2016年9月1日の東京株式市場は続伸しました。
終値は39円44銭(0.23%)高の1万6926円84銭でした。
103円台に維持した為替市場の円安基調を受けて、
輸出株を中心に買いが広がりました。
米国市場の下落や原油先物の下落が上値を抑える要因となりましたが、
投資家の心理は一つの方向をみて動き始めました。
その方向とは?
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比53ドル42セント(0.3%)安の1万8400ドル88セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比9.770ポイント(0.2%)安の5213.219で取引を終えました。
上昇、反落以前に週末の雇用統計発表に控えて
様子見ムードが続く方向感のない相場でした。
その中で下げを主導したのは、4%近く下落した原油先物相場。
業績への悪影響が警戒されるエクソンモービルなどの石油大手が下落、
資源関連株に売りが広がりました。
日本市場は為替市場で円安基調が103円台で推移したことで、
上昇材料が少ない中でも前日の終値より2円高くスタートしました。
輸出関連株に買いが集まり、明確に物色が進みました。
また、米国で金融系の銘柄がしっかりした動きになっていることから
日本にもその動きが広がって、銀行銘柄が買われました。
円高に悩まされた先週の動きから一転、今週は円安が
日本の市場を押し上げ、プラス・マイナスを繰り返しながらも
39円高で引けました。
テクニカル分析です。
日経平均の日足は、前日とほぼ同じ形で、
上下の短ヒゲをもつ小陽線を形成しました。
形は一緒ですが、高値と安値を切り上げる上昇で、
ボリンジャーバンドも本日より+2σが上向き始めました。
一目均衡表では遅行線が株価の上に位置し、雲抜けを達成している
三役好転が成立して、テクニカル分析だけなら上昇が始まったと判断できます。
投資家はトレンドが発生する際の「正統派」銘柄、
大型・輸出関連銘柄や、銀行株を物色する変化を見せ、
これからの相場に期待を寄せていることがわかります。
しかし、本日再び2兆円を割り込んだ低調な商いや、
本日予定されている8月のISM製造業景況指数、
明日の雇用統計の結果が出るまでは為替市場の流れが読めないというのは
まだ波乱要因として残っています。
低調な商いはその不安要素を反映していると言えます。
前から言っているように、仕込みを続けてきた
「割安」、「大型」関連株はいよいよ利益が乗り始めています。
投資戦略としては、週末で主要イベントが控えている明日に備えて、
半分は利益を確定する、新たな仕込みは来週からにシフトさせることです。
東証1部の売買代金は概算で1兆9541億円、
売買高は18億4374万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1182、
値下がりは656、変わらずは134銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,926.84 +39.44 +0.23%
NYダウ(ドル):18,400.88 -53.42 -0.28%
ドル(円): 103.26-27 -0.01円高 0.00%
ユーロ(円): 115.13-17 +0.17円安 +0.14%