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2019年2月22日の日経概況

2019年2月22日の東京株式市場は5営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比38円72銭(0.18%)安の2万1425円51銭で終えました。
米国市場が経済指標の軟調な結果で反落したことで
売りが先行してスタート、下げ幅を100円近くまで広げる場面もありました。
来週から予定されている米中会談、米朝会談などの結果待ちで
様子見ムードは強く、商いは薄くなりましたが、
下げ幅を縮小させながら終わったのはポジティブに働くと見られます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比103ドル81セント(0.4%)安の2万5850ドル63セント、
ナスダック総合株価指数はわずかながら9営業日ぶりに反落して
前営業日比29.361ポイント(0.4%)安の7459.708で取引を終えました。

2016年5月以来初めてマイナス圏に沈みながら
市場予想を大きく下回った景気指標(2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数)が
影を落としました。

ユーロ圏の経済指標も好景気を示す数字から
一転したことが、世界景気の先行きに対する懸念を増幅させ
売りが広がりましたが、
米中会談への期待が下値を支えて、下げ幅は限定的でした。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が反転したことで、売りが先行してスタート、
ここまで積み上げてきた利益を確定する動きも加わりました。

ドル・円も直近の円安基調が止まり、小幅円高に振れたことが
下げ幅を広げる要因となりましたが、
米中の貿易摩擦をめぐってのポジティブ材料が引き続き好感され
下げ幅を消しながら今週の取引を終えました。

直近戻り基調だった海運業が短期の利益確定に押され、
証券、倉庫などの堅調だった業種にも売りが入ってきました。
一方、情報・通信業、電気機器、化学などの景気敏感株に買いが入り、
米国市場とは対照的な動きになりました。

様子見ムードで商いは2兆円を割って、1月22日以来の低調ぶり
東証1部の売買代金はで1兆8245億円、
売買高は9億8867万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1288、
値上がりは731、変わらずは111でした。

日経の日足は終値で下落でありながら陽線を形成、
5日連続の陽線を形成しました。
終値のプラス・マイナスは別にして、
形だけで5日連続の陽線は2016/10/14-10/20以来の記録です。

本日は下げでは終わりましたが、
非常に強いスプラッシュが終了したことにすぎず、
下値が堅い動きは続いていると考えていいでしょう。

むしろ今の動きが日柄調整として働くと
上を目指して動きやすくなります。
今夜の米国市場が注目されます。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
来週はイベント盛り沢山で変動性が高まりますが、
下値は守る堅い相場が予想されます。
26日に上院、27日に下院でFRBのパウエル議長議会証言、
2回目の米朝首脳会談、
ワシントンでの閣僚協議をはじめとする米中貿易協議、
28日は日本の1月鉱工業生産、
2月中国製造業PMI、
米国の10―12月期実質GDP速報値、
3月1日に米ISM製造業景気指数など
見ているだけで目が回りそうなスケジュールですが、
景気の先行きを示唆するイベントと
地政学リスクを含めた世界の先行きを占うイベントの2つに分けることができます。

景気の先行きを示す指標が下振れする動きが出る場合は
下げ幅を広げますが、
主要会談でサプライズなプレゼントが出る場合は防御など、
一進一退が続く可能性が高いでしょう。

今週末に利益確定に押された海運業、証券などは反転を狙うと同時に
引き続き個人が目を向けやすい中・小型が来週以降に
盛り上がることにも期待していきます。

来週はあだ、こうだと論じる前に今気にすべきことは
世界景気の減速懸念が顕在化しつつあるということです。
米国:2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数がマイナス
(2016年5月以来初めてのマイナス圏)
米国・欧州:21日に発表された2月製造業PMI(購買担当者指数)も予想を下振れ、
日本:2月製造業のPMIの速報値が50を下回る
(PMIは50以上が好不況の目安となります。つまり50を下回るというのは
好景気が終わりに近づいたとのサインとしてよく使われます)

これだけ集めてみると、くらいニュースが続き、
とても投資する気にはなりませんが、
交通事故が怖くて出かけられないような行動はしませんね。

同様にこれらのリスク要因をしっかり認識した上で
下振れすればどのように行動するかを明確に決めておけば
リーマン・ショック級のイベントがあっても利益は残せます。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,425.51 -38.72(-0.18%)
ドル・円
110.72 – 110.73 -0.04(-0.03%)
ユーロ・円
125.63 – 125.67 +0.09(0.07%)
NYダウ(ドル)
25,850.63 -103.81(-0.39%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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