【市場の総括】
2025年6月13日の東京株式市場は続落しました。終値は前日比338円84銭(0.89%)安の3万7834円25銭で取引を終えました。一時600円安まで下落、最終的に338円安で今週を終了しました。
下げ幅は縮小したものの、取引開始直前に発表されたイスラエルによるイラン核施設への空爆というニュースが市場に大きな衝撃を与えました。
||米国市場、好材料も地政学リスクで霞む
前日の米株式市場は反発し、前日比101ドル85セント(0.23%)高の4万2967ドル62セント、ナスダックは反発し、前日比46.609ポイント(0.23%)高の1万9662.485、S&P500種も反発し、前日比23.02ポイント(0.38%)高の6045.26で取引を終えました。
上昇要因として以下が挙げられます:
- オラクルの好決算発表:AI関連銘柄に改めて買いが集中
- PPI(卸売物価指数)好結果:市場予想2%上昇に対し、実際は0.1%上昇
前日のCPI、当日のPPIともに市場予想を下回り、インフレ再燃懸念が後退したことで、株式の割高感が解消され3指数そろって上昇しました。しかし、地政学リスクの発生により、これらの好材料は完全に吹き飛ぶ結果となりました。
【 今後の投資戦略】
地政学的リスクの高まり
イスラエルがイラン核施設に対して空爆を実施し、イランの核防衛隊トップが死亡したと伝えられています。これを受けてイラン側からドローンによる報復攻撃が開始され、中東地域の緊張が一気に高まりました。
この事態は単なる一時的な地政学リスクではなく、中東における新たな戦争に拡大する危険性を秘めており、金融市場全体に深刻な影響を与えています。今回の事態は単発的な事件で終わらない可能性が高く、中東地域の戦争拡大リスクを念頭に置いた投資戦略が必要です。
年内を通じて米中対立と中東地政学リスクが継続する可能性があり、市場のボラティリティ拡大は避けられない状況です。投資家への緊急提言は来週の投資戦略で詳しく解説します。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,834.25 | -338.84(-0.89%) |
TOPIX | 2,756.47 | -26.50(-0.95%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 143.64 - 143.65 | -0.23(-0.15%) |
ユーロ・円 | 165.75 - 165.76 | -0.07(-0.04%) |
ユーロ・ドル | 1.1538 - 1.1542 | +0.0013(0.11%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,967.62 | +101.85(0.23%) |
S&P500種 | 6,045.26 | +23.02(0.38%) |
ナスダック | 19,662.485 | +46.609(0.23%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.405 | -0.050 |
米10年国債(%) | 4.363 | -0.060 |