OPENING BELL ・ 2026.10.29
FOMC通過で買い先行か、アルファベット11%安が重し
日経平均の見通し
3 POINTS
まず、ここだけ押さえる
- 01
夜間先物は64,360円。前日比は-170円です。
- 02
2026年10月29日の東京株式市場は、小幅に上昇して始まったあと上値を抑えられる展開になりそうです。
- 03
28日の米国市場は3指数がそろって上昇しました。
数字だけを、先に確認
01
市場の見通し
2026年10月29日の東京株式市場は、小幅に上昇して始まったあと上値を抑えられる展開になりそうです。大阪取引所の夜間取引で日経平均先物12月限は、28日の日中清算値6万4530円から170円安い6万4360円で引けました。下落率は0.26%です。それでも28日の日経平均株価の終値6万3954円19銭と比べると、夜間の終値は405円81銭上にあります。問題は夜間の中身です。清算値と変わらない6万4530円で始まったあと6万4200円から6万4600円で保ち合い、米国市場が始まってからこのレンジを上に抜けて6万5500円まで買われましたが、引け間際に向きが変わり、高値から1140円下げて終わりました。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は大阪の日中終値比460円高の6万4990円で、夜間取引の終値はこれを630円も下回っています。TOPIX先物は3995.5で前日と変わらずでした。本日の予想レンジは6万3900円から6万5300円とみています。下限は先物の日足でマイナス1シグマが6万3880円にあるためで、上限は一目均衡表の雲の下限6万5290円です。夜間に6万5500円まで買われたのは、この雲を捉えたところで跳ね返された形でした。
引け間際に向きが変わった理由は、米国市場の取引終了後に出たアルファベットの決算です。7〜9月期の売上高と1株利益がともに市場予想を下回り、同社株は時間外取引で一時11%下落しました。この影響は今朝も続いており、東京時間7時58分のナスダック100先物12月限は341ポイント安の2万9638.50で下落率1.14%、S&P500先物は37.00ポイント安の7746.25です。ダウ平均先物だけが3.00ドル安の5万2693.00とほぼ変わらずで、売られているのはハイテクに偏っています。一方で国内には支えがあります。アドバンテストが28日の取引終了後に通期計画を上方修正し、米預託証券は10%近く高い水準で推移しました。為替はドル円が今朝8時14分の東京市場で1ドル157円79銭から157円80銭にあり、28日16時の157円88銭から9銭の円高です。28日の海外市場ではFOMCの結果公表前に158円35銭まで上げたあと、ウォーシュFRB議長の記者会見を受けたドル売りで157円65銭まで下げ、157円84銭で引けていました。水準はほとんど動いていません。ユーロ円は176円00銭から176円01銭で、28日16時の175円48銭から52銭の円安です。
02
FOMC通過で半導体株に買いが戻り、引け後にアルファベットが崩れました
28日の米国市場は3指数がそろって上昇しました。NYダウは97ドル53セント高の5万2475ドル10セントで3日続伸、S&P500種株価指数は21.38ポイント高の7743.98、ナスダック総合指数は72.04ポイント高の2万6549.85でこちらも3日続伸です。SOX指数は201.50ポイント高の1万1684.00で上昇率は1.75%、4日続伸となりました。10年物国債の利回りは5.017%で、前日から0.015%上昇しています。恐怖指数と呼ばれる米国株変動性指数は0.61ポイント低い16.91で、取引中には16.21まで下げて75日移動平均線の16.24を下回る場面がありました。注目された米連邦公開市場委員会は、市場の予想どおり政策金利を3.75%から4.00%で据え置きました。採決は10対2で、ハマック・クリーブランド連銀総裁とクック理事の2人が利上げを主張して反対票を投じています。声明は地政学的リスクの展開で不透明感が強まったとし、今後の政策判断にはさらに情報を待つ姿勢を示しました。ウォーシュFRB議長は会見で、インフレ率が依然として高すぎるとの認識を述べています。12月の追加利上げに向けた明確な方向づけは示されなかったと受け止められ、短期金融市場が織り込む12月の利上げ確率は8割です。WTI先物12月限は1バレル101ドル71セントへ1ドル81セント上げて反発しました。米国が中間選挙のあとに対イランの軍事作戦を再開する可能性があるとの報道が、供給不安を呼び戻した形です。
買われたのは半導体と銀行でした。韓国のSKハイニックスの好決算を受けてマイクロン・テクノロジーが大きく上げ、AMDとブロードコムにも買いが入り、ネオクラウドのコアウィーブは値を飛ばしました。冷却装置のバーティブ・ホールディングスと光ファイバーのアンフェノールも決算が評価され、AI関連株に向かう投資家の心理が改善しています。オラクルは通期の見通しを据え置いたうえで、長期のフリーキャッシュフロー目標を市場の見立てより高く示したことで、AI投資の負担をめぐる懸念が薄れて上昇しました。NYダウの構成銘柄ではゴールドマン・サックス・グループ、IBM、JPモルガン・チェース、アメリカン・エキスプレスが堅調です。反対にエヌビディア、シャーウィン・ウィリアムズ、ナイキ、ウォルト・ディズニー、シスコシステムズは軟調で、GEベルノバは見通しを上げたにもかかわらず90億ドルのトレンチ・グループ買収への懸念で下げました。東京市場への波及は日本株ADRの円換算終値に出ており、ソフトバンクグループが東証終値比2.82%高、日立製作所が2.65%高、キーエンスが1.65%高、村田製作所が1.28%高、信越化学工業が1.27%高、HOYAが1.07%高、三菱電機が1.04%高です。反対に三菱重工業は1.04%安、任天堂は0.87%安、セブン&アイ・ホールディングスは0.70%安、KDDIは0.66%安でした。買われたのはAIと電機の側で、内需と娯楽からは資金が抜けています。
03
本日の投資戦略
アドバンテストの米預託証券は、28日の米国市場で10%近く高い水準で推移しました。28日の取引終了後に通期計画を上方修正し、純利益が815億円上振れしたことへの反応です。この1銘柄は28日の前引け時点で日経平均を286円94銭押し上げており、本日もそこに決算の裏付けが加わります。東京エレクトロン デバイスとJR東海も好決算を出しました。つまり本日の寄り付きは、国内の決算という上向きの材料と、アルファベットの時間外安という下向きの材料が正面からぶつかる場面になります。日中に確定する国内の材料は8時50分の週間の対外及び対内証券売買契約等の状況、9月の建設機械出荷、10月の消費動向調査、そして2年国債入札で、相場を動かす力は限られます。重いのは夜からです。21時30分に米国の7〜9月期の実質GDP速報値(前期比年率の予想は3.0%、前回2.2%)、9月の個人所得と個人消費支出、9月のPCE価格指数(前年比の予想は3.6%、コアは3.1%)、新規失業保険申請件数(予想19万7000件、前回19万4000件)が同時に出ます。22時15分には欧州中央銀行が政策金利を発表し、2.65%での据え置きが予想されています。決算はアマゾン・ドット・コム、インテル、サンディスクです。そして明日30日には日銀金融政策決定会合の結果が出ます。
夜間取引の日経平均先物は、いったん6万5500円まで買われました。そこから引け間際にかけて1140円下げ、6万4360円で終えています。6万5500円という価格には意味があり、一目均衡表の雲が6万5290円から6万5370円に横たわっていて、その下限を捉えたところで跳ね返されました。もうひとつ目を引くのは、シカゴ日経平均先物の円建て清算値6万4990円を、大阪の夜間終値が630円下回って引けた点です。大阪の引けのあとに米国側で売り直されたのではなく、大阪の夜間の最後の数分で売りが出て、そのままシカゴとの差が開いたまま朝を迎えた形になります。この差が大きいうちは先物の値動きが読みにくく、前日の終値を手掛かりにした売買は当てが外れやすくなります。ポジションの偏りはもう一方の数字にも出ています。日経平均先物とTOPIX先物の比率を示すNT倍率は、27日の15.83倍から16.15倍へ0.32ポイント上がりました。28日の東証プライムで7割の銘柄が下落しながら日経平均が1.08%上げた結果で、指数への影響が大きい半導体とAI関連に資金が集まっている状態です。NT倍率の75日移動平均線は16.20倍、25日移動平均線は16.27倍で、どちらも射程に入っています。オプションの権利行使価格は6万4000円から6万6000円に厚く置かれており、本日の値幅もこの内側に収まりやすい地合いです。
本日いちばん近い節目は、上が6万5290円、下が6万4110円です。上の6万5290円は一目均衡表の雲の下限で、夜間に6万5500円まで触れて跳ね返された実績がそのまま目安になります。ここを日中の終値で上回れるなら、22日からの戻りは本物として扱って差し支えありません。下の6万4110円は週足のマイナス1シグマで、先物の日足のマイナス1シグマ6万3880円とは230円しか離れていないため、1本の帯として見るほうが実際の値動きに合います。アルファベットの時間外安を受けて寄り付きから売られる場合、まず見るのは6万4110円で、前場のうちにここを割り込んで戻せないなら、本日は押し目を拾う日ではなく戻りを売られる日に変わります。逆にこの帯の上で保ち合うなら、アドバンテストの上方修正を手掛かりにした半導体への買いが続いているという読みでよく、上は75日移動平均線6万5830円、25日移動平均線6万6360円まで空白が残っています。今晩21時30分には米国の9月のコアPCE価格指数が出て、前年比の予想は3.1%です。本日の東京市場でこれを待つ構えにするか、先に手を動かすかは、前場で6万4110円が守られるかどうかが決めます。
- 1
アドバンテストの米預託証券は、28日の米国市場で10%近く高い水準で推移しました。
- 2
夜間取引の日経平均先物は、いったん6万5500円まで買われました。
- 3
本日いちばん近い節目は、上が6万5290円、下が6万4110円です。
本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。
TBL AI INVESTMENT COMMUNITY
分析を、毎日の判断につなげる。
日経225、米国個別株オプション、先物デイトレとAI分析ツールを体系的に学べます。
上げ・下げ・停滞。
どんな相場でも利益を狙う。
- 日経225+米国個別株オプションまで完全網羅した日本一の講座
- ボラティリティ予測AIで複雑な戦略立案を大幅に効率化
- 先物デイトレ(週1・ジョン直接指導)とAI分析ツールも込み
主宰・ジョン シュウギョウ | TBL AI投資コミュニティ

