのウクライナに対する侵攻可能性が高まる時から、実際に発生した後を検証してみましょう。

2022年2月16日から 3月9日まで、14営業日で2768円も下げています。週末を入れると21日間ですので、3週間で3000円近くを下げたことになります。

ウクライナ侵攻時の相場展開

過ぎてしまったことなので、その後は大きくあげたでしょう?と片付けてしまえばそれまでですが、たったの3週間で3000円近くを下げる時、心理的に耐えられる人はそうはいないでしょう。

このときの下落率はマイナス10%ですので、 自分の資産が3週間で10%失われたと思えばわかりやすいでしょう。 早い段階でロスカットをして資金を温存した人はその後の回復局面で大きな利益を上げることができました。

|| 戦争は起きますか? わかりません

“戦争は起こるのでしょうか?それはいつでしょう?

それはいつ終わりますか?”

地政学的リスクが発生するとこのような質問をよく受けますが、残念ながら私には未来を読む力はありません。 答えはいつでもわかりません、知りたくもありません。

ただ未来に備えてリスクをコントロールしておくことだけに集中します。投資において未来のことを正確に予測しようとすることほど無駄なこともありません。

前回の教訓をいかして、現在の状況にあてはめて考えると、3万円割れはもちろん、2万9500円割れまでも視野に入れる必要があります。新たな買いポジションは回復の兆しが見えるまでは控えるようにしましょう。

今後の見通し:あくまでも前回の値を参考にした仮説であることに注意してください

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