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【2026/11/02~06】週間にっけい

きみは今日、どのフロアから読む?

どこから入っても、各フロアの最初に「1分おさらい」があるよ

週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版

2026年11月2日(月)〜11月6日(金)
① 今週のひとこと
🌦→🌧→⛈雨がつづき、
金曜に大あらし
今週の日経の天気

火曜はお休み。月・水・木・金の4日すべて値下がりし、金曜は3,643円安と、これまでで3番目に大きな下げになりました。週間ではおよそ5,855円(9.25%)の値下がり

日経平均にっけいへいきんは、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は、アメリカの選挙せんきょが日本の株を大きくゆらしました。月曜日は、アメリカで半導体の株が下がった流れを受けて208円安。火曜日は「文化の日」でお休み。水曜日は、アメリカの選挙の結果から「AIの仕事へのルールがきびしくなるかも」という心配が広がり893円安。木曜日も1,110円安。そして金曜日は、アメリカで半導体の株が大きく下がったことを受けて3,643円も下がり、6万円を下回りました。1週間の合計ではおよそ5,855円(9.25%)値下がりしました。もうひとつの物差ものさし「TOPIX」も週間で6.48%の値下がり。でも木曜日だけは、TOPIXが上がっていたんだ。

先週の終わり(10/30)
63,290円
➜
今週の終わり(11/6)
57,434円
▼ 5,855円さがった(約9.25%)
② 今週のグラフ

👇グラフの日づけの まるを タップしてみてね!その日に なにが あったのか、お話が でてくるよ

64,00062,00060,00058,000 先週末 月 🌦 火 お休み 水 🌧 木 🌧 金 ⛈
まだ なにも えらんでいないよ
上のグラフの まる(先週末・月・火…)を タップすると、ここに その日のお話が でてくるよ。

💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあおのまるだよ。お休みの日ははいいろで、前の日と同じ高さにしてあるよ。

③ なにがあったの?

月半導体の会社の明暗が分かれ、208円安

先週の金曜日、アメリカの半導体の会社「インテル」や、ネット通販の「アマゾン」の決算けっさん(会社の成績表)が期待にとどかず、アメリカで半導体の株が大きく下がりました。その流れで、日本の株も朝から318円安で始まりました。メモリーを作る会社「キオクシア」は決算が重しになって大きく下がり、1社で日経平均を約150円おし下げました。いっぽう、成績の良かった東京エレクトロンとアドバンテストは買われ、2社で約445円おし上げています。終わりは208円安の6万3081円。でも東証プライムの株の65.1%は値下がりし、TOPIXは0.88%安と、日経平均の2倍以上も下がりました。
アメリカで
半導体の株が下がる
➜
キオクシアは売られ
東京エレクトロンは買われる
➜
日経平均
▼208円、TOPIXは▼0.88%

火文化の日で、東京の株の市場はお休み

11月3日(火)は祝日の「文化の日」。東京証券取引所での株の売り買いはお休みでした。ただ、大阪取引所では「日経平均先物さきもの」という、日経平均の先の値段を売り買いする取引が行われていて、前の日より870円安い6万2390円まで下がりました。この日、アメリカでは大事な選挙の投票が行われていました。
祝日で
株の市場はお休み
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大阪では先物の
取引だけ行われた
➜
先物は
▼870円に

水アメリカの選挙で一時3,000円以上の下げ。終わりは893円安

アメリカの中間選挙の開票が進み、「民主党」という政党が有利だと伝わりました。すると「AI(人工知能)の仕事へのルールがきびしくなるかも」という心配が広がり、半導体の株や値段の高い株が売られました。日経平均は一時3,000円をこえて下がり、6万30円まで下げる場面も。でも、アメリカの大統領が「選挙の結果を受け入れる」と話すと下げ幅は小さくなり、終わりは893円安の6万2188円でした。原油の値段が下がったので、燃料代が軽くなる飛行機の会社(空運業)は3.83%上がり、33業種の中でいちばんの上昇でした。
アメリカの選挙で
民主党が有利に
➜
AIへのルールが
きびしくなる心配
➜
日経平均
▼893円、3日つづけて下落

木アドバンテスト1社で1,097円。でもTOPIXは上がった

アメリカの中間選挙で、民主党が議会の2つの部屋(上院と下院)の両方で多数をとりました。AIへのルールがきびしくなる心配がさらに強まり、半導体の株が売られました。アドバンテストの株は5,085円も下がり、この1社だけで日経平均を約1,097円おし下げています。日経平均は1,110円安の6万1077円。ところが、東証プライムでは約73%の株が値上がりし、TOPIXは1.16%上がりました。もうけの見通しを上に直したトヨタ自動車が505円上がり、自動車の会社の業種がいちばん上がっています。
民主党が
議会の両方で多数に
➜
アドバンテストなど
半導体の株が売られる
➜
日経平均
▼1,110円、TOPIXは上昇

金3,643円安で6万円を下回る。33業種すべて値下がり

前の日のアメリカで、「AIのためのデータセンター(たくさんのコンピューターを置く建物)づくりがおさえられるかも」という心配が一気に広がり、半導体の株でつくる指数が12%以上も下がりました。東京では取引が始まってすぐに6万円を下回り、おとなりの韓国の市場で取引が一時止まったことも、不安を強めました。日経平均は3,643円安の5万7434円。これまでで3番目に大きな下げ幅です。6万円を下回って終わるのは、5月20日以来、約半年ぶり。33業種はすべて値下がりし、東証プライムで値上がりしたのは、たった21の株でした(値下がりは1,523)。
アメリカで
半導体の株が大きく下がる
➜
日本でもほとんど
すべての株が売られる
➜
日経平均
▼3,643円、6万円を下回る
④ 今週のことば
中間選挙ちゅうかんせんきょ

アメリカの大統領の任期(つとめる期間)は4年。そのちょうど真ん中の年に行われる、議会(法律を決める人たち)の選挙のことです。議会には「上院」と「下院」という2つの部屋があり、どちらの政党が多数をとるかで、決まりやすい法律が変わります。

🔎 今週は水曜日に、開票で民主党が有利だと伝わり、木曜日には民主党が上院と下院の両方で多数をとったと伝わりました。「AIのデータセンターへのルールがきびしくなるかも」という心配から、日本でも半導体の株が売られました。選挙は会社の成績表ではないけれど、それでも株を大きく動かすことがあるんだね。
⑤ クイズにちょうせん!

今週のできごとQ. 木曜日、日経平均は1,110円も下がったよ。でも東証プライムでは、値上がりした株のほうがずっと多かったんだ。値上がりした株は、全体のおよそどれくらい?

こたえ:およそ7割! 木曜日、東証プライムでは1,130の株が値上がりし、値下がりは410。全体の約73%が値上がりして、TOPIXは1.16%上がりました。日経平均が下がったのは、値段の高いアドバンテスト1社が約1,097円もおし下げたから。平均点が下がっても、クラスのみんなの点が下がったとはかぎらないんだね。

○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!

今週のできごと1. 今週、日経平均は1日も値上がりしなかった。 こたえは○。火曜日は文化の日でお休み。月曜日は208円安、水曜日は893円安、木曜日は1,110円安、金曜日は3,643円安と、取引のあった4日すべてで値下がりしたよ。
市場動向2. 金曜日は、33業種の中に値上がりした業種もあった。 こたえは×。金曜日は33業種がすべて値下がりしたんだ。いちばん下げが小さかった鉄の会社(鉄鋼)でも2.71%安。東証プライムで値上がりした株は、たった21だったよ。
DEEP DIVE

木曜日、日経平均は1,110円も下がったのに、TOPIXは1.16%上がった。同じ日なのに、どうして向きが逆になったの?

▶ 中間選挙が「AIの株」をゆらした1週間▶ 1社で1,097円 ── 2つの指数が逆を向いたわけ

ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)

STEP 2 ── ふかよみ

米中間選挙が「AI規制」という新しい材料を生んだ5日間
4営業日すべて下落、最後は3,643円安

ここから漢字が増えます(難読語なんどくご・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。

1分おさらい ── ここまでの話 今週(11/2〜11/6)は、3日(火)が文化の日で休場の4営業日。日経平均は月曜が米国の半導体株安とキオクシアの決算で208円安、水曜は米中間選挙で民主党の優勢が伝わり893円安(一時3,000円超安)、木曜は民主党が上下両院を制してAI規制の強化が意識され1,110円安、金曜は前日の米ハイテク株急落を受けて3,643円安でした。4営業日すべて下げ、週間でおよそ5,855円(9.25%)の値下がりです。TOPIXも週間で257.08ポイント安(6.48%安)でした。
DEEP-1 中間選挙がもたらした「AI規制」という新しい材料

先週まで相場を動かしていたのは、「AIへの巨額の投資は回収できるのか」という企業決算の問いでした。週明け2日もその流れで、前週末30日の米国市場ではインテルの売上高見通しが予想に届かず同社株が3割安、SOX指数(米国の主要な半導体株でつくる指数)は7.2%安でした。東京ではキオクシアホールディングスが決算を受けて2,125円安となり1銘柄で日経平均を約150円押し下げた一方、好決算と自社株買いじしゃかぶがいを発表した東京エレクトロンは約248円の押し上げ。出典記事は「AI関連の評価が二つに割れた」と整理しています。

今週はここに政治が加わりました。3日に投開票された米中間選挙で民主党の優勢が伝わった4日、AI関連事業への規制強化が警戒され、日経平均は下げ幅が一時3,000円を超えて6万0030円まで売られました。大統領が選挙結果を受け入れると発言したあとは急速に下げ幅を縮めています。5日は民主党が上下両院を制したことでAI規制の強化が意識され、さらに5日の米国市場ではAIのデータセンター建設が抑えられるとの懸念から、ナスダック総合が5.52%安、SOX指数が12.25%安と急落。これを受けた6日の東京市場は、史上3番目の下げ幅となる3,643円安でした。

?原油安はなぜ「空運業の追い風」になるの?

WTI原油先物は2日に7.36%安の1バレル96ドル46セントと100ドルを割り、4日には88ドル79セントまで下げました。燃料費が軽くなる空運業は4日に3.83%高で上昇率首位となり、反対に石油・石炭製品(4.39%安)と鉱業(4.02%安)は下落率の上位に沈みました。同じ原油の値下がりが、業種によって追い風にも逆風にもなります。ただし6日は原油が91ドル台へ戻し、33業種すべてが下げるなかで空運業も3.45%安でした。業種の材料よりも、市場全体のリスク回避が勝った一日です。

DEEP-2 もうひとつの"ものさし"TOPIXとの比べっこ

日経平均のほかに、プロが必ず見る指数しすう(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄ぜんめいがらを、時価総額じかそうがくで重みづけした指数です。今週の成績を比べてみましょう。

日経平均(週間)
-9.25%
TOPIX(週間)
-6.48%

週間で日経平均は-9.25%、TOPIXは-6.48%と、どちらも大きく下げました。日ごとに見ると、形は毎日ちがいます。月曜は日経平均-0.33%に対してTOPIX-0.88%と、TOPIXの下げのほうが2倍以上。水曜は-1.42%と-0.89%。木曜は日経平均-1.79%に対してTOPIX+1.16%と、向きが逆になりました。金曜は-5.96%と-5.90%で、ほぼ同じ下げ率です。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は先週末の約15.96倍から、金曜には約15.49倍へ下がりました。

DEEP-3 因果の鎖を1段くわしく(木曜日)
米中間選挙で民主党が上下両院を制する
➜
AI規制の強化が意識され、半導体関連に売りが膨らむ
➜
アドバンテストが5,085円安、1銘柄で約1,097円の押し下げ
➜
日経平均は1,110円安、それでもTOPIXは1.16%高

アドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄だけで押し下げは約1,557円と、下げ幅1,110円73銭を上回りました。残りの銘柄全体では、差し引き約446円の押し上げだった計算です。実際、33業種のうち25業種が上昇し、上昇率は輸送用機器、不動産業、ゴム製品の順。取引時間中に今期の最終利益を10%上方修正したトヨタ自動車は505円高の3,533円で、ファーストリテイリングは指数を約295円押し上げました。出典記事はこの日を「指数を動かした銘柄と、資金が向かった先が真逆になった一日」と表現しています。

DEEP-4 今週のことば(2つ)
サーキットブレーカー

相場が短い時間に大きく動いたとき、取引所が売買を一時的に止めるしくみ。もとは電気が流れすぎたときに回路を切る安全装置の名前。投資家が頭を冷やす時間をつくる目的がある。6日は韓国総合株価指数でサーキットブレーカーが発動し、東京市場でもリスク回避の売りが強まった。

200日移動平均線(にひゃくにちいどうへいきんせん)

過去200営業日の終値の平均を、毎日計算してつないだ線。長い期間の流れを見る目安とされ、株価がこの線を下回ると「長期の流れが弱まった」とみる人が多い。6日は日経平均もTOPIXも200日移動平均線を割り込み、週足の52週線も下回った。

DEEP-5 書いてみよう(50字チャレンジ)

Q. 木曜日、日経平均は1.79%下がったのに、TOPIXは1.16%上がった。この理由を50字くらいで説明してみよう。

解答例:「値段の高いアドバンテストなど一部の半導体株が大きく下がって日経平均を押し下げたが、市場全体では約7割の株が値上がりしたから。」(約60字)──「一部の値がさ株」と「市場全体」の対比が入っていればOK。アドバンテスト1銘柄で約1,097円を押し下げたことや、トヨタ自動車の上方修正で輸送用機器が上がったことにふれても正解。
FINAL DIVE

2本の線を重ねると、木曜日に日経平均はTOPIXより約2.9ポイントも下に開いた。金曜日の全面安で、その差はどうなった?

▶ 2本の線でわかる木曜の逆転▶ 先週の予告は当たった?答え合わせ

データとグラフで読む、いちばん深いフロアです

STEP 3 ── じっせん

指数の構造 ── 1銘柄1,097円が生んだ「逆向きの木曜」

最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離かいりが生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。

1分おさらい ── ここまでの結論 週間で日経平均は-9.25%、TOPIXは-6.48%。月曜はTOPIXの下げ(-0.88%)が日経平均(-0.33%)の2倍以上、木曜は日経平均-1.79%に対してTOPIX+1.16%と逆向き、金曜は-5.96%と-5.90%でほぼ同じ下げだった。NT倍率は約15.96倍から約15.49倍へ低下した。ここからは、その裏にある計算構造と、先週の予告との答え合わせへ。
F-1週間チャート ── 先週末を100とした比較
日経平均TOPIX
98969492 100 休場 乖離 約2.9pt (木曜が最大) 90.7593.52 10/3011/211/311/411/511/6

11/3は休場のため前日と同じ値で描いています。月曜は日経平均99.67に対してTOPIX99.12と、TOPIXのほうが下にありました。水曜は98.26と98.24でほぼ重なり、木曜は日経平均が96.50へ下げた一方でTOPIXは99.38へ戻し、差は約2.9ポイントと今週最大に。金曜はそろって急落し、日経平均90.75、TOPIX93.52と、差は約2.8ポイントのまま週を終えています。

F-2仕組み ── 2つの指数の計算方法
なぜ「レンズ」で見え方が変わるのか
日経平均株価
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。月曜は東京エレクトロンとアドバンテストの2銘柄で約445円押し上げ、下げ幅を208円にとどめた。木曜はアドバンテスト1銘柄で約1,097円と、下げ幅1,110円のほぼ全部。金曜は押し下げ上位5銘柄(ソフトバンクグループ、アドバンテスト、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、リクルートホールディングス)で約1,264円だった。
TOPIX
時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。月曜はプライムの65.1%が値下がりして0.88%安、木曜は約73%(1,130銘柄)が値上がりして1.16%高、金曜は値上がり21銘柄・値下がり1,523銘柄で5.90%安となった。

プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏かたよっているのか市場全体に広がっているのかを診断しんだんする。今週は、月曜が「値がさ株が支えた日経平均と、広く下げた市場全体」、木曜が「値がさ株に偏った下げ」、金曜が「市場全体の全面安」と、3つのちがう形が1週間にそろった。NT倍率が1週間で約0.47倍下がったことは、週全体として値がさの半導体株から資金が抜けたことを示している。

F-3先週の予告は当たった? ── 答え合わせ

前回号(10/26〜10/30)では、「金曜に半導体株から空運・海運などの内需株へ移った資金の流れが続くか。値上がり銘柄が過半を保てるか、33.82まで上がった日経VIが落ち着くか」に注目としていました。結果は、月曜に東京エレクトロンとアドバンテストが買い戻されて半導体株の評価が二つに割れ、値上がりは全体の32.5%にとどまりました。日経VIは35.72へさらに上がり、落ち着きませんでした。水曜は空運業が3.83%高で上昇率首位となり、商社も買われて、内需と商社に資金が残る形になりました(値上がりは27.3%)。値上がり銘柄が過半となったのは、33業種中25業種が上昇した木曜(約73%)だけです。ただし海運業は木曜に下落率の上位でした。金曜は33業種すべてが下落し、値上がりは21銘柄だけと、内需への資金の流れも全面安にのみこまれました(火曜以降の日経VIの値は出典記事に記載がありません)。

F-4考察問題 ── 正解のない問いへ

Q1木曜は日経平均-1.79%に対してTOPIX+1.16%と逆向きだった。一方、金曜は-5.96%と-5.90%で、ほぼ同じ下げ率だった。2日の違いを、「値がさ株」「時価総額加重型」「寄与度」という語を使って150字程度で説明せよ。

木曜はアドバンテストと東京エレクトロンという値がさの半導体株の寄与度が大きく、2銘柄で約1,557円と日経平均の下げ幅を上回った一方、プライムの約73%は値上がりしており、時価総額加重型のTOPIXは上昇したこと。金曜は33業種すべてが下げ、値上がりが21銘柄しかない全面安で、値がさ株も市場全体も同じように売られたため、2つの指数の下げ率がほぼそろったこと──「下げが一部に偏った日」と「全体に広がった日」の対比が書ければ合格。DEEP-2・DEEP-3・F-2の内容を膨らませればよい。

Q2今週、空運業は水曜に3.83%高と上昇率首位だったが、金曜は3.45%安だった。「原油安は空運業の追い風」という説明は、どこまで業種の動きを決めるのか、根拠とともに述べよ(正解はない)。

材料①:出典記事は水曜の業種の並びについて、WTI先物が100ドルを割った水準が続き「燃料コストが軽くなる空運業は3.83%高と上昇率の首位」と、原油で説明している。材料②:木曜はWTI先物が前日に88ドル79セントまで下げたが、上昇率の上位は輸送用機器・不動産業・ゴム製品で、トヨタ自動車の上方修正という別の材料が目立った。材料③:金曜は原油が91ドル台へ戻り、出典記事は空運業を「3.45%安で踏みとどまった」業種で燃料コストの逆風と書いているが、この日は33業種すべてが下げており、業種の材料より市場全体のリスク回避が勝った。「原油安なら空運高」という公式は目安にはなるが、その日の市場全体の気分や、ほかの業種に出た材料で効き方は変わる。毎日の業種の並びを確かめる姿勢が大切。
F-5市場に単一の説明はない

本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の米国の半導体株安による下げから、米中間選挙をきっかけにしたAI規制への警戒、そして史上3番目の下げ幅となった金曜の全面安までを一本の筋で語ることはできても、そこには米国の企業決算とAI投資の回収への見方・米中間選挙と議会の構成・原油の急落・為替と介入への警戒・国内の長期金利・韓国市場のサーキットブレーカー・個別企業の事情・指数の計算方法という要因が複雑に絡からみ合っており、事後じごにすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑うたがう姿勢そのものが、市場リテラシーの核心かくしんである。市場に単一の説明はない。

本紙は金融・経済の学習を目的とした教材であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
出典:TBL Advisory「日経平均の概況と投資戦略」2026年11月2日・3日(休日版)・4日・5日・6日の各号をもとに再構成。TOPIXの週間騰落率は各日の終値から算出。
© 週刊にっけい 統合版

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