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【2026/08/17~21】週間にっけい

きみは今日、どのフロアから読む?

どこから入っても、各フロアの最初に「1分おさらい」があるよ

週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版

2026年8月17日(月)〜8月21日(金)
① 今週のひとこと
☀⛈月曜は快晴、
そこから大あらし
今週の日経の天気

月曜は一時6万9,225円まで上がったのに、水曜には6万5,326円まで急落!週間では約2,697円(3.93%)の値下がり

日経平均にっけいへいきんは、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は月曜、キオクシアという会社の株が15%も上がって506円のアップ。ところが火曜はアメリカとイランの対立から石油の値段が上がり、金利が上がることを心配して1,759円のダウン。水曜はソフトバンクグループが大きく売られて2,134円もの大幅ダウン。木曜はアメリカの金利が下がったことで890円のアップと持ち直しましたが、金曜はまた200円のダウンで週を終えました。上がった日も下がった日も1日で1,000円をこえる、はげしい1週間でした。5日間のトータルでは約2,697円(3.93%)安くなりました。

先週の終わり(8/14)
68,714円
今週の終わり(8/21)
66,016円
▽ 2,697円さがった(約3.9%)
② 今週のグラフ

👇グラフの日づけの まるを タップしてみてね!その日に なにが あったのか、お話が でてくるよ

69,00067,00065,000 先週末 月 ☀ 火 ☔ 水 ⛈ 木 ☀ 金 ☁
まだ なにも えらんでいないよ
上のグラフの まる(先週末・月・火…)を タップすると、ここに その日のお話が でてくるよ。

💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあおだよ。

③ なにがあったの?

キオクシアが15%高で急伸!5日続伸で506円高、6万9000円台に

半導体メモリーを作るキオクシアホールディングスの株が、アメリカのメモリー株高を受けて15.07%も急伸。アドバンテスト・キオクシア・ソフトバンクグループ・東京エレクトロンのたった4社で約625円分、指数を押し上げました。同じ日の朝には4〜6月期のGDP速報も出て、物価の上がり方を示す「GDPデフレーター」が2.6%の上昇。物価の加速から日銀が9月に利上げするのではという見方が広がり、この日はまだ株価にはプラスに働きましたが、この金利への注目が、この先2日間の下げにつながっていきます。
キオクシアなど
半導体株が急伸
GDP速報で
物価上昇も判明
日経平均
▲506円、5日続伸

米・イランの対立で原油高!長期金利が30年ぶりの高さに、1,759円安

アメリカとイランが結んでいた60日間の交渉期限が切れ、これが延長されないと伝わったことで、原油の値段(WTI先物)が2.6%上昇。「原油が高くなると物価も上がりやすい」という連想から、日本もアメリカも長期金利が上昇し、日本の10年物国債の利回りは取引中に2.945%と1996年9月以来30年ぶりの高さをつけました。金利が上がると、将来の利益を高く見積もって買われていた成長株ほど割高に見えてしまい、アドバンテストと東京エレクトロンの2社だけで約836円分、下げ幅のおよそ半分を作っています。一方で値上がりした会社も722社あり、海運や鉱業など14業種は逆に値上がりしました。
米・イランの交渉
期限切れで原油高
長期金利が
30年ぶりの高さ
日経平均
▽1,759円(2社で約半分)

ソフトバンクグループが1日で10%超安!AI関連が総崩れ、2,134円安

アメリカのAI会社オープンAIの売上高の伸びが鈍っているという報道が伝わり、その会社に大きく出資しているソフトバンクグループの株が10.34%も急落。個人向けの社債を1兆円規模で発行するという報道も重なりました。この1社だけで指数を約485円、アドバンテストと合わせると約687円押し下げています。東証プライムの74.2%の会社が値下がりする、ほぼ全面安の1日で、2週間ぶりに6万6000円を割り込みました。
オープンAIの
売上高鈍化が報道
ソフトバンクGなど
AI関連が急落
日経平均
▽2,134円、ほぼ全面安

アメリカが長期国債を買い戻す発表!金利が下がって890円高

アメリカの財務省が、長期の国債を買い戻す取り引き(オペ)を増やすと発表。これを受けてアメリカの長期金利が下がり、日本の10年物国債の利回りも2.830%まで低下しました。金利が下がったことで買い戻しが入り、3日ぶりに大幅反発。値上がりした会社は全体の84.8%と裾野が広く、トヨタ自動車(4.25%高)やホンダ(4.78%高)など自動車株にも買いが入りました。ただ、火水に売られた東京エレクトロンなど値がさの半導体株はまだ戻っておらず、この日の戻りは前の2日間の下げ幅(約3,894円)のわずか23%にすぎません。
米財務省が国債の
買い戻しオペを増額
日米の長期金利
が低下
日経平均
▲890円(戻りは23%)

指数は200円安でも、海運が4.92%高!値上がり会社の方が多い1日

前日のアメリカ株安を引き継いで安く始まりましたが、原油の値段(WTI先物)が1バレル=86ドル台まで上がったことで、海運業が4.92%高、鉱業が2.18%高、石油・石炭製品が2.09%高と、資源に関連する業種にお金が集まりました。指数を押し下げたのはファーストリテイリングとソフトバンクグループの2社(約329円分)で、値上がりした会社(56.7%)の方が値下がりした会社(39.9%)より多い1日でした。日経平均に対するTOPIXの強さを示す「NT倍率」も、前日の16.31倍から16.23倍へ下がりました。
原油高で海運・資源
関連に資金集中
値がさ株2社が
指数を押し下げ
日経平均
▽200円(値上がり会社の方が多い)
④ 今週のことば
GDPデフレーターぶっかの あがりかたを しめすかず

国全体でものやサービスの値段がどれくらい上がったかを表す数字。物価が上がるスピードが速いと、日本銀行が金利を上げやすくなると考えられています。

🔎 月曜日に出た4〜6月期のGDP速報では、このGDPデフレーターが2.6%の上昇。これが「金利が上がるかも」という見方につながり、火・水の下げにも影響していったよ。
⑤ クイズにちょうせん!

今週のできごとQ. 水曜日、日経平均が2,134円も下がったいちばんの理由は?

こたえ:ソフトバンクグループが急落したから! オープンAIの売上高が伸び悩んでいるという報道を受けて10%以上下落し、この1社だけで指数を約485円も押し下げたんだ。

○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!

今週のできごと1. 月曜日、日経平均が506円上がったのは、日本の会社の業績がとても良かったからだ。 こたえは×。きっかけはキオクシアなど半導体株の急伸。同じ日に出たGDP速報の物価上昇にも注目が集まったんだよ。
市場動向2. 水曜日は、値下がりした会社の数が、値上がりした会社の数よりも多かった こたえは。全体の74.2%の会社が値下がりしていて、ソフトバンクグループだけでなく市場全体が売られた1日だったんだ。
DEEP DIVE

火・水と大きく下げたのに、木曜の反発はその下げ幅のわずか23%しか戻らなかった。しかも金曜は指数が下がったのに値上がりした会社の方が多い。何が起きているの?

▶ 毎日ちがう「値がさ株」の主役▶ 日経平均とTOPIX、今週はどっちが強い?

ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)

STEP 2 ── ふかよみ

上げも下げも「1〜2社」がつくった1週間
値がさ株のちから、光と影

ここから漢字が増えます(難読語なんどくご・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。

1分おさらい ── ここまでの話 今週(8/17〜8/21)の日経平均は、月曜がキオクシアなど半導体株の急伸で506円高、火曜は中東情勢からの原油高・金利上昇で1,759円安、水曜はソフトバンクグループの急落で2,134円安、木曜は米国債の買い戻しオペで金利が下がり890円高、金曜は資源関連が強かったものの値がさ株の重さで200円安。5日間の合計では約2,697円(3.93%)の値下がりでした。
DEEP-1 「1〜2社」がつくった上げ下げ、その顔ぶれ

今週はほぼ毎日、上げ下げの多くの部分をほんの1〜2社がつくっていました。月曜はアドバンテスト・キオクシア・ソフトバンクグループ・東京エレクトロンの4社で約625円、火曜はアドバンテストと東京エレクトロンの2社で約836円(下げ幅の約半分)、水曜はソフトバンクグループ1社で約485円・アドバンテストを足すと約687円(下げ幅の32%)、木曜はソフトバンクグループとファーストリテイリングの2社で約236円、金曜はファーストリテイリングとソフトバンクグループの2社で約329円押し下げ、逆にアドバンテストとキオクシアで約162円押し上げていました。5日間ずっと、同じような「値がさ株」の顔ぶれが、上げの主役にも下げの主役にもなっていたのです。

?なぜ同じ会社が上げにも下げにも出てくるの?

値がさ株ねがさかぶ――1株あたりの値段が高い会社のことです。日経平均は各社の株価をそのまま(調整のうえ)平均するしくみなので、値段の高いアドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクグループ・ファーストリテイリングのような会社が動くと、指数全体が大きく動きます。今週は半導体関連の好材料(月)、金利上昇(火)、AI関連の悪材料(水)、金利低下(木)、資源への物色(金)と、材料そのものは毎日違うのに、いつも値がさ株が指数を動かす主役になっていました。

DEEP-2 もうひとつの"ものさし"TOPIXとの比べっこ

日経平均のほかに、プロが必ず見る指数しすう(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄ぜんめいがらを、時価総額じかそうがくで重みづけした指数です。今週の5日間で、この2つの成績を比べてみましょう。

日経平均(5日間)
−3.93%
TOPIX(5日間)
−3.10%

前回号(8/10〜8/14)は日経平均のほうがTOPIXより強く上がりましたが、今週はその関係が入れかわり、日経平均のほうが0.8ポイント以上大きく下がりました。値がさの半導体・AI関連株(アドバンテスト、ソフトバンクグループなど)への売りが日経平均をより強く押し下げた一方、TOPIXは金曜の海運・資源株の値上がりなど市場全体の広がりに支えられ、傷が浅めで済んでいます。日経平均をTOPIXで割った「NT倍率」も、金曜には16.31倍から16.23倍へ下がりました。

DEEP-3 因果の鎖を1段くわしく
中東情勢からの原油高、オープンAI関連報道
日米の長期金利が上昇し値がさの半導体・AI関連株が売られる
米財務省の買い戻しオペで金利低下、木曜に反発するも戻りは浅い
金曜は資源・海運へ物色が移り、指数と市場の中身がねじれる

火曜の原油高と水曜のAI関連報道、材料はそれぞれ違うのに、いずれも値がさの半導体・AI関連株という同じ場所に売りが集まりました。木曜の金利低下でいったん買い戻されたものの、値がさ株そのものはまだ戻っておらず、金曜は資源・海運という別の場所にお金が向かったため、指数はマイナスでも市場の中身は値上がり優勢というねじれが生まれています。

DEEP-4 今週のことば(2つ)
買い戻しオペ(かいもどしオペ)

国(この場合はアメリカ財務省)が、市場に出ている自国の国債を買い戻す取り引き。国債の需給が締まって値段が上がりやすくなり、金利は下がりやすくなる。

NT倍率(エヌティーばいりつ)

日経平均をTOPIXで割った数字。値がさ株の比重が増えるほど大きくなる。今週は金曜に16.31倍から16.23倍へ下がり、値がさ株への偏りがやや弱まったことを示した。

DEEP-5 書いてみよう(50字チャレンジ)

Q. 金曜日、日経平均は200円下がったのに、値上がりした会社の数の方が多かった理由を、「値がさ株」という言葉を使って50字くらいで説明してみよう。

解答例:「ファーストリテイリングなど値がさ株が指数を押し下げた一方、海運や資源関連など多くの会社は値上がりしたから。」(49字)──「値がさ株の押し下げ」と「多くの会社は値上がり」の2つが入っていればOK。
FINAL DIVE

指数がTOPIXよりどれだけ強く動いたかは、"NT倍率"という1つの数字で測れます。今週その数字はどう動いた? グラフで確認しよう。

▶ 2本の線でわかる金曜の乖離かいり▶ 先週の予告は当たった?答え合わせ

データとグラフで読む、いちばん深いフロアです

STEP 3 ── じっせん

指数の構造 ── 値がさ株が上げも下げもつくった1週間

最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離かいりが生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。

1分おさらい ── ここまでの結論 5日間で日経平均は−3.93%、TOPIXは−3.10%。差はおよそ0.8ポイントで、前回号とは逆に日経平均のほうが弱かった。値がさの半導体・AI関連株(アドバンテスト・ソフトバンクグループなど)への売りが主因で、金曜のNT倍率は16.23倍まで縮小した。ここからは、その裏にある計算構造と、先週の予告との答え合わせへ。
F-1週間チャート ── 先週末を100とした比較
日経平均TOPIX
102100989694 乖離 約0.8pt (金曜がいちばん開いた) 96.196.9 8/148/178/188/198/208/21

5日間の合計では日経平均−3.93%、TOPIX−3.10%と、日経平均のほうが大きく下げました。月曜時点では逆に日経平均が1ポイントほど優位ゆういでしたが、火曜以降、値がさの半導体・AI関連株への売りが日経平均をより強く押し下げ、木曜の反発でも差は縮まらず、週の終わりには約0.8ポイントTOPIXが優位という関係に入れかわっています。前回号(8/10〜8/14)は日経平均が終始TOPIXを上回っていましたが、今週はその関係が反対になりました。

F-2仕組み ── 2つの指数の計算方法
なぜ「レンズ」で見え方が変わるのか
日経平均株価
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。今週はアドバンテスト・ソフトバンクグループ・ファーストリテイリングなど値段の高い会社が、上げの日も下げの日も指数を強く動かした。
TOPIX
時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。今週は金曜の海運・資源株の値上がりなど、市場全体の広がりがTOPIXの下げをやわらげた。

プロは両指数を見比べて、動きが一部にかたよっているのか市場全体に広がっているのかを診断しんだんする。今週は日経平均が−3.93%とTOPIX(−3.10%)より弱く、値がさ株に売りが集中した1週間だったことが、この差からも読み取れる。

F-3先週の予告は当たった? ── 答え合わせ

前回号(8/10〜8/14)の最終営業日の記事では、17日発表の日本のGDP速報と19日のFOMC議事要旨に注目し、「値がさ株への資金集中がまだ続くのか」を次号の答え合わせとしていました。結果は、月曜のGDP速報でデフレーターが2.6%上昇したことをきっかけに値がさの半導体株への資金集中はいったん続きましたが、その物価上昇が金利上昇観測につながり、火曜以降はむしろ値がさ株が売られる側に回るという、予告とは逆の展開になりました。20日未明公表のFOMC議事要旨も追加の引き締めに触れる内容で、金利をめぐる警戒は週の後半まで続いています。

F-4考察問題 ── 正解のない問いへ

Q1今週、日経平均は−3.93%、TOPIXは−3.10%だった。この差が生まれた理由を、「値がさ株」「株価平均型」という語を使って150字程度で説明せよ。

半導体・AI関連株(アドバンテスト、ソフトバンクグループなど)は1株の値段が高い値がさ株であること、日経平均は株価平均型の指数でこうした値がさ株の値動きに強く引っぱられること、TOPIXは時価総額加重型で海運や資源など市場全体を映すため値がさ株の影響が薄まること――の3点が入っていれば合格。DEEP-2の内容を膨らませればよい。

Q2月曜は値がさ株の急伸で指数が上がり、水曜は同じ値がさ株の急落で指数が下がった。もしあなたが値がさ株に集中して買う長期投資家なら、今週のような1週間からどんな教訓を得るか、根拠とともに述べよ(正解はない)。

材料①:値がさ株は月曜のように大きな上昇の主役になることもあれば、水曜のように大きな下落の主役になることもある。同じ会社が、材料しだいで上げの理由にも下げの理由にもなり得る。材料②:金曜のように、値がさ株が指数を押し下げても市場全体では値上がり会社の方が多いことがある。指数だけを見ていると市場の実際の広がりを見誤る。材料③:一つの銘柄群への集中は、当たれば大きいが外れたときの振れも大きい。大事なのは結論より根拠の筋道。
F-5市場に単一の説明はない

本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の月曜高から水曜急落、木曜のやや浅い反発、金曜のねじれも、GDP速報・中東情勢・オープンAIをめぐる報道・米財務省の買い戻しオペ・国内の物価指標という需給要因が複雑にからみ合っており、事後じごにすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」をうたがう姿勢そのものが、市場リテラシーの核心かくしんである。

本紙は金融・経済の学習を目的とした教材であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
出典:TBL Advisory「日経平均の概況と投資戦略」2026年8月17日・18日・19日・20日・21日の各号をもとに再構成。TOPIXの週間騰落率は各日の終値から算出。
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