きみは今日、どのフロアから読む?
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週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版
金曜は晴れて反発今週の日経の天気
水曜日、アメリカとイランのにらみ合いで原油が値上がりし、日経平均は1日で1,889円もの大幅ダウン!週間では約1,385円(2.09%)の値下がり
日経平均は、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は月曜・火曜・木曜が小幅なダウン、水曜は原油と金利がいっしょに上がったことで33の業種すべてが値下がりする大きなダウン、金曜はソフトバンクグループの11%高にささえられて806円のアップと、5日間で見ると下げがめだつ1週間になりました。月曜93円ダウン、火曜97円ダウン、水曜1,890円ダウン、木曜111円ダウン、金曜806円アップの5日間のトータルでは約1,385円(2.09%)値下がりしました。
👇グラフの日づけの まるを タップしてみてね!その日に なにが あったのか、お話が でてくるよ
💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあおだよ。
月前週末の米ハイテク株安をひきずり737円安スタート、後場に買い戻して93円安
半導体株が急落
スタートし後場に反発
▽94円、電力・ガスが首位
火長期金利が一時3.000%と約30年ぶりの高さに!朝は735円安も後場に638円戻す
3.000%まで上昇
後場に資源株が反発
▽97円、電気・ガスが首位
水米・イランのにらみ合いで原油急伸!東証33業種が一つ残らず値下がり
原油が急に値上がり
上昇し全業種が下落
▽1,890円、33業種すべて安
木米国のハト派発言で早期利上げ観測が後退、円は1カ月ぶりの157円台に
利上げ観測が後退
商社株がそろって買われる
▽111円、4日続落
金ソフトバンクGが11.78%高!わずか2銘柄で上げ幅の8割をつくり5営業日ぶり反発
上昇が一服
値がさ成長株が急伸
▲806円、5営業日ぶり反発
東証には33の「業種」があります(電気・ガス業、銀行業、鉱業など)。ふつうはどこかの業種が上がっていても、水曜日のようにすべての業種が同時に下がることを「全面安」と言います。
今週のできごとQ. 水曜日、東証の33業種が一つ残らず値下がりしたいちばんの理由は?
○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!
月・火・木は小さな下げだったのに、水曜だけ1,890円もの大きな下げになったのはなぜ? しかもTOPIXも日経平均もいっしょに下がっている。何がちがったの?
ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)
「全面安」と「まだら模様」
原油と金利が同時に効いた1週間
ここから漢字が増えます(難読語・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。
今週も、上げ下げの多くの部分をほんの1〜2社がつくっていました。月曜はアドバンテストとTDKの2社で約398円の押し下げ、火曜は東京エレクトロン1社で約191円の押し下げ、水曜はソフトバンクグループ1社で約271円の押し下げ、木曜はファーストリテイリング1社で約193円の押し下げ、そして金曜はソフトバンクグループとアドバンテストの2社で約669円の押し上げ(この日の上げ幅806円の8割)。1週間を通して、同じような「値がさ株」の顔ぶれが、下げの主役にも金曜の反発の主役にもなっていました。
?水曜だけ「全面安」になったのはなぜ?
月・火・木・金は、値がさ株など一部の会社の動きが指数を大きく動かす「まだら模様」の相場でした。ところが水曜は、原油高(コストの心配)と日米の金利上昇(将来の利益の割引の心配)という2つの材料が同時に来たため、値がさ株かどうかにかかわらず、あらゆる会社に同時に効きました。これが33業種すべてが値下がりした「全面安」の理由です。
日経平均のほかに、プロが必ず見る指数(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄を、時価総額で重みづけした指数です。今週の5日間で、この2つの成績を比べてみましょう。
今週は日経平均の方がTOPIXよりずっと弱く、5日間で約1.0ポイントの差がつきました。日経平均をTOPIXで割った「NT倍率」も、先週末の約16.02倍から金曜には約15.85倍まで下がっています。水曜の全面安でソフトバンクグループのような値がさ株が大きく売られた一方、金曜の反発もまた値がさ株が中心だったため、日経平均の方が振れ幅が大きくなったのです。
月・火の下げと水曜の下げは、どちらも「金利」が関係していましたが、水曜はそこに原油高が重なった点が違いました。木曜に金利の上昇が一服すると、金曜には同じ値がさ株がこんどは上げの主役に転じ、週の後半で下げ幅の一部を取り戻す展開になっています。
全面安(ぜんめんやす)
東証33業種のすべてが同時に値下がりすること。今週は水曜日、原油高と金利上昇が同時に効いてすべての業種が値下がりした。
円高(えんだか)
円の値打ちが上がり、同じ1ドルに対して払う円の枚数が減ること。木曜日は米国の早期利上げ観測がやわらいで1ドル157円台まで円高が進んだ。
Q. 水曜日、東証33業種のすべてが値下がりした理由を、50字くらいで説明してみよう。
指数がTOPIXよりどれだけ弱く動いたかは、"NT倍率"という1つの数字で測れます。今週その数字はどう動いた? グラフで確認しよう。
データとグラフで読む、いちばん深いフロアです
指数の構造 ── 全面安と値がさ株の急伸が交差した1週間
最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離が生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。
5日間の合計では日経平均-2.09%、TOPIX-1.05%と、日経平均のほうが大きく下げました。月・火はどちらもわずかにマイナス圏でしたが、水曜の全面安で両方とも大きく沈み、その下げ幅は日経平均のほうが深くなっています。乖離は木曜にもっとも広がり、約2.2ポイント日経平均が劣位という関係になりました。金曜は値がさ株の反発で日経平均がやや戻し、週末時点の差は約1.0ポイントに縮まっています。
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。今週は水曜の下げも金曜の上げも、ソフトバンクグループやアドバンテストなど値がさ株が主役となり、指数の振れ幅を大きくした。時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。今週は水曜こそ全面安でTOPIXも大きく下げたが、値がさ株の振れの影響を受けにくいぶん、下げ幅は日経平均より小さくとどまった。プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏っているのか市場全体に広がっているのかを診断する。今週は日経平均が-2.09%とTOPIX(-1.05%)より弱く、値がさ株の値動きが指数の下げ幅を増幅した1週間だったことが、この差からも読み取れる。
前回号(8/24〜8/28)の最終営業日の記事では、「31日(月)の日本市場がウォーシュFRB議長の講演をどう織り込むか、キオクシア株が金曜の水準を回復できるか、売買代金が8兆円近い水準を保てるか」を次号の答え合わせとしていました。結果は、ウォーシュ議長の講演は予告どおり月曜の日本株の重荷となり、SOX指数の急落を通じて値がさ半導体株を押し下げました。キオクシア株は金曜に5.40%高となり、下げの一部を取り戻しています。売買代金は8兆円前後を行き来し、9兆3583億円(月曜)から7兆5016億円(火曜)まで日によって大きく変動し、一定水準を保つとまでは言えませんでした。
Q1今週、日経平均は-2.09%、TOPIXは-1.05%だった。この差が生まれた理由を、「値がさ株」「株価平均型」という語を使って150字程度で説明せよ。
Q2水曜日は原油高と金利上昇が同時に来て全面安になったが、金曜日は同じ「値がさ株」が今度は上げの主役になった。この明暗から、株価は何によって動くと考えられるか、根拠とともに述べよ(正解はない)。
本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の月・火の小幅安から水曜の全面安、木曜の円高、金曜の値がさ株急伸も、ウォーシュFRB議長の発言・長期金利・原油価格・米中東情勢・ADP雇用統計という需給要因が複雑に絡み合っており、事後にすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑う姿勢そのものが、市場リテラシーの核心である。
最深部まで読破!
今週きみが手に入れたもの:全面安/円高/NT倍率。
来週は9月11日(金)のメジャーSQに向けて先物・オプションの持ち高整理がどう影響するか、8月の米雇用統計を受けてFRBの利上げ観測がどちらに動くか、ソフトバンクグループなど値がさ株の勢いが続くかに注目。答え合わせは次号で。
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