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桃から学ぶ、先物・オプション取引②

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果物で覚える先物・オプション

というわけで、果物で覚える先物オプションですが、いったいどういうことなのか。

夏になるとビーチに行くのが好きなんですね。去年も千葉のビーチに行った帰りに、偶然ですが地元のスーパーに寄って買い物をしました。その時に、偶然買った果物があります。その果物は、桃です。

千葉って桃が有名というイメージはないですよね。しかし、これがですね、めちゃくちゃ美味しい。帰ってきて食べたら驚くほどの味でした。そして、家族みんなが楽しく食べてるうちに、一体誰が作ったの?と言い始めました。

最近は原産地の表示とか、また生産者の顔が見えるとか、そういうのがあります。
そこでこの美味しい桃を誰が作ったのかを調べてみました。

夏に調べ始めてましたが、あれこれ時間がかかって、結局1月ぐらいに調べが終わり、その農家の方を突き止めることができました。

そして、その方の農園のところにも駆けつけてしまいました。駆けつけて、その方に話をかけました。

「桃が本当に美味しいです。」そして、

「あの、すみません、次の桃を譲ってもらえませんか?」

といきなり話しかけました。

そうすると農家の方は、「は?」ということになるんですね。次の桃を譲ってくださいって言うのはどういうこと?

 

来年の桃を予約すること

桃ができるのはだいたい7月から8月。その季節が一番おいしいですね。
その時に、私がこんなこと言ったんですね。今1月なんですけど、7月にできる桃を先に買っておきたい。

つまり予約みたいなものなんですね。皆さんも先行予約とか使われたことありませんか?まだ形にもなっていないアイドルのCD、または映画の先行発売権とかもありますよね。

これはまだ自分の手には入らない架空のものなんですけど、先にそれを買っておくという、日常生活にもあることですね。

桃だってそうなんですよね。今は1月なんだけど、こんなにおいしい桃を作る方だったら、間違いなく今年の7月にできる桃もおいしいだろうと思って、予約を入れたいと言うことを話しました。

ネットとかで見るとだいたい1箱4,000円とか4,500円とかなんですね。

この1箱を私、5,000円で予約をしたい。そして、それ10箱とっておいてくださいという話をしました。

ここで今やろうとしていることは、今現在、7月にできる桃を1月の時点で買う契約をしたいということですね。

これで結果的に7月になってくると、この桃の出来具合によってこの二人の損益状況が変わってきます。どういうことか。じゃあ5万円を出して、先に10箱の桃を買っておきたい。買ったというところで大事なことは、桃がまだ存在してないですね。

▶️ まだできてないものを先に買うといこと

形のないものを先に買いました。ここで2つのことが考えられます。

1月から7月まで行く途中で、天候が良くて桃の出来具合が良い、例年よりも、もっと美味しいという時と、途中で天候があんまり良くなくて、桃の出来が良くないという場合があります。

例えばすごく出来がいい場合。4月、5月ぐらいでもう一度農園を訪れると、すごく出来がいい、今すぐにでも食べたいという状態になっているとしましょう。

そうすると、それが知られて市場では桃の値段が跳ね上がります。1箱、5,000円で予約していますが、7月の時点で売ろうとしたら、受け取る瞬間に6,000円になっているわけです。

その場合、私はどんな利益になったのか分かるんでしょうか?

 6,000円のものを5,000円で買えるということですので、10個x1,000円=1万円ですね。1万円も得して、さらに美味しい桃が食べられて、もう最高ですね。これは最高の結果ですね。

▶️先に買ったものが思うような結果になる

しかし、正反対の結果もあります。1月からずっと天候があんまり良くないという時に、5,000円で予約したものが4,000円しか値がつかなくなった。

だからと言って、買うのをやめるということはできないですね。既にもう5万円払ってる、期限がくると受け取ると契約しているからです。

なので4,000円のものを5,000円で買わないといけないという話なので、私の損失はどうなるんでしょう? 

はい、簡単ですね。これも1箱当たり1,000円ずつ損失が発生します。これが10箱ですので-1万円。

これがこの先物を買った私の損失です。

▶️ 農家は損益状況で正反対の立場

そしたら、農家の立場から考えてみましょう。

すごく簡単に言うと、農家の方はこの先物を売ったことになります。

桃はまだないんだけど、普通に先行予約とかもそうなんですね。形まだないけど、それを先に売る。これが先物を売るということです。

 

これでバッチリですね。

先物の買い・売りとか難しいこと色々言われていますが、結局、桃を先に買うか、農家の方は桃を先に売るか、これだけの話です。じゃあ私が1万円の損失になってるところで農家の方はどうでしょう?

 

普通だったら4,000円まで値段が下がっていって、市場に出したら4,000円しかもらえないんですけど、私には先に5,000円で売っているので、1万円の利益になっていることです。

このように先物を買ってる人は満期になって(ここで言う満期というのは7月です)値段が上がっていくと、その分自分の利益になります。これが先物というものです。

その反面、先物を売った方は値段が下がっていくと、今ここで見せてるように5,000円だったものが4,000円に下がったということによって、先物を売った方は利益になります。

世の中でよく空売りとかよく言われていますが、これ難しい・ちょっと苦手だと思う方はこれで理解してみてください。

“カラ”ということは、今桃がない状態です。ない状態から先にこれを売って桃の値段が下がると、利益になりますね。

これでもうバッチリですね。

 

先物買いと売り、そして損益がどうなるのか、あっという間に理解することができました。

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