【市場総括】
2023年5月26日の東京株式市場は2営業日続伸しました。終値は前営業日比115円18銭(0.37%)高の3万0916円31銭。エヌビディアによる影響で米国市場のハイテク関連株が躍進、日本では値嵩株のハイテク・半導体関連が買われ、上昇スタートしました。31,000円台を奪還する場面も見られましたが、その他の業種がほとんど利益確定で全滅、上げ幅を縮小して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落と反発でまちまちな動きとなりました。ダウ工業株30種平均は5営業日続落して、前営業日比35ドル27セント(0.1%)安の3万2764ドル65セント、ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して、前営業日比213.932ポイント(1.7%)高の1万2698.094で取引を終えました。S&P500種は上昇して、前日比+36.04(0.87%)の4,151.28で引けました。
エヌビディアの躍進が目立つ日でした。前日の業績発表で市場予想を超える業績と見通しを発表した同社の株価は24.8%上昇、AMDやインテルなど、ライバル各社の株価までも連れて上昇しました。
エヌビディアの上昇でナスダックは1%を超える上昇で、同社の時価総額は1兆円突破を視野に入れました。債務上限問題で先行き不透明感が解消されない日が続き、ダウは反落で終わりました。
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【日本市場の動向】
日本市場もエヌビディアによる影響で指数が釣り上げられた日です。米国市場でハイテク関連株が躍進したことを受け、日本では値嵩株のハイテク・半導体関連が買われ、上昇スタート。
上昇幅を広げ、31,000円台を奪還する場面も見られましたが、その他の業種がほとんど利益確定で全滅、上げ幅を縮小して終わりました。
縮小幅は限定的で、押し目が作られると外国人がすかさず買いを入れてくる流れに変化はなく、プラスは維持したまま一週間の取引を終えました。
8業種のみ上昇して、その他は下落しました。景気敏感・インバウンド系の一部が物色されました。前日まで厳しい下げに転じていた陸運業、空運業が切り返して上昇率1,2位、後を精密機器、電気機器、卸売業が追いました。
下げが大きかったのは原油関連で、鉱業、石油が下落率1,2位、鉄鋼、海運などの景気敏感業種の他、水産、電気・ガス、などの内需の一角も売られました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は上髭が長く実体がほとんどない、トウバに近い形となりました。上髭が長いので上昇してから押された様子を、実体がないので、まともに反発せずに、始値付近まで戻して終わったことを示します。
前回の高値更新にチャレンジしましたが、失敗して反転する形です。ただし、反転と言うのは本日の高値と安値を切り下げて下落することであり、本日の形でも上昇というのには間違いありません
RSIが過熱感解消の70割れ近くまできましたが、急激に切り返したので、まだ解消には至っていません。下げると早計に基づいて行動する場面ではありません。週足では2週連続の陽線ですが、今週の実体が小さく、上髭が長いので、上昇の勢いは衰えた流れとなりました。
東証プライムの売買代金は3兆4058億円、売買高は12億1944万株。東証プライム市場の値上がり銘柄数は419、値下がりは1371、変わらずは45銘柄でした。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 30,916.31 | +115.18(0.37%) |
TOPIX | 2,145.84 | -0.31(-0.01%) |
為替
ドル・円 | 139.70 – 139.71 | +0.31(0.22%) |
ユーロ・円 | 149.85 – 149.87 | +0.41(0.27%) |
ユーロ・ドル | 1.0725 – 1.0728 | +0.0004(0.03%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 32,764.65 | -35.27(-0.10%) |
S&P500種 | 4,151.28 | +36.04(0.87%) |
ナスダック | 12,698.094 | +213.932(1.71%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.822 | +0.074 |