【市場の総括】
2026年7月24日の東京株式市場は大幅反落しました。日経平均株価の終値は前日比1811円45銭(2.73%)安の6万4611円15銭で取引を終え、前日の反発から一転して急落しました。東証株価指数(TOPIX)は4011.31と42.57ポイント安(-1.05%)で引け、取引時間中には心理的節目の4000ポイントを一時割り込む場面もありました。東証プライムでは値上がりよりも値下がり銘柄が優勢となり、日経平均構成銘柄の騰落数も値上がり91に対し値下がり133と、幅広く売りに押されました。売買代金は概算8兆4378億円でした。
昨夜の米国市場でアルファベットやテスラの決算を受けてAIへの過剰投資懸念が再燃し、米ハイテク株が大幅安となった流れを引き継ぎました。指数寄与度の大きい値がさ半導体株に売りが膨らみ、東京エレクトロンが1銘柄で日経平均を約448円押し下げたほか、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングス、ディスコといった主力が軒並み下落しました。加えて、中東情勢の悪化懸念による原油高と金利上昇、韓国総合株価指数(KOSPI)の急落も投資家心理の重荷となり、日経平均は午後1時過ぎに一時2200円を超える下げ幅を記録しました。一方で、業種別では医薬品や保険業、海運業、鉱業などが上昇し、中外製薬やKDDI、東京海上ホールディングスなどのディフェンシブ・内需関連が買われるなど、半導体主導の下げとは対照的に相場を下支えする動きも見られました。翌週に日米韓の主要ハイテク企業の決算発表を控えた週末とあって、持ち高調整の売りも出やすい地合いでした。
今晩の米国市場の注目ポイント
今晩の米国市場は金曜日にあたり、大型の決算発表や重要指標は比較的少ない一日となる見通しです。ただし、前夜のアルファベットやテスラの決算後の急落を受けて、AI関連への投資回収力を見極めるムードが引き続き相場を左右しそうです。時間外の米株先物は軟調に推移しており、S&P500が7300ポイント台を維持できるかが目先の焦点となります。日経平均先物も夜間取引で900円を超える下げとなるなど、東京市場の終値より一段安い水準で推移しており、週明けにかけての地合いには注意が必要です。
また、来週にはビッグイベントが集中します。米連邦公開市場委員会(FOMC)、4〜6月期の米国内総生産(GDP)速報値、6月の個人消費支出(PCE)デフレーター、さらにマイクロソフトやアマゾンといった大型テック企業の決算がわずか数日間に相次いで予定されています。FRBの年内利上げ確率が高まっているなか、これらの結果が米長期金利や為替、そしてハイテク株の方向性を大きく動かす可能性があり、週末のうちに材料を整理しておきたいところです。
【今後の投資戦略】
短期的には、前日に307円高と反発した相場が一転して1800円を超える急落となったように、半導体関連を中心にボラティリティの高い状態が続いています。AIへの過剰投資懸念、中東情勢の緊迫化に伴う原油高、そして国内外の金利上昇というマクロの重荷が重なり、値がさ株には神経質な値動きが出やすい局面です。目先は6万4000円近辺での底堅さが試される展開で、来週のFOMCや大型ハイテク決算という大きなイベントを通過するまでは、イベントをまたぐ集中的なポジションは控えめにし、リスク管理を最優先とした位置取りが求められます。
中期的には、AI投資のスーパーサイクルという大きな流れそのものは崩れていませんが、株価がファンダメンタルズに対して先行して上昇してきた反動が出やすい局面にあります。今日の相場で医薬品や保険、海運、鉱業といったセクターに資金が向かったように、半導体一辺倒ではなく、景気敏感やディフェンシブ、内需関連へ分散を効かせておくことが、決算シーズンという不確実性の高い時期を乗り切るうえでのリスク管理になります。原油高や国内金利の上昇にも目を配りながら、ポジションの大きさを管理し、段階的に対応していくことが重要です。



