WEEKLY OUTLOOK ・ 2026.11.08
史上3番目の下げで6万円割れ、米CPIが反発の条件
週間金融市場展望と投資戦略
3 POINTS
まず、ここだけ押さえる
- 01
日経平均の想定レンジは5万6000~5万9500円。前週は5855円34銭安と9.3%下げました。
- 02
値動きが集中するのは11月10日(火)。米10月CPIと主力決算、30年債入札が重なります。
- 03
基本姿勢は、AI関連から資金が移る先として金利低下と円安が効く業種を見ます。
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KEY LEVELS
判断に使う水準
この記事の目次
01
今週の焦点
前週の日経平均株価は前週末比5855円34銭安の5万7434円77銭で引け、9.3%下げました。3日の米中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還し、データセンター建設が集中するテキサス州の知事選も制したため、AI投資の規制強化が意識されました。5日の米フィラデルフィア半導体株指数は12%安と2020年3月以来の下落率になり、6日の東京市場は3643円13銭安と史上3番目の下げ幅を記録しました。一時は4300円を超えて下げ、東証プライムで上昇したのは21銘柄だけでした。東証33業種はすべてが下落し、食料品と石油・石炭製品が下落率の上位でした。
今週は祝日がなく5営業日です。材料は10日に集中します。米10月CPIの発表に加え、ソフトバンクグループ、ホンダ、フジクラの決算、30年利付国債入札と米10年債入札、日銀の10月会合の主な意見、中国の10月貿易収支が同じ日に並びます。ボラティリティは10日にピークに達します。
02
日本株:想定レンジは5万6000~5万9500円、10日に材料が集中
想定レンジは5万6000~5万9500円とみます。下限は6日の安値5万6745円81銭を下回る5万6000円の節目、上限は6万円の大台に届かない水準です。6日に200日移動平均線を割り込みました。
6日の大阪取引所の夜間取引は日中終値比840円高の5万8250円で終えており、9日の寄り付きは高く始まります。5日移動平均線は6万1414円65銭、25日移動平均線は6万5265円48銭、75日移動平均線は6万5392円37銭で、戻りの壁は厚い状況です。6日のTOPIXは232.40ポイント安の3707.99、東証グロース市場250指数は42.34ポイント安の709.12、売買代金は12兆4808億円に膨らみました。
国内の決算は9日に三菱地所、13日に三菱UFJフィナンシャル・グループです。半導体主力の発表は10月中に終わっており、週内に残るのは10日のソフトバンクグループと12日の米アプライド・マテリアルズです。
03
米国株:ダウは5万0500~5万2500ドル、10日に米CPI
NYダウで5万0500~5万2500ドルを想定します。6日は前日比237ドル33セント安の5万1285ドル73セント、S&P500種は23.13ポイント高の7376.86、ナスダック総合指数は264.43ポイント高の2万4579.43で引けました。米10年債利回りは0.024%高い4.854%です。下限は10月1日の安値5万0546ドルの近辺、上限は5日の急落前の水準です。
5日はダウが1800ドル超下げて年間最大の下げ幅となり、ナスダックは半年ぶりの安値に沈みました。6日は急落したAI関連に買い戻しが入り、ナスダックだけが反発しています。VIX指数は2.54ポイント低い25.64です。決算は12日にアプライド・マテリアルズとシスコシステムズ、エヌビディアは17日です。
04
為替:200日線が上値抵抗、ドル円は156円50銭~159円50銭
想定は156円50銭~159円50銭です。6日のニューヨークでドル円は158円58銭まで上げたあと158円00銭へ反落し、158円50銭で引けました。上限は200日移動平均線を上抜けた先の節目、下限は5日の安値157円54銭を下回る水準です。
6日の米10月雇用統計は非農業部門雇用者数が16万5000人増と予想を大きく上回り、失業率も4.1%へ下がりました。12月の追加利上げ観測が強まり、ドルは下げにくい状況です。一方で株安が続く間はリスク回避の円買いが入り、160円に近づけば介入警戒で上値が重くなります。10日の米CPIは前月比0.3%の上昇が見込まれています。
05
長期金利:10日の30年債入札が山場、新発10年債は2.55~2.80%
想定は2.55~2.80%です。6日の新発10年物国債利回りは2.635%で、前日から0.120%下がり、一時2.610%と6月下旬以来の低さになりました。20年債利回りは3.528%です。下限は6日の一時の水準をやや下回る2.55%、上限は入札前の2.80%です。
供給は10日の30年利付国債入札と12日の5年利付国債入札です。株安で国債に資金が向かう間は金利が下がりやすい一方、米国の利上げ観測が強まれば超長期から戻します。11日の米債券市場はベテランズデーで休場です。
06
原油・金:WTIが90ドル台へ急落、金は4000ドル台を回復
WTI原油先物12月限の6日の終値は前日比31セント高の1バレル90ドル83セントでした。前週末の103ドル09セントから12ドル余り下げています。米国がイランへの攻撃を急がない姿勢を示し、中東の供給不安が後退したためです。90ドルの節目を割るかが焦点です。
金は38ドル60セント安の1トロイオンス4074ドル90セントで、前週に割った4000ドルの大台を回復しました。株安でも素直に買われる形には戻っておらず、米金利の上昇が上値を抑えています。
07
今週の主なスケジュール
11月9日(月):中国10月CPI・PPI、9月景気動向指数、味の素・オリックス・三菱地所決算
11月10日(火):米10月CPI、30年利付国債入札、米10年債入札、中国10月貿易収支、日銀10月会合の主な意見、ソフトバンクグループ・ホンダ・フジクラ決算
11月11日(水):10月工作機械受注、米債券市場休場、リクルートホールディングス・ENEOSホールディングス決算
11月12日(木):5年利付国債入札、米30年債入札、10月国内企業物価指数、日銀審議委員の金融経済懇談会、ブリヂストン・INPEX決算、米アプライド・マテリアルズ決算
11月13日(金):米10月PPI、三菱UFJフィナンシャル・グループ・SMC決算
08
今週の投資戦略
1つ目は、不動産業、輸送用機器、空運業の3業種に注目することです。不動産業は三菱地所です。長期金利が6月下旬以来の低さまで下がり、金利上昇への警戒が薄まりました。6日の業種別下落率は3位で、9日の決算が戻りのきっかけになるかを見ます。前週は金利上昇で逆風に置いていましたが、方向が変わったため注目に移します。輸送用機器はホンダとスズキです。10日に2社の決算が並び、ドル円は158円台の円安が続いています。関税強化への懸念が後退したことも効いています。空運業はANAホールディングスです。WTI原油が90ドル台まで下げて燃料コストの重さが和らぎ、6日は33業種すべてが下げたなかで下落率の小さい2位でした。9日の寄り付きは夜間取引の5万8250円を映して高く始まる見込みなので、寄り値を上回って推移するかを見ます。
2つ目は、電気機器、食料品、非鉄金属の3業種に注意することです。電気機器はキオクシアホールディングスとロームです。6日にキオクシアは8.72%安、ロームは値下がり率の4位でした。データセンター規制への警戒が残り、戻りは鈍い状況です。12日の米アプライド・マテリアルズの決算が弱ければ、下げが続きやすくなります。食料品は日本たばこ産業と味の素です。6日の業種別下落率は食料品が首位で、日本たばこ産業はロシア資産の管理をめぐる報道でストップ安、味の素は値下がり率の7位でした。非鉄金属は前週も注意に置きましたが、10日にフジクラと住友金属鉱山の決算が重なるという新しい材料があります。フジクラは6日に9.14%安で、AI関連の需要見通しが下向けば前提が崩れます。
3つ目は、為替、長期金利、原油に気を付けることです。ドル円は200日移動平均線の158円60銭前後が上値抵抗で、10日の米CPIと13日の米PPIが上振れすれば円安が進み、輸送用機器には追い風、円高に振れれば逆風です。長期金利は2.6%台まで下がり、10日の30年債入札と12日の5年債入札が需給の山場です。低い水準が続けば不動産業には追い風、13日に決算を出す銀行業には逆風です。金は4000ドルの大台を回復しました。原油はWTIが90ドル83銭で、90ドルを割れば鉱業と石油・石炭製品には逆風、空運業には追い風が強まります。
(本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。)
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2つ目は、電気機器、食料品、非鉄金属の3業種に注意することです。
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3つ目は、為替、長期金利、原油に気を付けることです。
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(本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。
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