【市場の総括】
2024年8月1日の東京株式市場は大幅反落しました。前日比975.49(2.49%)安の3万8126円33銭で取引を終えました。円高の影響で輸出関連銘柄への売りが強まり、下げ幅は1,300円を超える場面もありました。
連日で変動性の高い動きが続いています。日銀会合の後は1,200円を超える変動幅を記録しましたが、本日はほぼ一方的に売られる展開、為替市場で一時的に1ドル=148円台に突入したことが要因となりました。
||米国市場はハイテク関連が急反発
前日の米株式市場は続伸して前日比99ドル46セント(0.24%)高の4万0842ドル79セント、ナスダックは大幅に反発して前日比451.983ポイント(2.63%)高の1万7599.400、S&P500種も反発して85.86ポイント(1.57%)高の5,522.30で取引を終えました。
FOMCの結果で「政策金利を据え置く」と市場予想通りの内容となりました。市場を大きく動かしたのはパウエル議長の記者会見で、「早ければ9月に利下げする可能性」について明言しました。金融緩和により株式市場に資金が流れ込むことへの期待で幅広い銘柄が買われました。
【 今後の投資戦略】
今度はなにが起こっている?毎朝、このようなやりとりが日常茶飯事として行われているのがある意味怖い。前日は日中の値幅が1233円99銭、本日は一時的な下げ幅が1,300円超え。心理的な支えとなる38,000円を一時的に割り込みました。朝から進んだ円高が投資家心理を冷やし、買い戻しに走った先物には再びショートが大量に入りました。
米国は金利を据え置いたけど、9月にはほぼ確実に利下げが始まる。日本は7月に即座に利上げが始まる、こうなると金利差の縮小が早まり、円に対する魅力が増します。当然、円への需要が高まり円高が進むと株式市場としては当然ながらマイナス要因。これが本日の下げの要因となりましたが、これが短期で終わることではないことは容易に想像できます。ゆっくりではありますが、金利差縮小はさらに消化する必要があります。
前日に引き続き、銀行、保険などに注目、円高によって敬遠される輸出関連は逆にショートの対象に入れてよいでしょう。トヨタの大幅な下落はそれを示しています。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,111.50 | -990.32(-2.53%) |
TOPIX | 2,703.75 | -88.10(-3.15%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 149.90 - 149.92 | -1.00(-0.66%) |
ユーロ・円 | 162.31 - 162.32 | -0.92(-0.56%) |
ユーロ・ドル | 1.0827 - 1.0828 | +0.0010(0.09%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 40,842.79 | +99.46(0.24%) |
S&P500種 | 5,522.30 | +85.86(1.57%) |
ナスダック | 17,599.400 | +451.983(2.63%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.025 | -0.030 |
米10年国債(%) | 4.031 | -0.108 |