2021年10月12日の東京株式市場は4営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比267円59銭(0.94%)安の2万8230円61銭でした。
3指数揃って続落した米国市場の影響で売りが先行してスタート、
下げ幅は300円を超えましたが、
景気敏感株や原油関連に買いが入って下げ幅を縮小して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
週末の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比250ドル19セント(0.7%)安の3万4496ドル06セント、
ナスダック総合株価指数も2営業日続落して、
前日比93.337ポイント(0.6%)安の1万4486.200で取引を終えました。
朝方は買いが先行しました。
原油市場が7年ぶりとなる
82ドル(1バレル)まで上昇したことを受け、
原油関連銘柄に買いが進み
上昇幅を拡大しましたが、
買いが一巡した後は、業績発表を控えて
持ち高を調整する売りに押されました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場で主要指数が
下落したことを受け、
売りが先行してスタートしました。
原油市場の上昇がコスト増につながるとの
懸念から幅広い業種が売られ、
下げ幅は300円前後で推移する場面もありました。
原油高による米国長期金利の上昇で
円安が進み、輸出関連の景気敏感銘柄が買われ
下げ幅を縮小して取引を終えました。
鉱業、石油・石炭が上昇、
非鉄金属、鉄鋼、ゴムなどの
素材系の景気敏感業種が全般的に買われました。
ガス、空運、小売が下落率上位を占め、
陸運、倉庫などの内需系も軟調な動きでした。
日経の日足は下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
先日から高値は切り下げて、
安値は切り上げているので形では持ち合い、
75日移動平均線にぶつかって
とどまった形になりました。
終値で下げていますが、形では持ち合っているので、
上にも下にも振れる可能性を持っています。
まだ失望するほどの下げでは無いので
落ち着いて次の展開を確認しましょう。
あきないは8月30日以来の低水準で
東証1部の売買代金は概算で2兆5637億円、
売買高は11億3493万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1743、
値上がりは375、変わらずは65銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
原油高に相関する長期金利の上昇、
雇用統計から見えてきた賃金の上昇など、
インフレ懸念が強まり、
上昇してきた日経は一服感を出しながら
1日休みを挟みました。
休みを挟んでいると言っていいかどうか、
もちろんその結果はレジスタンスになっている
75日移動平均線株価が明確に抜けて
上昇トレンドに入ることで判断することができます。
コロナショックで史上初の
マイナスをつけた原油が
1年でここまで回復できたことは
インフレ懸念というよりは
インフレが当然あるという前提で
景気動向を捉える必要があります。
そっちの方が対処も落ち着いたものになるでしょう。
東京の感染者数が2日連続で2桁を記録するほど
コロナ自体が安定してくるここからは
コロナショックで大きく押されていた
分野に注目する必要があります。
旅行・レジュー関連に加えて、
芸能、イベント関連にも回復に着目した買いは
入りやすいので注目してみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,498.20 +449.26(1.60%)
ドル・円
112.92 – 112.94 +0.97(0.86%)
ユーロ・円
130.55 – 130.57 +1.28(0.99%)
ユーロ・ドル
1.1556 – 1.1558 +0.0009(0.07%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,746.25 -8.69(-0.02%)
S&P500種
4,391.34 -8.42(-0.19%)
ナスダック
14,579.537 -74.479(-0.50%)
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