きみは今日、どのフロアから読む?
どこから入っても、各フロアの最初に「1分おさらい」があるよ
週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版
あとは持ち直した今週の日経の天気
月曜は488円下がって6万5,528円まで沈んだのに、火・水・金と切り返して6万6,405円まで回復!週間では約389円(0.59%)の値上がり
日経平均は、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は月曜、26日のエヌビディアの決算発表を前に半導体などのAI関連株が売られて488円のダウン。火曜は朝方900円を超える下げから切り返して328円のアップ。水曜は中東情勢への警戒がやわらいで銀行や保険などの金融株が買われ405円のアップ。木曜はエヌビディアの決算が市場の予想を上回ったのに、メモリー価格の値上がりへの警戒から130円のダウン。金曜はキオクシアという会社が5兆円の投資計画を発表したものの逆に売られる一方、半導体のアドバンテストなどが買われて273円のアップで週を終えました。5日間のトータルでは約389円(0.59%)値上がりしました。
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💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあおだよ。
月商い3カ月半ぶりに8兆円割れ!日経488円安、AI関連に持ち高調整
決算を前に警戒
2社が売られる
▽488円、商いは細る
火朝は900円を超える下げ!そこから切り返して328円高
900円超のダウン
資金がシフト
▲328円、大逆転
水中東の警戒がやわらいで原油安!銀行・保険がそろって買われ405円高
原油の値段が下落
金融株が買われる
▲405円、2日続伸
木エヌビディアの決算は良かったのに130円安!値がさ株の警戒が優先
予想を上回るも…
警戒が広がる
▽130円、3日ぶり反落
金キオクシアが5兆円投資を発表も8%超安!アドバンテストは買われ273円高
投資計画を発表
で株価は急落
▲273円(アドバンテストが押し上げ)
過去25日や75日など、決まった日数ぶんの株価を平均して線でつないだもの。今の株価がこの線より上か下かで、勢いが強いか弱いかを見る目安になります。
今週のできごとQ. 金曜日、日経平均は一時700円を超える上げになったのに、終わりには273円高までしぼんでしまいました。いちばんの理由は?
○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!
同じ「半導体」の会社なのに、金曜はアドバンテストが買われてキオクシアが売られた。しかも日経平均よりTOPIXの方が強く上がっている。何が起きているの?
ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)
上げも下げも「1〜2社」がつくった1週間
値がさ株のちから、光と影
ここから漢字が増えます(難読語・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。
今週もほぼ毎日、上げ下げの多くの部分をほんの1〜2社がつくっていました。月曜はアドバンテストとソフトバンクグループの2社で約563円、火曜はソフトバンクグループとイビデンの2社で約169円、水曜はアドバンテストとソフトバンクグループの2社で約362円の押し上げ、木曜はアドバンテスト1社で約263円の押し下げ、金曜はアドバンテストなど上位5銘柄で約302円の押し上げに対しキオクシアなど上位5銘柄で約219円の押し下げと、綱引きになりました。5日間ずっと、同じような「値がさ株」の顔ぶれが、上げの主役にも下げの主役にもなっていたのです。
?なぜ同じ会社が上げにも下げにも出てくるの?
値がさ株――1株あたりの値段が高い会社のことです。日経平均は各社の株価をそのまま(調整のうえ)平均するしくみなので、値段の高いアドバンテスト・ソフトバンクグループ・キオクシアのような会社が動くと、指数全体が大きく動きます。今週は金曜、同じ半導体のアドバンテストとキオクシアが逆方向に動いたように、材料が違えば値がさ株どうしでも明暗が分かれることがあります。
日経平均のほかに、プロが必ず見る指数(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄を、時価総額で重みづけした指数です。今週の5日間で、この2つの成績を比べてみましょう。
今週はTOPIXの方が日経平均よりずっと強く、5日間で約1.4ポイントの差がつきました。日経平均をTOPIXで割った「NT倍率」も、先週末の約16.23倍から金曜には約16.01倍まで下がっています。金曜のキオクシアのように値がさ株が急落する場面があった一方、値上がりした会社の数そのものは多く、市場全体の広がりを映すTOPIXの方が強くなったのです。
月曜の売りと木曜の売りは、どちらも「値がさの半導体・AI関連株」が主役という点で同じでしたが、きっかけは決算前の警戒(月)と決算後の警戒(木)で違っていました。金曜にはその値がさ株のなかでも、投資する側(アドバンテスト)と投資される計画を発表した側(キオクシア)とで評価が分かれ、指数の中身がより複雑になっています。
移動平均線(いどうへいきんせん)
過去25日・75日などの株価を平均して線でつないだもの。株価がこの線の上にあるか下にあるかで、勢いの強さを判断する材料に使われる。
売り越し(うりこし)
投資家が買った金額より売った金額の方が多いこと。木曜までの週、海外投資家は2週間ぶりに日本株を売り越した。
Q. 木曜日、エヌビディアの決算が市場の予想を上回ったのに日経平均が下がった理由を、50字くらいで説明してみよう。
指数がTOPIXよりどれだけ強く動いたかは、"NT倍率"という1つの数字で測れます。今週その数字はどう動いた? グラフで確認しよう。
データとグラフで読む、いちばん深いフロアです
指数の構造 ── 値がさ株どうしが綱引きした1週間
最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離が生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。
5日間の合計では日経平均+0.59%、TOPIX+1.95%と、TOPIXのほうが大きく上げました。月曜は両方ともマイナス圏でしたが、TOPIXは早々にプラスへ浮上して先週末水準を上回り続けたのに対し、日経平均は火・水と戻しても金曜までマイナス圏に沈む場面がありました。乖離は金曜にもっとも広がり、約1.4ポイントTOPIXが優位という関係で週を終えています。
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。今週は金曜、アドバンテストの上げとキオクシアの下げが同時に起き、値がさ株どうしの綱引きが指数の伸びを抑えた。時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。今週は値上がりした会社の数が多い日が続き、市場全体の広がりがTOPIXをより強く押し上げた。プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏っているのか市場全体に広がっているのかを診断する。今週は日経平均が+0.59%とTOPIX(+1.95%)より弱く、値がさ株どうしの綱引きが指数の伸びを抑えた1週間だったことが、この差からも読み取れる。
前回号(8/17〜8/21)の最終営業日の記事では、26日発表の米PCEと4〜6月期GDP改定値、27日のエヌビディア決算、27〜29日のジャクソンホール会議に注目し、「値がさ株への売りがまだ続くのか」を次号の答え合わせとしていました。結果は、値がさ株への売りは止まらず形を変えて続きました。月曜はエヌビディア決算を前にした持ち高調整、木曜は決算通過後のメモリー高騰警戒、金曜はキオクシアの5兆円投資計画への警戒と、対象を変えながら値がさ株の一部が売られる場面が毎週のように繰り返されています。ただし今週は同時にアドバンテストなど買われる値がさ株もあり、単純な「値がさ株売り」では説明しきれない綱引きになりました。
Q1今週、日経平均は+0.59%、TOPIXは+1.95%だった。この差が生まれた理由を、「値がさ株」「時価総額加重型」という語を使って150字程度で説明せよ。
Q2金曜日、同じ半導体関連でもアドバンテストは買われ、5兆円の投資計画を発表したキオクシアは売られた。もしあなたが長期投資家なら、この明暗からどんな教訓を得るか、根拠とともに述べよ(正解はない)。
本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の月曜安から火・水の切り返し、木曜の反落、金曜の値がさ株どうしの綱引きも、エヌビディアの決算・中東情勢・メモリー価格・キオクシアの投資計画・FRB議長の講演という需給要因が複雑に絡み合っており、事後にすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑う姿勢そのものが、市場リテラシーの核心である。
最深部まで読破!
今週きみが手に入れたもの:移動平均線/売り越し/NT倍率。
来週は31日(月)の日本市場がウォーシュFRB議長の講演をどう織り込むか、キオクシア株が金曜の水準を回復できるか、売買代金が8兆円近い水準を保てるかに注目。値がさ株どうしの綱引きがどちらに転ぶか、答え合わせは次号で。
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