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2023年11月9日の日経概況及び今後の展望

2023年11月9日の東京株式市場は3営業日ぶりに反発しました。終値は前営業日比479円98銭(1.49%)高の3万2646円46銭。米国市場は反落と続伸でまちまちな動きになりましたが、ナスダックの上昇を材料に反転しました。

|| 米国市場はまちまちな動き

米国市場は上述した通り、反落と続伸でまちまちな動きになりました。ダウが8営業日ぶりに反落して前日比40ドル33セント(0.11%)安の3万4112ドル27セント、ナスダックは9日続伸して10.558ポイント(0.07%)高の1万3650.414で取引を終えました。

前日まで急騰してきた結果、利益確定が出ています。8日の債券市場で米長期金利が4.5%まで低下したことを受け、ナスダックは続伸しましたが、上値が重くなる様子です。

上値が重くなるナスダックの動き

|| 日本市場はナスダック上昇の影響を引き継ぐ

日本市場は出来高を伴って活況の様子で反転しました。東証プライムの売買代金は4兆443億円、売買高は16億7837万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1285、値下がりは332、変わらずは42銘柄で、値上がりが全体の8割弱を占めました。

2営業日下げてきましたが、下げ幅は大きくなく、ナスダックの上昇を引き継ぎ、半導体関連、ハイテク関連を中心に買いが進みました。前日の安値が32,000付近で、その位置から反発したということで、テクニカル的にはサポートされたことになります。

32,000付近でサポートされ、60日線も支えになった日経225

|| SQ前の波乱要因として捉えるのが妥当

2営業日の続落前には「活況のレベルも超えた出来高に裏打ちされた本物の強さ」という解説をしました。本日も4兆円を超える活況ぶりでしたが、これが本物の需要というには少し無理があるでしょう。

明日は先物・オプションのSQが控えており、投機筋の機関による先物買いが上昇を主導した側面もあります。明日の午前中はSQ値が確定する前まで、有利な位置に持っていくための機関投資家同士の戦いで市場が荒れます。

フォローアップや週間解説動画でも伝えたとおり、SQ日の金曜日朝は無駄なトレードを入れずに、クジラたちの戦いを観望するのが面白くて、精神衛生上でも良いでしょう。

|| グロース株の短期的な過熱感を警戒

前日説明したGrowth / Valueの比率は朝方さらに拡大してグロース株の躍進が目立ちましたが、午後に入ると上げ幅を縮小、下落して終わりました。短期的な過熱感を消化するプロセスに入ったと見られます。

本日も半導体など、グロース株の一角が買われましたが上値が重くなる様子が鮮明なので、明日は調整入りを予想、反落する可能性が高まったことを認識しておきましょう。その後、来週からは再び反転して、トレンド転換を成立させるので、買い目線を維持します。

前日紹介した銘柄の中では<9168>ライズ・コンサルティングが+4.64%の急騰ぶり(仕手筋ではありませんよ)。その他のグロースで注目する銘柄はやはり上値が重くなってきたことを確認しているので、明日は利益確定の逆指値注文を設定してから観望するようにしてください。

4.64%の急騰となった<9168>ライズ・コンサルティング

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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)32,646.46+479.98(1.49%)
TOPIX 2,335.12+29.17(1.26%)

為替

ドル・円 150.89 – 150.90+0.22(0.14%)
ユーロ・円 161.51 – 161.52+0.59(0.36%)
ユーロ・ドル 1.0703 – 1.0704+0.0023(0.21%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) 34,112.27-40.33(-0.11%)
S&P500種4,382.78+4.40(0.10%)
ナスダック13,650.414+10.558(0.07%)

債券・金利

米10年国債(%)4.495-0.071
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