2020年3月2日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比201円12銭(0.95%)高の2万1344円08銭でした。
米国市場が1,000ドルを超える下げ幅から、
利下げを示唆するパウエル議長の証言で下げ幅を縮小、
日本市場は売りが先行してスタートしましたが、
日銀の総裁緊急談話を発表したことなどが下げ止まりにつながりました。
レジュー関連が買い直される中、戻り時の抵抗に注意しながら
銘柄選びを進める必要があります。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は7営業日続落して、
前営業日比357ドル28セント(1.4%)安の2万5409ドル36セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に反発して
前営業日比0.888ポイント高の8567.368で取引を終えました。
ニュージーランド、ナイジェリアなどで感染が確認された
新型肺炎の拡大懸念が続き、
下げ幅を1,000ドル以上に広げる場面がありました。
パウエルFRB議長が「経済を支えるために適切に行動する」と
述べたことは早期の利下げを示唆すると受け止められたことを
背景に急速に下げ渋りました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の続落を受けて
売りが先行してスタートしました。
円高が進むことや、
中国の経済指標が悪化したことが原因で
下げ幅は300円を超えましたが、
下値では個人投資家の押し目買いが入り
下げ渋った後は、急速にプラスに転じました。
パウエルFRB議長の発言に続き、
日銀でも「潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく方針」との
総裁緊急談話を発表したことなどが
上げ幅を拡大させましたが、
上値ではまだ不安が残り、限定的な範囲で止まりました。
日経の日足は長い上ヒゲを持つ陽線を形成、
実体が前日の実体から離れるギャップが
5営業日ぶりに止まりました。
変動幅は758円で、
2018年2月6日以来約2年1カ月ぶりの大きさ、
投資家心理が大きく揺れ動いていることを
物語っていますが、下げ止まりの前兆をみせたことには意味があります。
先週末は「2019年10月3日の安値まで割り込み、
同年9/4,9/5の間に開けたギャップで9/5の安値にも
近づいてきたので、下げ止まりの感じはありますが、」と解説、
下げ止まりの観測は当てはまりましたが、
今夜の米国市場がそれをサポートする動きになるかが
鍵を握ります。
商いは連続して3兆円を超え、
東証1部の売買代金は概算で3兆5219億円、
売買高は20億3515万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1892、
値下がりは240、変わらずは29でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
久しぶりに日銀が存在感を発揮した1日でした。
休校まで実施され、
景気への影響が懸念される中での
「潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく方針」は
まさにこれぞ、市場との対話、という
鎮静剤となりました。
日銀は「サプライズ!」と好むあまり、
市場との認識に乖離を生じさせ、
市場操作に失敗してきた経歴があります。
(そもそも日限が株式市場を操作するという時点でおかしい話ですが)
「鎮静剤となりました。」という言葉にご注意ください。
根本的に治療できたことはまだないということを意味します。
百貨店の売上高二桁の減少になるなど
景気への影響は数字としてこれから散見されることになります。
また、先週末
「これから戻りを試すといっても、
ギャップがあきながら下げてきたところでは戻り待ちがそれぞれ待っているので、
数回の抵抗にあいながら進んでいくので
一気にすっと戻ることは難しいのが現実です。」と解説した通り、
少し戻すたびに抵抗は待ち構えていると考えて間違いないでしょう。
特にレジャー関連が大きく持ち直していますが、
まだ再開の目処が立たない施設などに関しては、
一定の戻しの後、さらに下に強く押される材料になりやすいので
買いの方は要注意、
空売りをメインにする方は、継続して観察が必要でしょう。
その他、休校に伴い、ゲーム関連、オンラインラーニングが
注目されているので、当面はこの分野で物色するのも
短期的にはよい戦略でしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,344.08 +201.12(0.95%)
ドル・円
108.32 – 108.33 -0.51(-0.46%)
ユーロ・円
120.08 – 120.09 +0.41(0.34%)
ユーロ・ドル
1.1085 – 1.1088 +0.0089(0.80%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,409.36 -357.28(-1.38%)
S&P500種
2,954.22 -24.54(-0.82%)
ナスダック
8,567.368 +0.888(0.01%)
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