【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年12月12日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比51円90銭(0.16%)高の3万2843円70銭。午前中は利益確定の売りが続いて下げる場面が目立ちましたが、午後になるとグロース株の買いが入って上昇に展じました。
||米国市場は強さ継続で、年初来高値を更新
米国市場は年初来高値を更新しました。ダウ指数は3営業日続伸して157ドル06セント(0.43%)高の3万6404ドル93セント、ナスダックも3営業日続伸して28.513ポイント(0.19%)高の1万4432.486で取引を終えました。
ダウは2022年1月以来の高値、ナスダックは22年3月以来の高値を記録しました。先週末発表された雇用統計の結果で米国の景気見通しに対する懸念が後退、引き続き買いが優勢でした。
FOMCを目前にして様子見が広がる要素もありましたが、当日の高値付近で終わることで、米国市場の強さが目立ちました。
|| 国内政治がリスクの日本市場
日本市場は3指数揃って上昇した米国市場の流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしました。上げ幅を300円以上に広げる場面もありましたが、国内の政治に対する不透明感が高まることを背景に上げ幅を縮小させました。
米国の主要イベントがひかえていることに対する警戒感も積極的な売買を妨げました。12日はCPIの発表、13日はFOMC後のパウエルFRB議長の会見が予定されています。
テクニカル的には60日移動平均線に支えられて上に反転しましたが、20日移動平均線に近づくと、レジスタンスに合っている形です。 まだ強力なレジスタンスにはなってない様子ですが、上に抜け出すとさらなる上昇が予想されます。
|| 動きづらい中で次に備える、為替に要注意
前述したとおり、今夜から13日にかけて米国市場では主要なイベントが続きます。直近の経済指標はインフレのピークアウトを示唆する内容が続きましたが、雇用統計は予想以上の強さ。それだけにCPIは注目されます。
内容次第でドル・円レートは大きく動くことが予想されるので、FX取引を行っているトレーダーは注意が必要です。また、その結果が株式市場にも大きな影響を与えるので、CPIの結果はチェックしておくのが良いでしょう。
水産・農林業の割高さが目立つので急落に注意、電気・ガス業も同様です。反面、陸運業、空運業は調整を経て、反転上昇の準備が整ったので、注目する価値があるでしょう。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 32,843.70 | +51.90(0.16%) |
TOPIX | 2,353.16 | -5.39(-0.23%) |
為替
ドル・円 | 145.33 – 145.34 | -1.03(-0.70%) |
ユーロ・円 | 156.82 – 156.83 | -0.61(-0.38%) |
ユーロ・ドル | 1.0787 – 1.0788 | +0.0032(0.29%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 36,404.93 | +157.06(0.43%) |
S&P500種 | 4,622.44 | +18.07(0.39%) |
ナスダック | 14,432.486 | +28.513(0.19%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.234 | +0.005 |