2020年7月16日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比175円14銭(0.76%)安の2万2770円36銭でした。
米国市場は新型コロナウィルスのワクチンをめぐるニュースで
投資家心理が改善、上昇して終わりました。
日本市場はその流れを引き継ぐことができず、
前日の大幅な上昇から来る短期の利益確定が優先されました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は4日続伸して、
前営業日比227ドル51セント(0.9%)高の2万6870ドル10セント、
ナスダック総合株価指数は2日続伸して
前営業日比61.92ポイント(0.6%)高の1万0550.49で取引を終えました。
前日の日本市場にも影響を与えた、
新薬開発のモデルナが、臨床試験の参加者全員に
ウイルスの抗体が生成されたと発表したことが好感され、
投資家心理が強気に傾きました。
新型コロナの新規感染者数が
1日6万人前後と、高止まりしていることは
継続して懸念材料になり、午後から上げ幅を縮小させました。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の動向】
日本市場は前日大きく上昇して
節目に近づいて行ったことから、
利益確定が出やすいタイミングにあったことを反映して
売りが先行してスタートしました。
東京都の新型コロナの感染者数が280人超、
過去最多を記録したことが明らかになると
下げが加速、200円を超える下げ幅を記録する場面もありました。
それでも下値は固く、イギリスのオクスフォード大学開発の
ワクチンが臨床試験で注目される結果が出たことなどが
支えになり、下げ幅は170円台まで縮小され、
取引を終えました。
前日は33業種すべてが上昇したに対し、
本日は16業種と、半分ほど、
米国で空運業が物色されたことから
空運業が買われ、上昇率1位を記録しました。
一方、医薬品が大きく利益確定に押され、
精密機器、電気機器などの景気敏感セクターにも
売りが広がりました。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日の高値と安値は切り下げて
形でも下となりました。
流れは前日と一緒でボリンジャーバンドの+2σに
実体がまたがってレジスタンスに
合っている姿が明確になりました。
前日は「明日も上昇を続ける場合は、スプラッシュに入ることになります。
ただし、ボリンジャーバンドが横ばいなので
一旦中に戻る動きも予想されます。」と解説、
後者の方を選びました。
ここから下に振れる場合は先週まで作っていた
三角持ち合いの上辺で支えられて
トレンド転換することを確認するのがポイントになります。
その場合はまだ上昇の余地が
残されていると解釈して良いでしょう。
東証1部の売買代金はで2兆4595億円、
売買高は14億7564万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1387銘柄、
値上がりは721、変わらずは63銘柄でした。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は強い動きになった半導体関連に売りが目立ち、
東京エレクトロン(-2.5%)、アドバンテスト(-2.65%)、
信越化学(-2.67%)など、主要な銘柄には例外なく
利益確定の売りが進みました。
前日は「週末にかけては利益確定が広がることも考えられ、
せっかく積み上げた利益の減少もありえます。」と解説したので、
ある意味、当然といえば当然の動きが出たと考えるのが自然でしょう。
週末の調整で大きく崩す動きがなければ、
押し目買いのチャンスはまた訪れてくるので、
継続して注目していきます。
利益確定が出やすいところまで買われたのは
ガラス、鉄鋼、非鉄金属などの素材系で、
こちらも一回調整してから、反発する時は次のチャンスにつながります。
医薬品関連はコロナとそこまで関連しないところは
割高な評価につながりやすいので、
空売り銘柄として選定してみる価値はありそうです。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【各市場の動き】
日経平均(円)
22,770.36 -175.14(-0.76%)
ドル・円
107.03 – 107.04 +0.02(0.01%)
ユーロ・円
121.94 – 121.96 -0.40(-0.32%)
ユーロ・ドル
1.1392 – 1.1394 -0.0040(-0.34%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,870.10 +227.51(0.85%)
S&P500種
3,226.56 +29.04(0.90%)
ナスダック
10,550.492 +61.915(0.59%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/