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2019年8月13日の日経概況

2019年8月13日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比229円38銭(1.11%)安の2万0455円44銭でした。
主に外部要因で6月4日以来、約2カ月半ぶりの安値を記録しました。
米中の対立が長期化する可能性や香港のデモで国際空港が閉鎖されるなど
地政学リスクの高まりを受け米国市場が下落、
日本市場もその流れを引き継ぎました。
105円前半まで進んだ円高傾向が下げ幅を広げましたが、
引けにかけては下げ幅縮小させました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比389ドル73セント(1.5%)安の2万5897ドル71セント、
ナスダック総合株価指数も下落して
前営業日比95.729ポイント(1.2%)安の7863.411で取引を終えました。

米中の対立が長期化する動きが出たことに加えて、
地政学リスクまで浮上、市場の心理は悪化の一方です。
直近、注目の的になっている人民元の基準値が
8営業日連続で元安に設定されたことで、
米中関係の悪化が懸念されました。

また、発着する全便の欠航が決まるなど
国際空港での混乱が続く香港を巡っては
アジアの金融ハブであるがゆえに企業活動への影響が懸念され
462ドル安まで進む場面がありました。

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【日本市場の動向】

日本市場は主に外部要因に起因して
下げ幅を300円以上に広げるなど、厳しい動きになりました。
連休明けの本日、米国市場が下落した流れを引き継ぎ売りが先行、
香港の地政学リスクが意識されることで
アジア市場が軟調に動く流れも市場を圧迫しました。

世界に広がるリスクが意識され105円前半まで
円が買われる円高傾向まで加わって
市場はまともな反発を見せることも見せずに
下落して連休明けの相場が波乱含みになることを暗示しました。

33業種中、繊維製品業種のみが0.41%上昇、
その他はすべて下落する全面安の様子でした。
特に鉄鋼、海運などの景気敏感銘柄に加えて
ゴム、パルプ・紙、ガラスなどの素材系に厳しい売りが入りました。

東証1部の売買代金は概算で2兆1822億円、
売買高は12億8249万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1655、
値上がりは444、変わらずは50でした。

日経の日足は上下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
前日の日足から下放れして、そのまま下落、
幅のあるギャップを形成しました。
先週末は上放れしたギャップを形成、調整の戻りが明確になりましたが
本日の下げで、先週の日足が高値切り下げになる
日足として残ることになりました。

下向きのボリンジャーバンドの-2σを押し下げて
下向きのバンドウォークが続き、
投資家心理は先週末よりもさらに悪化する流れになっています。

8/6の安値まで下に抜けると
7/18の安値からの切り下げまで成立するので
心理はさらに悪化しそうです。
今週はこの安値を保てるかに注目する必要があります。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

3連休はいかがでしたか?
先週末は今週の展望について
「不安定な動きが続くと予想します。
まず、立会日が1日少ない上にお盆休みにも入るので
参加者が絶対的に少なくなるので、
少しのニュースで上下大きく変動する余地があります。」と解説しましたが
初日から厳しい動きになりました。

外部要因をすべて考慮してこの下げ幅なら
むしろよく防御したとも言えるレベルですが、
RSIが20を越えようとする瞬間に再び下に振れるなど
オシレーター系指標が売られるすぎの数字を出しても
まだ底打ち感がないのが投資家に恐怖を与えるところです。

もう一つ気になるところは新興国の通貨動向。
年金増額などを掲げるポピュリストが現職の大統領に
大統領予備選挙で大勝したアルゼンチンでは、
市場での警戒感が強まり、主要株価指数が38%安、
通貨ペソが対ドルで3割近く下落すなど、
リスクが強く意識されました。
大幅下落と言われる日経の下落率が1.11%であることを考慮すると
どれだけの不安が広がっているのかがわかります。

1年前の8月はトルコショック、
9月はインドネシアルピアの急落、
2015年8月の中国人民元切り下げなど、
8月-9月は新興国の通貨にまつわる事件が集中する傾向があります。
2015年8月の中国人民元切り下げの際はS&P500の下げ幅が
11%に達したことを考えると、今回の1%台はまだ軽微だと言えますが、
それが積み重なると、リスク回避の流れは強まる可能性が高いでしょう。

現状で大きな新規買いは控え、
円高傾向が堅調なので、特に輸出関連、中国関連の買いには要注意です。
戦略銘柄で取り上げている空売りの方に比重を高めていきましょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,455.44 -229.38(-1.11%)
ドル・円
105.19 – 105.20 -0.75(-0.70%)
ユーロ・円
117.76 – 117.80 -0.76(-0.64%)
ユーロ・ドル
1.1195 – 1.1198 +0.0008(0.07%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,897.71 -389.73(-1.48%)
S&P500種
2,883.09 -35.56(-1.21%)
ナスダック
7,863.411 -95.729(-1.20%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

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