【市場の総括】
2025年6月26日の東京株式市場は3日続伸しました。終値は前日比642円51銭(1.65%)高の3万9584円58銭で取引を終えました。長らく抵抗となっていた39,000円の大台を一気に突破しました。
この上昇の背景には、アメリカのハイテク株、特にNVIDIAの史上最高値更新が大きく寄与しました。東京エレクトロンは約4%上昇し、1,000円以上の値上がりを記録。アドバンテスとも史上最高値を更新しました。
||米国市場はまちまちな動き
前日の米株式市場は4営業日ぶりに反落し、前日比106ドル59セント(0.24%)安の4万2982ドル43セント、ナスダックは3日続伸し、前日比61.019ポイント(0.30%)高の1万9973.552、S&P500種は反落し、前日比0.02ポイント(0.00%)安の6,092.16で取引を終えました。
急激な上昇を受けて利益確定の動きが見られたが、これは「大きな悪材料ではなく、直近の急上昇を反映した自然な調整」と分析されます。上昇トレンドの力は失われていない状況だと解釈するのがよいでしょう。一方、ハイテク株の大きな上昇でナスダックは3日続伸を記録しました。
【 今後の投資戦略】
市場では39,000円台で「戻り待ちの売り」が予想されていましたが、わずか1日であっさりと突破しました。この突破により、ポジティブムードが広がり、次のターゲットは40,000円という新たなステージに入りました。
長期間抵抗となっていた重要な節目を短期間で突破したことは、市場の地合いの強さと買い勢力の優位性を明確に示しているからです。それが円高の進行が止まらない現状においても起きていることなので、なおさらです。
AI開発による需要が再び意識され始まっていることからNVIDIAのみならず、マイクロソフトも0.44%上昇で史上最高値を更新。上昇率こそ控えめですが、5月1日から継続する上昇トレンドは極めて安定しており、「ほとんど一直線」の上昇を続けています。
明日以降の展開で注意することは利益確定圧力の懸念です。つまり、
- 月末要因:6月最終営業日が近い
- 週末要因:金曜日で週末を控える
- 二重の利益確定圧力が重なりやすい環境
従って明日午前中は下げやすい環境ですが、その後切り返して上昇を継続できれば、日経平均の上昇に一層の弾みがつく可能性が高いとみていいでしょう。アメリカのハイテク株の動向が日本市場の方向性を左右する構造は継続するとみられ、特にNVIDIAの動きはおよび関連の半導体セクターは引き続き最重要監視項目となります。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,584.58 | +642.51(1.65%) |
TOPIX | 2,804.69 | +22.45(0.81%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 144.34 - 144.35 | -0.96(-0.66%) |
ユーロ・円 | 168.66 - 168.68 | +0.12(0.07%) |
ユーロ・ドル | 1.1686 - 1.1688 | +0.0088(0.75%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,982.43 | -106.59(-0.24%) |
S&P500種 | 6,092.16 | -0.02(0.00%) |
ナスダック | 19,973.552 | +61.019(0.30%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.415 | +0.020 |
米10年国債(%) | 4.292 | -0.004 |