2017年7月18日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比118円95銭(0.59%)安の1万9999円91銭でした。
新規の材料は欠ける中で、米国の長期金利の上昇一服で発生した
円高傾向が111円台後半まで進み、
輸出・大型の主力株及び、銀行株に売りが出ました。
朝方は小動きでしたが、175円まで売りが進んだ後、
下げ幅を縮小させながら引けました。
週後半に材料が揃っているので、明日も様子見が続く可能性がありますが、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
連休の間、米国市場は好調な動きを続けました。
14日の ダウ工業株30種平均は4日続伸して、
3日連続の史上最高値更新になりました。
イエレン議長の発言に加えて、14日朝に発表された
6月のCPI(米消費者物価指数)は市場予想(0.1%上昇)を下回る結果で、
改めてFRBが利上げに動きにくくなるとの見方が広がり
株式市場への資金流入観測を好感する買いが続きました。
続く前営業日の米国市場は5日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比8ドル02セント安の2万1629ドル72セント、
ナスダック総合株価指数は7日続伸して、
前営業日比1.966ポイント高の6314.431で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は3日続けての史上最高値更新の後、
新たな上昇材料に欠ける中、
利益確定を優先する動きが広がり小幅の反落が出ました。
しかし、相変わらず下値は固く、
上昇の動きは衰える気配を見せていません。
ナスダック総合株価指数は証券会社の投資判断が引き上げられた
アップルの上昇に加えて、アマゾン・ドット・コムや
マイクロソフトなどの主要銘柄が軒並み上昇したことで
力強い動きを続けました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
シカゴのCME日経平均先物は小幅に反落して、
9月物は前営業日比5円安の2万0035円で引けました。
大阪取引所の終値は75円下回りました。
SGX日経平均先物は売りが先行してスタート、
35円安の2万40円で始まりました。
日本市場は新規の材料が少ない中、
SGXの動きを引き継ぎ、小幅の売りが先行してスタート、
前週末比44円45銭安い2万0074円41銭で寄り付きました。
前引けまで売りは継続、127円前場を終えた後も
午後最初は175円まで下落、
14時を過ぎて下げ幅を縮小させながら118円安で本日の取引を終えました。
ディフェンシブ銘柄に買いが進み、
輸出関連銘柄に売りが進みました。
週末に日限・ECBなどの注目材料が揃っているので、
明日も様子見が広がる可能性が高いですが、
本日の動きに対する自律反発が入る場合は、小幅の戻しもあり得るでしょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆1120億円、
3日連続の2兆円割れから脱却できましたが、
まだ相場を盛り上げるほどの量ではありません。
売買高は18億1725万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1064、
値上がりは793、変わらずは166銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の日足からは離れてスタート、
高値では一時的に25日線を超えましたが、早速割り込み、
安値ではボリンジャーバンドの+1σを意識して戻り、
2万円をギリギリで割り込みながら終わりました。
下に向かっての窓を形成して
明日もこの安値を割り込んで下に行くと、
7/10-7/14の高値圏の日足がアイランドリバーサルを形成します。
その場合は、しばらくの調整を余儀なくされます。
ボリンジャーバンドはほぼプラットな形で
+2σと-2σが収縮し始めました。
テクニカル的に2万円と25日線が明確に意識されているので、
下落しても7/7の安値の前で切り返し、
25日線を抜けてくると再び上昇モードに戻る可能性が高いです。
明日はここから切り返すか、
さらに安値を切り下げるかが注目されます。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
営業日は他の週より短いですが今週もスタートしました。
3連休は楽しく過ごせましたか?
今週も楽しく相場に向かいましょう。
先週の日経概況や動画マガジンなので、営業日が少ないことで
盛り上がりに欠けるとの観測を出すと、
それはなぜですか?との質問を頂きました。
すごくシンプルに答えると、
「オフィス街の定食屋」を考えればわかることです。
昼間のサラリーマンを顧客とするオフィス街の定食屋、
営業日は昼間に行列ができるほどの盛況ぶりですが、
週末・休日は人影少なく、営業するしない店もあります。
株式市場も結局は一緒です。
私を含め、多くの方が連休を楽しむことに専念するので、
市場は盛り上がりにくくなります。
火曜日から始まった今週の相場、
材料が少ない中、鉱業、水産・農林業、電気・ガス業など
ディフェンシブセクターに買いが進みました。
盛り上がりにくい、円高が進むなどの状況では
典型的に現れる動きですが、
継続する動きにはなりにくいのが現状です。
食料品を筆頭に、建設業など今のディフェンシブには
割高感が解消されてないセクターが散在しています。
短期と割り切って取引を行う以外、
中期的なスタンスで取り組む場合は狙いに行くには注意が必要でしょう。
注目するのは「鉄鋼」と「自動車」の引き続き強気。
先週の沖縄授業でも伝えましたが、
強い動きが現れた銘柄、業種にはその動きがしばらく続く傾向があり、
ファンダメンタルと組み合わせると、
引き続き注目すべきかどうかがわかります。
そのことは7月5日の日経概況からすでに伝えました。
振り返って読んでみてください。
自動車セクターには短い調整が入りそうなので、
むしろチャンスだと言えるでしょう。
引き続き注目してみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,999.91 -118.95 -0.59%
NYダウ(ドル)
21,629.72 -8.02 -0.03%
ドル(円)
112.62-63 -0.66円高 -0.58%
ユーロ(円)
129.26-30 -0.06円高 -0.04%