【市場の見通し】
2026年8月13日の東京株式市場は、大きく高く始まりそうです。大阪取引所の夜間取引で日経平均先物9月限は日中終値比860円高の6万8520円で取引を終えました。12日の日経平均株価の終値6万7524円06銭を1000円ほど上回る水準です。シカゴ市場の円建て先物も大取日中比850円高の6万8510円で、二つの先物はほぼ同じ場所で終わっています。前夜の米国市場でSOX指数が2.49%上昇し、米国の7月の消費者物価指数が予想どおりに鈍化したことが重なりました。本日の予想レンジは6万7700円~6万9000円と想定します。7月中旬以来となる6万8000円台の回復が視野に入ります。
注意しておきたいのは、この1000円という開きの大きさです。夜間の先物は高値6万8930円まで買われ、安値は6万7670円でした。一晩で1260円の値幅があり、寄り付きが夜間の高値近辺で始まれば、そこが本日の高値になる形も考えられます。為替はドル円が今朝1ドル=159円38銭前後で、12日朝の159円40銭とほとんど変わりません。ユーロ円は昨夜のニューヨーク市場で183円78銭となり、12日朝の183円90銭から12銭の円高です。海外投資家の夏季休暇と国内のお盆で参加者が減り、短期資金が仕掛けやすい時期でもあります。
コアCPIの鈍化がSOX指数を2.49%押し上げました
12日の米国市場は、指数によって方向が分かれました。ダウ工業株30種平均は前日比21ドル58セント安の5万3770ドル27セントで3日続落、S&P500種株価指数は20.30ポイント高の7748.50、ナスダック総合指数は143.04ポイント高の2万6588.48で3営業日ぶりに反発しました。SOX指数は300.90ポイント高の1万2399.38で、上昇率は2.49%です。10年物国債の利回りは4.688%で、前日と変わりませんでした。7月の消費者物価指数は前年同月比3.4%上昇、コアは2.5%上昇と、どちらも市場予想と一致し、6月の3.5%と2.6%からそろって鈍化しています。
買われたのは、AI関連の設備側です。AIクラウドのコアウィーブが売上高の倍増と見通しの引き上げを示し、サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピューターも決算を評価されました。光通信部品のルメンタムもデータセンター向け需要の急増で大幅高となり、業種別では半導体・同製造装置が上位です。半面ダウが下げたのは、WTI先物が1バレル=82ドル台で高止まりしたためです。ホルムズ海峡の封鎖が長引くとの見方が続き、原油に絡む業種と小売が売られ、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムも下落しました。東京市場には、半導体には買い、燃料を使う業種には重しという昨夜の構図がそのまま持ち込まれます。
【本日の投資戦略】
明日14日は8月限のオプション特別清算指数(SQ)の算出日です。夜間の先物が860円上がった状態でSQを迎えるため、指数に対するヘッジの買い戻しが寄り付きの需給を押し上げやすくなります。国内では午前8時50分に7月の企業物価指数が発表され、本日は221社が決算を出します。三越伊勢丹ホールディングスとすかいらーくホールディングスは、内需の値上げの通り具合を見る材料です。海外は英国の4~6月期GDPとユーロ圏の6月鉱工業生産、そして日本時間21時30分に米国の7月生産者物価指数と週間の新規失業保険申請件数が並びます。米国では30年国債の入札とアプライド・マテリアルズの決算もあり、半導体の設備投資の話は今夜も続きます。
12日に実施された米10年債の入札は、最高落札利回りが4.683%と2007年以来の高さになりました。応札倍率も前回の2.59倍から2.53倍へ下がっています。物価が予想どおりに鈍化した日に、長い方の金利は下がらなかったということです。昨夜の利回りは2年債が0.013%ポイント低下の4.201%、10年債は4.688%で前日と同じ、30年債は0.012%ポイント上昇の5.252%でした。2年債と10年債の利回り差は前日の0.47%から0.49%へ広がっています。物価の落ち着きが効いたのは、政策金利に近い短い方だけだという並びです。長い方を押し上げているのは物価統計ではなく、82ドル台から下がらないWTI先物と、国債を買う手の細さです。株はSOX指数の2.49%高に反応しましたが、その土台になっているのは短い方の金利であって、長い方はまだ何も織り込み直していません。
25日移動平均線との乖離率は、10日の1.69%から12日は2.67%へ広がりました。上に離れているぶん、押し戻される余地も同じだけあります。上値のめどは心理的な節目の6万9000円で、想定レンジの上限とも重なります。下値は6万6000円、その次が25日移動平均線の6万5769円です。本日の目安として私が置いているのは、この25日線ではなく、夜間の先物が安値としてつけた6万7670円です。ここを日中に割り込むようなら、昨夜の物価統計で買われた分がそのまま剥がれたということですから、今夜21時30分の米生産者物価指数は新しい買いを入れずに迎えます。
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主宰・ジョン シュウギョウ | TBL AI投資コミュニティ

