2020年4月21日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比388円34銭(1.97%)安の1万9280円78銭でした。
米国市場は原油先物が史上初のマイナス価格が
実現されたことで、石油メジャーの業績悪化懸念から大きく下落、
日本市場もその動きを引き継ぎ、大きく下落しました。
変動性の高まっている市場ですが、まだ大きな下げには至ってないことから、
底値が固いかを確認するのが当面のポイントです。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、
前営業日比592ドル05セント(2.4%)安の2万3650ドル44セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比89.41ポイント(1.0%)安の8560.73で取引を終えました。
原油先物相場で史上初のマイナス取引が行われたことで、
投資家心理が悪化、下げ幅は615ドルに達する場面もありました。
コロナウイルスの影響で予想される経済停滞、
原油需要の減少で在庫が積み上がり、
貯蔵能力の限界を懸念した投げ売りが出たのが原因です。
エクソンモービルなどの石油関連、
飛行機需要の悪化懸念からボーイングなどが
大きく売られ、市場は戻りを試す動きもあまり見られず、
下げて終わりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は原油安による米国市場の下落を引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
米国でエネルギー、原油銘柄が売られることで
国内の石油関連銘柄にも厳しい売りがでました。
拍車をかけるように出光興産が原油安の影響で
前期は250億円の最終赤字というニュースが流れ、
下げ幅は480円付近まで達する場面もありました。
水産、陸運、食料品などの内需系が買われ、
原油安の影響を受けてプラント関連が下げました。
一方、巣ごもり需要の恩恵を受けて上昇していた
任天堂は増産検討ニュースで値を上げました。
日経の日足は上下ひげをもつ陰線を形成しました。
前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま陰線を形成して下向きのギャップを開けました。
前日は「一目均衡表を見ると、
下くもにぶつかって抵抗にあっているのが確認できます。」と解説、
雲の抵抗はやはり強いと言うことが確認できます。
とは言ってすぐ暴落すると言う動きではないので、
下がってくる時は25日線で支えられてトレンド転換、
安値の切り上げがもう一度確認できるかがポイントです。
商いは2兆円を回復しましたが、
変わらぬ低調ぶり、
東証1部の売買代金は概算で2兆1474億円、
売買高は12億8009万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1554、
値上がり数は552、変わらずは62でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
人間の欲望により
もう一つ歴史的な事件を目撃することができました。
WTIの5月物がマイナスというニュースは
朝起きた筆者にとっても目を疑うようなことでした。
新型コロナの感染拡大で経済活動が停滞、
原油の需要が減少するのは目に見えるにもかかわらず
4月から始めた産油国の増産競争は
ついに前代未聞の事態まで発展しました。
もちろん、WTIの5月物という限定的な範囲ではありますが、
心理的に及ぼす影響は計り知れないほどのものです。
日揮、三井E&S、高田工業所などのプラント関連は
本日の動きからも分かる通り、要注意です。
ただし、高田工業所のように、エレクトロニクス、
バイオマス発電工事など多角化を進めているところは
反発の余地もあるので、注目してみる価値はあります。
*P.S
Q.原油先物がマイナスなので、日本のガソリンも無料近くまで下がるでしょうか?
A.少し無謀な質問ですが、頭のぶっ飛んでいる筆者もこんな発想は大好きです。
投資戦略でも解説しましたが、ニューヨーク原油先物の
5月限に限定された動きで、6月物以降は依然20ドル前後の値段がついています。
さらに国内のガソリンは主に中東産原油を原料とします。
つまり、今回の「マイナス原油価」とは全く無縁と思ってよいでしょう。
(非常に残念です)
ガソリン価格においては価格の下方硬直性が観測されるので、
下がるといっても緩やかな下落しかみられないでしょう。
(さらに残念です)
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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,669.12 -228.14(-1.15%)
ドル・円
107.82 – 107.83 +0.03(0.02%)
ユーロ・円
117.09 – 117.13 +0.37(0.31%)
ユーロ・ドル
1.0858 – 1.0863 +0.0030(0.27%)
NYダウ工業株30種(ドル)
24,242.49 +704.81(2.99%)
S&P500種
2,874.56 +75.01(2.67%)
ナスダック
8,650.141 +117.778(1.38%)
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