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2019年1月7日の日経概況

2019年1月7日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比477円01銭(2.44%)高の2万0038円97銭でした。
雇用統計の好調な結果、利上げ一時中止の可能性などを材料に
米国市場が大きく反発、その流れを引き継ぎました。
米中貿易摩擦をめぐる会談の結果に期待する心理も上昇の要因になりましたが、
まだ強い反発は見られないのが現状です。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反発して、
前営業日比746ドル94セント(3.3%)高の2万3433ドル16セント、
ナスダック総合株価指数も大きく反発して
前営業日比2275.353ポイント(4.3%)高の6738.857で取引を終えました。

まず雇用統計の大幅な市場予想上回りが好感されました。
市場予想(非農業部門の雇用者数増)18万人に対して
31万2,000人増加と、大きく上回りました。

米国景気減速に対する過度な懸念が後退するとともに、
パウエルFRB議長が、金融政策は必要とあれば大幅に変更することもありうるとの
趣旨を述べたことも市場心理の改善につながりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場の材料をそのまま引き継ぎました。
雇用統計で景気減速の懸念が後退したことや、
FRB議長の発言を受けて、投資家心理が大幅に改善しました。

パウエル議長の発言内容は米国の利上げを一時停止する可能性を
ほのめかしたこととして解釈され、
米中の貿易摩擦をめぐる会談が実施されるとの見通しは
市場の上げ幅を伸ばすのに寄与しました。

上昇幅が700円を超える場面もありましたが、
上値を積極的に追う動きは少なく、
上昇幅を縮小させながら本日の取引を終えました。

押され気味だった電気機器が上昇率トップ、
不動産業、その他製品が続きました。
全33業種がプラスで引ける中、ここまで買われてきた
電気・ガス業の上昇幅は限定的な姿でした。

上げ幅の割に商いは薄く
東証1部の売買代金は2兆4634億円、
売買高は14億2427万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1964と、
値下がりは142、変わらずは23銘柄でした。

日経の日足は前日の日足から上離れしてスタート、
長い上髭を持つ陽線を形成してギャップをあけました。
ギャップの範囲まで入れると中程度の陽線と言えますが、
上髭が長く、実体が20,000円をまたがっているのは
まだ迷いが続いているサインです。

上値が意識しているのはボリンジャーバンドの+1σと
12/21の陰線、ここを超えてくるとギャップが埋まり
底打ちの可能性が高まります。
ただし、まだ変動性が大きいことで乱高下する可能性の方が高いでしょう。
明日は20,000円が抵抗として働き、
再び下げないかの確認になります。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

4日の大発会を400円以上の下げが飾りましたが、
本日は下げ幅(452円)をちょうど取り戻すような
上昇幅(477円)を見せながら下げ分を埋めました。

この動き、どこかでみた覚えがありますね。
2018年の11月から12月の間の乱高下相場です。

この期間は買ったらロスカット、
空売りをしたら暴騰してまたロスカットの買い戻しを攻められるなど、
難しい投資を強いられました。

本日の上昇が本当の反転ではなく、様子見の性格が強いというのは
2兆5千億円に及ばない商いからもわかります。
ただ、トヨタをはじめ、コマツなど押しの強かった主力銘柄に
買いが戻りつつあるのは底打ちの可能性を高めてくれています。

下げトレンドに入った銘柄は本日も陰線引けが多くみられるので、
狙っていた空売り銘柄は引き続き注目しましょう。
本日は米国の12月のISM非製造業景況指数が発表される予定で、
これが再び乱高下を引き起こさないかに注目です。

買いでは、底打ち、反転サインを出してきて、
上昇率2位を記録した不動産に注目です。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,038.97 +477.01(2.44%)
ドル・円
108.30 – 108.31 +0.46(0.42%)
ユーロ・円
123.95 – 123.99 +0.93(0.75%) 
NYダウ(ドル) 
23,433.16 +746.94(3.29%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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